無限の住人のレビュー・感想・評価
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蟲
タイトルは聞いたことがあったが原作は全く読んだことがない。
予告で観た不死の体と木村拓哉の殺陣に興味をそそられ観てみることにした。
冒頭の百人斬りは圧巻だった。
この作品は思いの外、手足がスパスパ切れていくのであまり好みではないのだが凄惨なシーンではあるものの、体を切り刻まれながらも必ず町の怨みを晴らそうと全員を殺すという強い意志を剥き出しに戦ってる姿に凄味を感じた、このシーンは一番好きだ。
町と凛は一人二役。
旦那を殺され呆けた様子から一転、二天一流を極めようと鋭い眼差しになる杉咲花のギャップが良かった。
戸田恵梨香を捕まえて、あんなおばさんのどこがいいのと少し嫉妬している凛の姿も可愛らしかった。
そんな戸田恵梨香演じる槇絵の殺陣は美しく素敵だった。
一方、不死を得た万次の剣技は荒々しく捨て身な戦法が多い。
一刀流の刺客との戦いも不死でなかったら普通なら死んでる戦いばかりだ。
技に頼らなくても死ななければいつかは勝てる、だからこんな戦い方になっていたのだろうか?
不死を活かして磨き上げた鋭い剣技を期待していたので、ここは少し残念だった。
万次の戦い方でもう一つ特徴があるのが多彩な武器の数々だ。
あの衣の一体どこにあんなに武器を隠し持っているのか、まるで四次元ポッケである。
刀を口に咥えた時、木村さん=ワンピース好きというのも相まって、まさかの三刀流が脳裏をかすめたのは私だけではないはずだ!
元が漫画だからか皆、個性的な性格と容姿のキャラクターだったが主役級の役者が揃い踏みし見事に演じていたと思う。
キムタクは何を演じてもキムタク
話題性のあるキャストで楽しみだったが、終始キムタク映画。
杉咲花はずっと叫んでいるだけだし、意外性の無いストーリー展開。
時間を無駄にしたと言っても過言では無い作品。
これから見るか検討する人は是非避けていただきたい。
思ったよりも
面白かったなぁ
初っ端からガンガンぶった斬っているので見応えはあるし、仕込み武器も色々あって面白い。
演技もうわっと思うような点は無かったと思うし、意外とより豪華なキャストでこの人出てるのか!みたいな点も楽しめた。
しいていうなら、ここ!っていう決まるシーンがほしかったかなぁ
あとは死ねないゆえの悲壮感とか?長く生きているゆえの何かとか?(その辺はローガンに任せるか)
キムタクの万次もはまっていたのでとりあえず良かった(原作は未読)
血まみれなのでダメな人はダメか
大量に斬って斬っている、ほぼ不死身ゆえにここ決戦!みたいな感じが少ないのも…
とりあえず一通りは面白かった!
原作未読で鑑賞しました
全然的に重い…木村拓哉の演技不足なのかめちゃくちゃ微妙な殺陣。
ヒロインの凛ちゃんはすごく可愛かったんだけど、殺陣シーンでは全く活躍ナシ…
あんな剣術的なの習ってたのに戦闘シーンでは万次にお世話かけすぎ…
個人的には微妙だったかな。
中途半端になってしまった惜しい作品
原作は未読です。
自宅でブルーレイにて鑑賞。
冒頭の白黒演出で時代感と映画の空気感、物語の始まりを直感的に理解できた為、序盤はとても引き込まれた。
しかし、色がついた後の物語が雑に感じてしまった事もあり、最終的にはやや冷めた状態で鑑賞を終了した。
雑に感じた主な理由の1つは、戦いの意義が感じられなかったことがあげられる。
万次が凛の敵討ちを手助けしているのは分かるが、新キャラが続々出て来てそいつらを不死の力を使って倒して行く。シチュエーションは違うのだが活かしきれていない為、作品の中でマンネリを感じてしまう。
長剣や薙刀を屋内や柱の様な障害物がある場所で使う際に、引っかかってしまい苦手分野である事は頻繁に使われる特性だが、この映画はその点も分かり難い描写になってしまい、戦い毎の印象が薄い。
