「何気ないことが人生」君はひとりじゃない からあさんの映画レビュー(感想・評価)
何気ないことが人生
親子の関係は他人には介入できないデリケートな問題が多い。目に見えるものと目に見えないもの、そのギャップは他の友好関係のそれとは全くの別物である。この作品では、そのデリケートな場所に踏み込んでいくある女性の存在がある。すこし余計なお世話だと思ってしまう行動が最初はとても気になっていたけれど、彼女は家族間の埋まらない溝は、家族同士でしか解決できないことを知った上で、助け舟をだした。その手法が可笑しくて、でも知的で、女性らしい柔らかさと凛々しさを感じた。観た後に感情が大きく揺さぶられる映画ではなかったけれど、ささやかな出来事の積み重ねこそが人生だと改めて知る事ができた良い映画だった。
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