劇場公開日 2016年6月24日

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「感動の渦に巻き込まれた「サラの鍵」のような“希望”が感じられず…」ダーク・プレイス KENZO一級建築士事務所さんの映画レビュー(感想・評価)

2.0感動の渦に巻き込まれた「サラの鍵」のような“希望”が感じられず…

2024年2月15日
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鑑賞方法:DVD/BD

昨年、私を感動の渦に巻き込み、
度重なる鑑賞と原作本の購入に至った
「サラの鍵」の監督作品と知り初鑑賞した。

しかし、私にはこの映画の
物語性や登場人物への理解が及ばなかった。
・判決が8歳の子供の証言が決め手に
 なったように描かれ、
 更には、複雑な殺人犯行に見える犯罪が
 何故ベンが犯人とされたのか等、
 当初のこの事件の裁判が、さも“いい加減”
 だったように感じられることには違和感
 ばかりだが?
・自殺に見せかけるはずだった自殺幇助人の
 殺人手法は、とても目的を果たせるような
 手法には見えないが?
・また、主人公の兄は何故、
 真相を語ることなく28年以上の長期に渡り
 刑務所に入る決断をしたのか?
 自分の子供を宿したディオンドラや、
 嘘をついた妹が幼すぎることへの
 気遣いなのだろうか?
等々、あまりにも設定が
不自然過ぎるように感じたのは、
全てが原作によるものなのかは分からない
が、理解に苦しむばかりだった。

それでも、最後には
ジル・パケ=ブランネール監督が「サラの鍵」で
見せてくれたように“希望”を示してくれる
だろうと期待して最後まで観ていたが、
これも単に過去の重しから解放されたかの
ような主人公のセリフで締められたのは、
「サラの鍵」と同じ監督作品としては
大変安易に感じられ、残念に思えた。

KENZO一級建築士事務所