「お年寄り向けのお伽噺」あやしい彼女 odeonzaさんの映画レビュー(感想・評価)
お年寄り向けのお伽噺
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韓国版(2014)のリメイク、他にも中国、ベトナム、タイをはじめ多くの国でリメイクされた人気映画。若返りは女性の夢だろうから人気が高いのも頷ける。
瀬山カツ(倍賞美津子)のキャラは口煩いステレオタイプのお年寄り、オードリーヘップバーンの写真に釣られて入った写真館で若返り、彼女ばかりか次郎さんまでとは洒落た結末。
舞台は日本で2番目に古いと言われる上野の佐竹商店街(ちなみに一番は明治23年の金沢片町商店街)、SFとかファンタジーとかには似つかわしくない下町風情の中にオオトリ写真館がある。
店主も温水洋一さんなのでミステリアス感はゼロ、魔法の条件らしきことは言っていなかったが店主の気分次第で誰でもOKなのだろうか、血を流すと効力が失われるとか妙なつくり話。
若返ったカツは自慢の歌声でみんなの人気者になるというミュージカル仕立て、まあ理屈抜きに、しばし夢に酔ってみては如何でしょうというつくり。
舞台あいさつで「実際に若返ってみたいですか?」と尋ねられると、多部未華子は「特に過去に後悔はないので若返らなくて良いです」と答えていたが聞くなら倍賞さんの方でしょうが、怖くて聞けなかったのかも。
映画では人格は本人だが外見や才能は別人のよう、個人的にはもう一度同じ苦労をするのかと思うと極端な若返りは気が重い、せめて老化の進みが遅くなる程度で良いかなと思うこの頃でした。
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