キャラのアップばかりになり戦場の情景が分からないこともあり、キャラが上手く戦場を活用した感じがしなかった。
沼、不死対決、家屋、山道といったシチュエーションで、上述の記憶に残らない戦いが何度か起こる。しかし、戦いの数が多ければ思い入れのなさをカバー出来るか、と言われたら無理である。更に敵を頻繁に変えていく為、敵キャラへの思い入れは勿論ほとんど無い。故に、戦いが盛り上がりに欠け、増々記憶に残らない。
しかし、戦いにおいて良い点もあった。それは上述したが、シチュエーション自体は豊富であること。そして様々な武器が登場することである。
見覚えのない異国の武器や薙刀、手裏剣、鎖鎌といった具合に多様な武器が登場する。キャラの特徴になり、純粋に見ていてワクワクした。
また、キムタクの万次は期待以上にハマっていて、とても自然だった。左右どちらかに体重がかかってるユラリとした立ち姿は、痛みを感じる不死者らしく大好きです。
戦いに関しては、場面やキャラを絞るなり、戦いの構成を工夫するなり、より良くなった様に思う為、勿体無いと感じます。
血しぶきやバッサバッサ切り伏せる一対多の戦いは痛快で好きなだけにのめり込めないことが悔やまれる。
また、物語も広げ過ぎている節が否めなかった。万次vs逸刀流、逸刀流vs幕府1、万次vs幕府2、とまあ色々あり頭が追い付かない。特に、逸刀流vs幕府1は「誰?」となってしまった。
その他、万次と凛の会話にリアリティを感じられず、最後のやりとりは正直冷めてしまった。そもそも、凛が出ていったことも何如せん腑に落ちないので、やはり物語の詰めも甘い様に思う。
あまり言いたくないが、漫画原作の場合「原作の要素(敵軍団、台詞、シチュエーションなど)を無理に取り入れようとして、露骨になってしまったのではないか」と勘ぐられないよう注意しなければならないと、強く感じる作品だった。
作品の時間も約2:20と長いが、もっと詰められたと感じます。
以上を踏まえ、あまり物語を重視せず、百人斬りと多様な武器が飛び交う様を観たい方にはオススメできる映画だと思う。
鑑賞前は某アメコミ作品の様な超回復能力持ちだと思ってたのですが、「死ねない(ギリギリで生かされてしまう)」って感じでした。個人的には嫌いじゃないですが、爽快に出来すぎず、緊張感も出しづらい、扱いが難しい代物に感じました。
しゃべりすぎ
物語を進めるためにペチャクチャとしゃべりまくる
これは原作通りで全然良いんだけど
現代語でずーっと話ししてるから
コスプレ現代劇見てる感覚。
あと2時間で収めるなら蒔絵出すのは無理があると思う。もともとが勧善懲悪ではない複雑な話。
WOWOWとか、配信とかでドラマでやってほしい。
キムタクは割とよかった。
あお%#$ひこ!
「あお%#$ひこ」の名前が最後まで聞き取れなかった。
引っかかった本作のテーマ設定
主人公の無実の人を無闇に切ってしまったトラウマと、最後の「それでいいんだ」は矛盾する気が。。。
引っかかった登場人物
-戸田恵梨香、なぜそこでやめる。。。
-ヒロイン、勝てるわけないのに強気すぎ。
引っかかった場面
-お嬢さん、「あお%#$ひこ」かばうんかい。
-最後の乱闘。お嬢さん、いくらなんでも切られるだろ。。
-最後の乱闘。銃あるんかい!
引っかかったセリフ
あお%#$ひこ 「お前の相手をしている暇はない」
ヒロイン 「だったら私を倒してからいきなさい!」
評判通りのつまらなさww
映画が大コケした当時のニュース通りのつまらなさ。
キャストが豪華だけ。
すごく面白くない。
なんかずっとチャンバラしてるし、最後の大戦いもザコとのチャンバラ長過ぎ。
そのくせ、キムタクと敵さんそれぞれのラスボス?が瞬殺だし。
話も薄い。ただのチャンバラ映画です。
結局、お婆さんは??
