「韓国映画のリメイクというよりも、かなり出来のいいアイドル映画と言った方がいいかもしれない。」あやしい彼女 Push6700さんの映画レビュー(感想・評価)
韓国映画のリメイクというよりも、かなり出来のいいアイドル映画と言った方がいいかもしれない。
主演の多部未華子さんは、NHKの連続テレビ小説『つばさ』のころからのファンで、映画もテレビドラマもけっこう見ている。
一番好きなのは『君に届け』。
原作とだいぶ違うらしく、あまり評価は高くないけど、すごく面白かった。
元の韓国版の映画は見ていないけど、日本版は多部さんありきの企画だと思う。
多部さんは美人というよりも、かわいい感じの女優さんで、どちらかというとアイドルに近い感じの人。
普通の女性の役というより、キャラクターによって作られる物語の登場人物の方が合っている。
けっこういろいろ出演している割には、あまり好きだとかファンだとかいう人を見たことがないのが不思議。
歌もうまいのだし、歌手デビューとかして、バラエティー的な番組にもどんどん出て、アイドル的な活動をすれば、もっとファンが増えると思う。
そういうことを考えると、まさに多部さんの為にあるような映画で、衣装もシーンごとに変えていて可愛かったし、アイドル映画と言ってもいいかもしれない。
内容的には洋画の『セブンティーン・アゲイン』(中年男が、若くなる話)の女性版みたいな感じだった。
元の韓国版は、最近の映画のようだし、かなり参考にしているんだろうと思った。
若くなるいきさつも、若くなってからの行動も、オチもすごく似ている。
洋画の『セブンティーン・アゲイン』は、自分の思う名作に入れているくらい大好きで、パクリだと少し思ったけれども、直接やっているわけではないので、本作はリブート作品の感覚で楽しく見られた。
出演者も、これ以上ないくらいに役に合っていてよかった。
倍賞美津子さんが、気が強くて元気がいいけれど、もちょっと嫌味なおばあさん役がはまっていたし、小林聡美さんや要潤さんも、過去の出演作との連携的なイメージがぴったり、次郎役の志賀廣太郎さんも執事的な尽くす男イメージが、役にぴったりだった。
あと多部さんの歌う、昭和歌謡が素晴らしかった。
多部さんの歌に味があるし、歌いやすさもあるのだろうけど、ぴったりと曲にはまっていて感動した。
ただ、残念だったのは最後のオリジナル曲。
あまりいい曲とは思えなかったたし、慣れてないからしょうがないけど、コンサートシーンで、多部さんの動きが板についてなかった。
オリジナルも昭和歌謡的な曲にしてほしかったな~。