劇場公開日 2016年11月5日

  • 予告編を見る

「何より惹かれ合う過程の描き方が雑」溺れるナイフ ビン棒さんの映画レビュー(感想・評価)

2.0何より惹かれ合う過程の描き方が雑

2023年11月29日
PCから投稿

絶対に中学生には見えない主人公の二人
途中から高校生にはなるが、その違和感が最後まで消えなかった。
主人公だけではない。
周りの同年代の少女の荒み方も年相応でないように思える。
同種の犯行への嫌悪感が一番強い時期のはずなのに、面白がっている。

大人っぽく見えるがまだ幼い少女と、尖った言動ばかりの危うい少年。
その組み合わせでないとこの物語は成り立たない。

・途中に出てくる写真家も 付け焼刃的な雑な作りで胡散臭すぎて少し引く。
 プロらしくないカメラ(ライカ?にしても、単焦点1本で撮影は無謀)、
 レフもなく、満足にスタッフもいない。

・定期的に誘ってくる芸能プロダクションも嘘っぽい。
 タイミングも 火中なら、まだ分からなくもないが、沈静化後とは…。

・上白石が扮する少女が 主人公の危機を知らせる際の行動も不自然。
 助けを呼ぶための緊急の知らせだと思ったら、こういう危ない奴が来たから
 「行くな」って…。助けに間に合うように知らせに行っといて…
 チグハグ過ぎる。

・ストーカーは多くの事件が物語る通り、相手を傷つけることはあっても、
 自殺したりはしない。

主人公二人の周りの描写が雑なせいで、ニセモノ感が増している。
特にラストシーンはシーンに至る過程も シーン自体も 嘘くさい。

ビン棒