まぁ本当に面白くない。面白くなくて、期待通りでしたwww
キムタクに時代劇は無理やん。
22年ぶりに劇場へ
劇場で映画を観たのは22年ぶりだった。公開前からネットではあまり評判が良くなかった…コケるとか、興行収入がどうだとか、キムタクの演技はキムタクのままだとか色々と水をさすような内容ばかりだった。
しかし、私はそんな外野の声はどうでもよかった。とにかく「無限の住人」を劇場で観たかった。原作は全く知らなかったが、木村拓哉が主演であったこと、ただ、その一点だけが私を劇場まで足を運ばせた。
5月にネットで6月7日(水)指定席を予約した。この映画を励みに日々、頑張って過ごしていた。そんな中、6月1日に腰椎椎間板ヘルニアが再発。酷い痛みの中、車で1時間25分の劇場へ向かった。しかし、道を1本間違って全く着けず、ナビもない中、やっとたどり着いた時には残り50分だった。
場面は、万次が町のお墓に手を合わせているところだった。見終わって内容はよく分からなかったが、木村拓哉の殺陣が凄かった。福士蒼汰の天津影久は、はまり役のようで、なかなかの好演技だった。
最後はエンディングの曲が心にぐっときて凄く良かった。見終わってからパンフレット(810円)を購入した。
帰宅後、昇華できなかった為、もう一度、観に行きたいと強く思い、最終日の6月9日(金)自由席をネット予約した。改めて観た感想は観に行って本当に良かったと思った。あっという間の141分だった。
まず、主人公の万次は木村拓哉だから成り立っていたと感じた。殺陣の扱いは上手く、着物の着こなしも自然体、哀愁漂う演技や立ち振舞いは万次と木村拓哉がリンクするかのように思えた。100人斬りの剣さばきの迫力は至近距離の映像がリアリティーさを感じさせた。300人斬りでは、長いシーンだが、あれだけの体力は一体どこから出てくるのだろうかと思った。観ている自分も万次になっていた。演技の所々でキムタク節が出てくるが、個人的には、あれでいいと思っている。また、顔の大きな傷も実際に映像で観ると、しぜんに見えていて違和感が無かった。
この映画のもう1つの楽しみが、戸田恵梨香の槇絵だった。さすが!戸田恵梨香。やっぱり上手い。殺陣も上手いし、着物姿も似合っている。そして、綺麗でカッコ良かった。
福士蒼汰の天津影久は美しかった。役柄は凜の父の敵として憎むべき存在なのだが、後半になるほど人間の情が垣間見えて、最後のシーンでは殺したいと思えなくなった。しかし、凜の父を殺して、母を子分どもに好きにしたらいいと言い放った冷酷さは許せなかった。
そして、凜の敵を前にして叫ぶような演技は当たり前だと思った。あれが本当だと思った。決して耳障りなんかではない。両親の敵を胸に秘めている中、あのように感情を剥き出しにできる演技のほうが本物だと思った。凜の存在が無限の住人の殺伐とした空気を和らげている。ほんのひととき、つかの間の休息を与えられているように感じた。
万次がいろんな人物と剣を交わすシーンがあるが、一番怖いと思ったのは海老蔵が演じる閑馬永空との戦いのシーンだった。何とも言えぬ恐ろしさを感じて、早く対決が終わってほしいと思った。
「無限の住人」のエンディングで、MIYAVI(雅)の【Live to Die Another day 存在証明 】がとにかくカッコ良かった。心の叫びが聴こえてくるかのようで無限の住人にふさわしい音楽だった。見終えてから暫く席を立てなかった。余韻に浸っていた。そして、一番最後に劇場を出ようと思っていたが、同じように思っている人達が結構いて、皆、席を立たなかった。なんだかわからないけど嬉しかった。
総体的に無限の住人を評価すると、カオスのようだった。これから万次が凜を守って生きてゆくことが使命であり、その先に希望の光りがあるように思えた。
生きることは辛く哀しい。しかし、それだけではないことを証明するには、生きることを続けてゆくことでしか判らないのかもしれないと思った。
人の評価は関係ない。自分が観たいか?観たくないか?だけである。だからランクもどうでもいい。数字で人の心は計れない。
帰りの車の中、音楽をかけることもなく、「無限の住人 」の万次と木村拓哉がリンクして、私の心の中に棲みついて、ずっといろんなことを考えながら帰路に着いた。
※私は今後も木村拓哉さんの活躍を応援しています。(*^▽^)/★*☆♪どうかお身体に気をつけて頑張ってくださいね。
有限の住人も気にしてあげて
三池崇史監督、木村拓哉主演。累計発行部数
750万部超の大ヒットコミックの映画化作。
原作は評価が高いそうで、全米で最も権威ある
