劇場公開日 2016年6月18日

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「何を描きたかったの?」葛城事件 アサコさんの映画レビュー(感想・評価)

1.5 何を描きたかったの?

2025年7月27日
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鑑賞方法:DVD/BD、VOD

池田小事件の宅間守から着想を得たらしいけど、宅間守の要素どこ?
獄中結婚するとこだけじゃね?

監督は獄中結婚に着想を得たのかな?ほかは後付け?って思うぐらいに、獄中結婚だけが合っててほか全部違う。実際の宅間守は前科10犯の元自衛官だけど今作ではおとなしい引きこもりだし、実際の母親はネグレクトのはずだけど今作ではむしろ過保護で息子にベッタリ。

実際の宅間守の父親は薩摩藩士の子孫であることを威張り散らかしてたらしいけど、今作ではちょっと左翼っぽい思想をグチグチ言ってて宅間守も影響を受けてるみたいな設定。真逆じゃね?

事件の内容が違うのは別にいいけど。
加害者家族に焦点を当てた話なのだから、そこは事実ベースにするべきだったのでは?
フィクションとしての面白さはないのだから。

主役は三浦友和演じる加害者の父親だけど、獄中結婚によほど思い入れがあるのか田中麗奈と若葉竜也のシーンがしつこい。

けど結局、田中麗奈のキャラが最後までわけわからん。共感できるところもないし、人としての奥行きもない。かといってホラー的な恐ろしさがあるわけでもなく、ただ退屈。

"死刑囚と結婚する人"に対して監督が関心も理解もないまま、ただのイタい人として描いた感じ。

三浦友和はモラハラ演技はハマってたけど、本格的なDVになると元の温厚な性格が邪魔してたね。現実では息子二人ともよく育って良かった。

新井浩文は演技だけはマジで上手いな。

ナナコ
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