劇場公開日 2017年4月29日

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「面白い物語」無限の住人 R41さんの映画レビュー(感想・評価)

4.5面白い物語

2025年5月16日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

漫画・アニメを実写化した作品
アニメに見たりんの理不尽さとゲスのような気持ち悪さは強烈なインパクトだった。
これを実写化するにあたり敷いた役者陣たちの顔惚れは錚々たるものだ。
特に「主人公」である万次が木村拓哉さんだというのが見どころなのだろう。
故に、この作品の主人公は凛ではなく万次となっている。
ここが漫画とアニメとは決定的に違う部分。
そして長編物語故に、2,3の物語が省かれていたのは仕方のないところだろう。
漫画・アニメでは凛の成長と最後に嗚咽する凛の心情が描かれていたが、彼女が主人公ではないことで、りんの復讐が完了したことで物語の幕を閉じている。
この物足りなさ感はあったものの、全体像としてはよく作りこんであった。
ただどうしても、SFX技術というのか、CG技術というのか、この部分においてはハリウッドにはどうしても勝てず、万次の身体的特徴という見せ場が少なかった。
視聴者の多くは漫画やアニメを見たことで実写版も見てみたいと感じると思うが、何も知らない人には「血仙蟲」が若干わかりにくいと感じた。
また、
漫画やアニメの世界観は見る人の想像が膨らむので、実写化された時に感じる違和感こそ最も難しい点のような気がする。
万次を木村拓哉さんにさせることで、その他のキャラクターも大きく独自な視点で置き換えることが可能かもしれないが、凛と乙橘槇絵はある意味想像の枠を超えてしまっていた。
しかし木村さんの万次は良かったと思う。
この部分は完全に個人的な勝手なイメージなので難しいところだ。
さて、
この作品は時代劇
そこに時代ならではの風習と、万次の身体的特徴を掛け合わせている。
万次の設定は面白い。
謎のばあばも面白い。
凛の復讐相手の背景もよく作りこんである。
エンタメ作品として面白い作品だった。

R41
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