漫画賞のひとつ、アイズナー賞の最優秀国際
作品賞というのを受賞してるんだそうな。
しかしながら監督は三池崇史。
ゴキのアレの出来が悲惨だった上にまたマンガの映画化……。
近頃の三池監督はマンガ原作の粗製乱造が多過ぎて
個人的に信用ガタ落ちなのだが、不味くない近作も
あるにはあるし、2010年の時代劇『十三人の刺客』
は稀に見る秀作と思ってもいるので、
期待して良いか悪いかサッパリな状態で鑑賞。
この監督は作品の出来にムラがあり過ぎる。
ま、それ(=ゴキ)とこれとは別ということでレビュー。
* * *
予告編の印象から『十三人の刺客』のような硬派な
時代劇は目指していないのだろうとは感じていたが、
実際に鑑賞しても、時代劇というよりは時代劇風味の
バトルアクションという感じの映画に仕上がっている。
舞台は江戸時代でも、登場人物の着物や武器は派手で奇抜。
アクション演出自体も“殺陣(たて)”と格式ばった呼び方
よりはカジュアルに“チャンバラ”と呼んだ方がしっくりくる。
(注:“殺陣”と“チャンバラ”は基本的に同義語。ただ
個人的には刀がぶつかる時の擬音が語源である後者は
より娯楽要素が強くカジュアルなものに感じる)
とにかく全編に渡ってチャンチャンバラバラが繰り広げられる
映画なのでアクションの出来が評価を大きく左右する訳だが、
その点、木村拓哉のアクションは素晴らしい。
特に二刀流での大立ち回りは豪快にして流麗。
槍やら仕込み双剣やら二又の刀やら妙チキな
形状の武器を次々繰り出しての戦闘も楽しいし、
どの武器での立ち回りもしっかりと様になっている。
木村拓哉以外でも、人気だけでなくアクションも
きちんとこなせる役者さんが良い仕事をしている。
涼しい顔で激しいアクションをこなす福士蒼太も
良いし(さすが元仮面ライダー)、戸田恵梨香は
剣戟初挑戦らしいがそれを感じさせない。
市川海老蔵や田中ミンについては、動きを“魅せる”
技能の高さは今更言及するまでもないが、本作でも
その尋常ではない眼力と声音で良い仕事してる。
(あんなに怖い顔でおにぎり食べるお爺ちゃんヤダー)
撮ってる側の見せ方や指導も巧いのだろうし、基本的に
身体能力が高い役者じゃなきゃこなせない仕事だと思います。
* * *
ということでアクション面は上出来!
と言いたい所だが、残念ながらそうは思わない。
アクション映画は緩急が肝要だ。
冒頭とクライマックスの大立ち回りは、最初の1,2分間
こそいいが、緩急無く延々と続くのでダレてくる。
合間に入るライバル達との一騎討ちも、武器やキャラの
奇抜さで変化は付けているが構成的には毎回ほぼ単調だ。
本作のアクションは、いわば猛スピードは出ても
コースが平坦なジェットコースターのようなもの。
最初こそスリリングでも、途中でそのスピードに
慣れるとだんだん飽きを感じてしまう出来。
* * *
あと、演技面でどうしても気になったのは杉咲花。
可愛らしいし、そのくせ悪党相手に啖呵を切る序盤のシーン
では「力強い声が出せる役者さんだな」と感心もしたが、
映画が進むに連れてその一本調子な演技が気になり始める。
彼女の場合、演技だけでなく役柄も気に入らない。
物語上での成長も弱いし、なによりあの少女が仇討ちを
果たす為だけに百人超の人々が死ぬ展開がなんとも嫌。
いや、冒頭の山賊どもは金の為なら人殺しもいとわない悪党
だし、逸刀流の連中も目的があって人を殺しているから
自分達が殺されても文句は言えまい。それは構わない。
だがクライマックスの敵は、田中ミン以外は、逆賊の
捕物という名目で駆り出された下級武士ばかりのはずだ。
お上からの務めを果たそうとしているだけの一般市民である。
それを思うと、ものすごく後味が悪い。彼らが
襲い掛かってくる以上は殺すしかないかもだが、
それでもものすごく後味が悪い。
中盤の、「殺した人間にも大切な人がいたはず」という
敵側の問い掛けも、後味の悪さに拍車をかける。
あの少女は最後まで、自分の業深さをさして気に
かける様子もなく主人公に人を殺させているのだから。
* * *
死にたくても死ねず無気力に生きる男が“死なない”
目的を見出だすまでの物語としては悪くないし、
木村拓哉は時代劇とは微妙に異なる映画のトーンに
うまく溶け込み、アクの強い役者陣との相性も良い。
時代劇ではなく剣戟アクションとしての
多彩なチャンバラも割と楽しめはした。
だが上述の理由で、総じて爽快感よりも疲労感を感じた次第。
いっそヒロイックに描くより業深い存在として
主人公2人を描けば良かったのに、と勿体無い気持ち。
