「船が沈むぞ。救命胴衣を着よう」マネー・ショート 華麗なる大逆転 shimoさんの映画レビュー(感想・評価)
船が沈むぞ。救命胴衣を着よう
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映画「マネー・ショート 華麗なる大逆転」
(アダム・マッケイ監督)から。
タイトルの「ショート」は「住宅市場で空売り」を指している。
それくらいはわかったが、あとは経済に疎い私としては、
実話とわかっていても、あまりに専門用語が多くて、
作品を楽しむというよりも「リーマンショックが起きた背景」を
映画仕立てで学習した感じが強く残った。
作品中に突然のように表示される、有名人の言葉は、
監督の言いたいことを、短いフレーズで表わしているようだ。
「厄介なことは知らないことじゃない。
知らないのに知ってると思い込むことだ。マーク・トウェイン」
「真実は詩に似ている。ほとんどの人が嫌いだ。
ワシントンのバーで耳にした言葉」
「誰もが心の奥底では世の終末の到来を待ち受けているものだ。
『1Q84』村上春樹」
そして、経済の仕組みをこう呟く。
「給料は横ばいで、家は高騰。家は財産ではなく、借金だ」
だから「船が沈むぞ。救命胴衣を着よう」と叫んだのかもしれない。
この素早い「判断力」と「行動力」が、彼らを精巧に導いた、
そう言っても過言ではないだろう。
最後に気にかかるフレーズをメモした。
「彼は今でも一つの商品に絞り込んで、小さな投資を続けている。
それは『水』だ」
その「水」が、どう世界の経済に影響を与えているのか、
じっくり眺めていきたいと思う。
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