「直球で心の奥まで轟きました!暫定ベスト!」劇場版 ソードアート・オンライン オーディナル・スケール 平田 一さんの映画レビュー(感想・評価)

5.0直球で心の奥まで轟きました!暫定ベスト!

2017年3月12日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

興奮

知的

縦横無尽に絵は動いて、分かり易くて響くストーリー(それでいてテクノロジーを多層的に捉えてる)、語らなくても伝わってくるキャラクターの恐怖や後悔…。恥ずかしいほどここまで素直に”良かった!!”って叫びたいほど、素晴らしい劇場版に仕上がってるとかビックリでした。音で魅せて、絵で湧かせて、クライマックス終わった途端、ホントにもう感無量で、しばらく余韻で疼きました。

なにより骨格のしっかりしたストーリーが最高でした。アインクラッドの出来事を忘れられること自体は、各々の当事者次第じゃ恩恵だって見るでしょうけど、そこで得られた出会いや仲間もすべて忘れてしまうなんて、今と先を歩くキリトやアスナにとっては辛いでしょ。二人が出会えた場所こそがアインクラッドなわけですし、そこの記憶が消えてくアスナの消耗ぶりは当然です(例え忌まわしいものだろうと、それがあって今の自分がこうして存在しているわけだし)。だからキリトが剣を取って、立ち向かってく後半戦はただひたすら心の中で応援しました。ワクワクするほど(単にアスナを救うじゃなくて、たくさんの思いを背負ってますし)。

重村教授やレイジ君は容易に敵とも呼べません。結局二人はアインクラッドに心を置いたままなだけで、それをユナは歯痒い気持ちで支え続けていたのかも。でも二人が道に背いて、過去にすがり続けなければ、キリトはユナに導かれて、無事にゴールへ行けなかった。そういう意味では注ぎ続けた歳月は無意味じゃなくて、新しい第一歩を歩むためには意味があった(被害者側は迷惑ですが)。涙を流すレイジ君はまさにそれを示してましたし、重村教授も3期絡みのキーマンぽい動きでしたよ。

さて、語り足りないけれど、最後にこれだけ言わせてください。映画、見れて幸せでした。「集大成」に偽りナシ!!!

平田 一