まあまあの3.0判定で。
<2017.04.29鑑賞>
木村拓哉は夢に出てくる
久しぶりに映画でも見ようと思って時間がちょうど良かったこの映画を選んだ。
普段ならグロテスクなのは見ないけれども。
途中で根をあげてしまうかなと思ったが、木村拓哉の万次が出てくると、万次が来たからもう大丈夫!という安心感があって、グロテスクで救いようがない残忍な暗い世界観でも嫌にならずに見られた。
この貫禄は木村拓哉じゃないと無理だったと思う。
木村拓哉はスマップという一大ブームの先頭に立ち、トップでい続け、国民全てが木村拓哉は文句なしに日本を代表するアイドルと認めていた。
彼氏とうまく行ってない女友達が「今日、木村拓哉が夢に出てきて〜」という話をしてるのがとても多かった。
「この酷い状況を誰かに救って欲しい」と無意識に助けを求めるのが木村拓哉だったのだろう。
最初から手を繋いで引っ張って助けてくれるんじゃ無くて、バーっとトップで一人独走して圧倒的な強さを見せ、最後の方でクルッと振り向いて黙って手を差し伸べてくれそうな感じ。
助けてくれなさそうで、助けてくれそうな感じ。
木村拓哉がいれば、もう大丈夫。
何が大丈夫なのかは分からないが、何故か「大丈夫だ!」と思えるオーラと安心感がある。
私の木村拓哉イメージと万次のイメージがピッタリと当てはまった。
次に惹きつけられたのは目を引く美しさの天津。
福士蒼汰は真面目で心がキレイそうというイメージがあった。
天津は容赦無く人をぶった切るのに、福士蒼汰の雰囲気が上手に入り込んでいて「この人は本当は悪い人じゃないんだ!純粋で真面目なんだ!この人には幸せになってもらいたい!」と思えてしまった。
悪役なはずなのに。でも悪役じゃないな、天津は悪じゃない。
万次も天津も本当に魅力的だった。
二人が戦ってるシーンでは涙が出てきた。
この二人は何で戦わないといけないんだろう。
お互いに結局は敵討ちなんだけれど、敵討ちなんてやめて欲しかった。
二人には大事な物の順位を変えて欲しかった。
一番大切なのは生きてる人で、死んだ人の敵を取るために死ぬなんてして欲しくなかった。
良く、亡くなった人のために幸せに生きようという事を言う人が
いるが確かにそうだ。
亡くなった人が大事に思っている人が幸せに生きているのが供養じゃないのかって思った。
二人には幸せになって欲しかった。
こういう風に思うような映画じゃないのかもしれないけれど、二人の魅力的なキャラクターに、思わずにはいられなかった。
星が-0.5なのは、エネルギーが強すぎて、もう一度ジックリ見るのが躊躇われた事と、もう少し短くして欲しい、もう少し長く入れて欲しいシーンがあったくらい。
でも、あれだけの長編をここまでまとめるのはすごい。
この映画は細かい計算とかされてない勢いのある感じの方が娯楽映画として良いのだろうけれど、自分が後から色々と深読みしたり考えたりしたいタイプなので。自分的にという事。
無限の中年。
なにを演ってもキムタクだからと、アンチキムタクな私でさえ
今作は結構面白かった。中年になった彼が身体に鞭打っている
感触がハッキリ見て取れる。俺様目線が消えて汚れ役でも何で
も脇で主役を支えられる存在になれたらイメージが変わるかも。
今回は死にたくても死ねない、無限の命(虫)を与えられた悲劇
の男を演じているが、いつものめんどくせぇ顔や台詞の端々に
守り切れなかった妹の無念を抱える情けなさを巧く出していた。
妖艶な肢体やカッコ良さは若手に任せ、ひたすら少女を守ろう
と頑張る中年オジサンというのは共感を呼べるから、豪華に脇
を飾るキャスト陣の巧さを引き立て、尺の長さを感じさせない
チャンバラ活劇になる。いろいろ細かい点が気になるところは
御愛嬌なので、おそらく原作が面白いんだろうなと予測もつく。
「木村拓哉」がいない。冒頭から「万次」を観ていました。
「木村拓哉」がいない。冒頭から「万次」を観ていました。
ゆえにエンドロールを観た時のなんともいえないこみ上げる気持ちがあったのかと思います。木村拓哉という俳優が、万次に徹する直向きさが「無限の住人」を成立させています。
映画を観るときはストーリーを追うより映像美を探すほうが好みですが、ほぅと魅了されたのがモノクロのシーンのラスト、画面右の万次と惨劇のその後です。
このシーンを監督は撮りたかったのだと感じました。
残酷?壮絶?などの言葉とはなにか異なる、「事の顛末の哀」を感じさせる一枚の絵でした。
荒ぶるなかの哀しみはみたことがある気がしますが、この絵はそっと荒ぶるものが隠れているような哀しさを示していました。
おそらく海外の方には印象的な絵かと思います。
(またこの黒く「無」が蠢くシーンは「13人の刺客」でも感じたものです。)
凛と出会いストーリーが展開していくとこは日本の漫画的なスピードがあります。
漫画が原作で良かったと感じています。小説的なものだともう少し大人しく進んでしまうかもしれませんので。
黒衣鯖人、凶載斗と次々に戦うなかで、ふと善悪に疑問が沸きました。
凶載斗には凶載斗の理由もあるからです。
そしてその疑問は、槇絵との戦いのなかでさらに深まりました。
万次の敵は残虐、無慈悲な殺人集団ではないからです。
この道理は万次が凛に出会ったときの会話にも集約されているのかもしれません。
万次は決して強くありません。え?ってくらいボコボコにされます。
これがヒューマン映画なら「愛のためにどんどん強くなる」などのストーリーが付与されるのでしょうが、徹底して万次は万次でい続けるのです。
あたかもそれが「無限の命」とも心情は近く、永続的世捨て人な万次が「じゃあ殺してくるわ」のごとくあっさりとした心持なのです。
ただ万次は斬られ、悶え苦しみます。山の中で暮らした野犬のように、吠え、食し、酒をかっくらい、泥だらけでも全く意に介せず。
そこにはやはり「めんどくせえ、生きるということ」が強く存在するのです。
中盤での永空との出会い(敢えて「出会い」)では「生きている」「誰かに生かされていること」の受け止め方をすっと観客も斬られてゆきます。
ただこのシーンは演者の気迫のぶつかり合いが凄まじく、観客にそこまで心の余裕を持たせてくれません。
ドカンと「不条理の悲しみ」「不条理の意味」をぶつけられてしまいます。
気がついたら涙が出たシーンですが、その意味は誰が可哀そうとかだけではないのだと思いました。
あ、忘れていました。これ「木村拓哉」が演じているんですね。
でも忘れてしまうんですよ。
そこには凛の本気を万次にぶつけまくるシーンが幾度とあるために、さらに「凛のための万次」になってしまうのだと思います。
凛の心にあるそのままが言葉になってぶつかってくるのですが、万次との絡みはクスッと笑いました。
だって、あの世捨て人の汚いおじさん万次さんに、ほとばしる熱いパトスをぶつけてもね(笑)
さて、それぞれ万次の斬らねばならない相手には哀(愛)があるのですが、ちょっと許せねぇって敵も現れます。
シラです。
でも悪人が最高の悪でないと、万次の覚醒はないのです。
「13人の刺客」でも三池監督が描く「悪人」は想像の遥か上の「悪」です。
しかし、生きていること、愛を寄せること、許せないこと、許さないこと、そして人間が生きる上にある善と悪の境目は、
悲しいけれど争いの中でしか覚醒されないもの、自分の行いを良しとする理由は見つからないのが、人の性なのかもしれません。
後半には前述でも出た「監督がどうしても撮りたかったと思われるシーン」がバシバシ決まります。声をあげたいシーンも多くありました。
他の観客のかたも前のめりになったシーンではないでしょうか。
そこはエンターテイメントでもあるんですが、随所には根底にはアングラっぽさを感じました。
(「あさま山荘事件」を観たときに似ている何か見てはいけないものを見てしまった、人間の性のような不穏なものです)
長まわしのなか観客はともに歯をくいしばる時間のなかで天津は「悪なのか?」「悪ならば殺せばそれは善か?」と心が揺れました。
それは槇絵のセリフは少ないものの、そこに「愛」が対峙するからかもしれません。
しかしまたこれ三池映画に答えらしいヒューマニズムなシーンがあるわけないのです。
そういった問いも答えもない中でも観客として答えを待っていた気がします。
個人として良作というのは「帰り道ひとりで考えたい」と思う映画です。
夜に観に行って良かったと思いました。薄暗い河原を自転車で走りながら、「天津は・・・蒔絵は・・・永空は・・・凛は・・・万次ならば・・・」とまだまだ悩むことができます。
そしてもう一度、「それでいいのか?」と確かめたい気持ちが沸いてきて、再び万次に問いに行きたいと映画館に通いました。
豪華すぎるキャストに寒い演出
結構いろんな俳優さんたちがたくさんちょい役で出てて、華やかな映画でした。
ここから辛辣な感想になります
殺陣もカッコ良かったし奇抜なファッションと得物のステレオタイプな時代劇っぽくなさも良かった。
でも邦画を見慣れてない身としては演出が寒くてたるい、というのが正直な感想。
敵にもいろんな事情はそりゃあるでしょう。けど闘いの最中に語りますか??
主人公の回想もくどい。妹を喪って後悔してるのはもう冒頭でわかってるんだからいちいち語らなくていいよ。って観てるこっちは思ってしまう。
ヒロインも口やかましく叫ぶだけで、ちっとも感情移入できない。あなたがぼやぼや迷っているから、死なせなくないと願う用心棒が死にかけてるのでは??主人公の足を引っ張る嫌いなタイプのヒロイン演出でした。
あと、個人的には栗山千明のアクションに期待してたんですがそれもなかったのでしょんぼりでした。
キムタクがカッコ良かった。
原作は名前ぐらいしか知らない。
話は無理がありつつも、最初から期待してない。
キムタクがカッコ良かった。ハスに構えた立ち姿のシルエットの美しさ。後半、群勢の前に登場したシーンで鳥肌でた。
一刀流と役人軍団対峙のシーンの空間の広がりや序盤の道場破りのシーン、印象に残る。
十三人の刺客、切腹と三池監督はチャンバラに合っているのかも。
敵キャラ(役というよりキャラ)はトリッキーでマンガ原作やなあっと。
戸田恵梨香の太腿が見れて良かった。
キムタクに痺れる映画でした。
けっこう原作どおりなのねん
いや、30巻ある原作のある意味最後までやっているのは驚きましたな
当然そうは言ってもエピソードを抜き取って形を変えて切るとこはバッサリきってだけど
今回ばかりは原作との比較で観ざるを得なかった。なにしろ原作は凶(まがつ、顔半分隠して髪の毛立ててる人)が登場したくらいから、追っかけてたし
そういう視点でみちゃうとなんかむず痒いというか…こそばゆいというか
最初と最後の大立ち回りは凄かったが、基本斬りまくってるだけとも言える。
原作もそんな感じなんですけどね、おおざっぱに言えば。
無理やり二時間半くらいに押し込めたもんだから、完全無視された人物も…しょうがないけどね。
監督の意向か、あるいはもっと上の要請か知らないけどあくまで原作にそってというなんかあったのかな。個人的には復讐劇という形だけ維持すれば(あるいはそれじゃなくても)別の話を提供してほしかったけど
なんでこいつらわざわざ出すの?とかこいつらいるだけだなとか。
はばき(田中なんとかさんのあのヒゲ役人)とか、
阿葉山(石橋蓮司)とかしゃれにならないくらい強いんだけどなんかな。
いや〜しかし。今回ばかりは原作知らないほうがよかった気がしたがどうなんだろ。
木村拓哉さんはいろいろあったし、けっこうな年齢なはずなのに頑張ってました。私も歳を言い訳にせず頑張ろうと思います(なんだそりゃ)
あと市原隼人もよかった、雰囲気が出てる感じ
こんなものかという感想ですかね、漠然と
少なくとも昔アニメになったものよりましな気もするけど、絶賛もできんよな〜
脚本、演出が…
原作が大好きでしたので酷評ながらも観にいきました。
率直に言うとただアクションを観たい、出演者ファンだ〜!て方なら観ても損はないかも知れません。
キャスト的には杉咲花さんの凛は微妙でしたね天津と公儀の間に入るシーンは何回撮ったの?いうぐらいにガラ声でしたから良くOKしたなぁと、他のキャストも随所に大根台詞が散りばめられてます。(俳優が悪いのでは無く脚本と演出が酷いです。)
だからキムタクの迫真の演技が引き立ってるというか目立ちすぎます。
脚本で既に無理があって初めてこの作品を観るひとには台詞や話がわからなくなっている箇所が多々あります。
ですからストーリー、内容を気にする方や特に原作を読んでいる人はお勧めしません。
原作を知らないと内容が掘り下げてなく、話がさっぱりわからないと思います。
逆に知ってると内容が薄すぎ、また原作の良さであるサブキャラの武器、人間的な魅力が殆ど伝わってない事や卍が多くの武器を持って使い分けている事や凛の多くの魅力もかなり削られてます。
原作の卍は不死身とは言え、強さは他のサブキャラ剣豪と大差はない設定です。だから100人斬りは積もり積もったスコアであって、一気にあんなに一人残らず斬れる強さではないので、原作を知って期待して映画で観るとゲンナリされると思います。
映画では殺陣のシーンにかなり費やしています。特にキムタクが主人公なので、多少なりと脚色されていると思えば見れない事もないですが、痛快活劇の殺陣と思わないと現実的に血をドバドバ出す一人メッタ斬りは出来ないので現実的な殺陣を好む方にもお勧め出来ません。ほぼほぼチャンバラで雑魚メッタ斬りです。
多分映画を見た感想でも良しとする方は殺陣のシーンのアクションに感動した方が多いと思います。
ただ本当に数に物をいわした殺陣のシーンがインパクトとしてあり過ぎてストーリーを気にしたら理解できなくて滅入ります。
もし映画の『無限の住人』が面白いと思ったけどストーリーが理解できなかった方は原作を是非読んでみてください。その後に映画を観直すと違和感を感じれるかと。
原作はサブキャラも含めて作品の本当の魅力を理解できると思います。サブキャラ剣豪との殺陣のシーンには物語があるのですが、映画では綺麗にぶった斬れてます(笑)
原作ファンとしては内容重視なので観てて苦痛でしたね。
総評としては、木村拓哉の演技は本当に良いと思います、ただ個人的には今までの映画やドラマを観てると延長線上にある演技に感じました。俳優としてこの先やっていくのであれば木村拓哉=この演技ってレッテルでは一般の人には飽きられていくと思います。中井貴一みたいに演技の幅を広げていくと俳優としての人間的魅力がついていくかなと思います。
映画としては脚本、演出が無茶苦茶です。三池監督の作品はこんな感じなのでしょうか?
話やアクションの展開が早過ぎるシーンも多く、作品初観の人には物語がよくわかりません。
原作の世界観を使って卍のカッコ良さを引き立てようとするアクション場面が多いため、漠然とチャンバラシーンが良かったというインパクトしか残りません。
結果、サブキャラ剣豪も中途半端で何故出てきたの?というぐらいに弱すぎたり、物語に違和感を感じさせたり、演技も薄く、感情移入出来ず、サブキャラの演技になりきれない俳優が多いです。木村拓哉一人浮きで、まさに引き立てない役です。
原作に近づけようとしたのか、中途半端に話を詰め込み過ぎ、物語を良さを台無しにした分、木村拓哉の迫真の演技を見せようとチャンバラアクションを盛った結果の作品でした。
もっとシンプルな脚本にして、サブキャラ剣豪やアクション人数も減らして、サブキャラを引き立てて、卍、凛の強さ、人間的魅力を引き立てた方が原作の世界観を伝えられたと思いますし、説明つかない設定も伝えられたと感じます。
原作を知る者としては、特に黒衣鯖人のシーンが一番酷いですね。凛や鯖人の強さを感じられるシーンが無く、殺陣黄金虫も技としての技の良さを全く伝えられてません。
カンヌに出せるレベルとは感じられず、原作の世界観のみを使って、チャンバラアクションを盛ったエンターテイメントとしかインパクトとして残りませんでした。
友人と
今日観て来ました。
あんまり良い感想が無かったので期待早いからしてませんでしたが…
自分は思ったより面白かったです。
まず最初の100人斬り?は圧巻でした
さすが木村拓哉だと思いました。
そして用心棒になり色んな刺客と闘うのですがあまり強くない…
でもそこが良かったです。あまり強すぎるのもつまらないので
そして最後の300人斬りも凄かったです
これはポスターにも書いてある通りぶった斬り映画です。
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