ヒトラーの忘れもののレビュー・感想・評価
全122件中、21~40件目を表示
飛行機の中でびしょ濡れ
しんどい。これが戦争か…
とても面白かった。
いつ爆破するか分からない地雷が、
緊張感の持続性となって
最期までドキドキした。
強烈な戦争映画であって青春映画でもあるところが
良かった。
最初に引き上げて行くドイツ兵士をボコボコに殴るシーンが
伏線となって、
次第に少年兵と心通わして行く様は感動するし、
微笑ましくもあった。
だけど、やはり戦後間もない他国の組み合わせが
簡単にハッピーエンドに向かわないのも味噌。
軍曹役の人も威厳とどこか愛嬌もあって良かったけど、
少年兵達が親から離され、今日死ぬか分からない所に連れてかれ、小さい小屋に押入れられて、飯も与えられず、
その中で絆みたいな物も垣間見られ、
今を必死に生きてる良い顔しててとても良かった。
終わりが軍曹この後どうなるんだ?と言う突然終わった
みたいな感じがちょっと残念だったけど、
とても良い映画でした。
静かな大量虐殺
責任と理不尽を突きつけられる映画
ラストシーンも念願の想いが成就するハッピーエンドであるはずなのに、全くそんな感じがしないというのがこの映画を物語っていた。
とにかく地雷がいつ爆破するのかが全く解らない緊張感が画面を通してもリアルに伝わってくるのがこの映画の凄い所。
本当に予期せぬタイミングで、まるで自分もその場にいるかのような臨場感をつきつけられて、地雷が爆発する度に身体がビクリと反応する感覚が凄まじいの一言。
大量の地雷をなんでそんなに埋めたのか、何故埋めた大人が撤去しないのか等、理不尽な状況の中でドイツに帰るという事だけを夢に頑張る少年兵が痛々しすぎる。
子の責任を親が取るのではなくて、親の責任を子が取る状況が本当に理不尽すぎる。
『ヒトラーの忘れもの』なんていうタイトルももうちょっと何とか出来ただろと思うぐらいチープすぎる。
勝手に占領してきて、勝手に自国の領地に地雷をアホみたいに埋めて、その責任を死をもって取るというのは自業自得で間違いないのだけれど、違うと否定したいのだが、では何が正解かと言われると全くもって解らない。
自分はただの傍観者である事を痛烈に思い知らされる映画でした。
父性と憎しみの狭間で
ずーん
国の罪を負わせられる少年たち
忘れものを届けに来ましたよ〜!
原題"Under sandet"は「砂の下」。「ヒトラーの忘れ物」が邦題。
「砂の下」に取り残された地雷。敵地に取り残された少年兵。邦題には、この二つの意味が掛けられていると言います。もう一つあるんじゃない?
ラスムスン軍曹とセバスチャンの間には、親子の様な心情が芽生えていました。ミッションをやり遂げて生き残ったのに、約束は守られず別の地雷原に移動させられる少年たちを、ラスムスンは国境まで500mの場所で解放します。ヒトラーが少年時代に忘れて来たものって「人への愛情」だよね。
そもそも原題の意図は。
砂の下にあったのはナチへの復讐心。地雷が除去されて行き、復讐は少年達への愛へと変化して行く。子供達に戦争のツケを払わせてはならない。壊れた国を再建してもらわなくてはならないのだから。
邦題も悪くないけど、原題の意図と少し違う事ないでしょうか?ってのは気になりました。
いずれにせよ、ささくれた心に滲みてしまう映画でした。何回も泣けたのは、お家だったせいかもしれんけど。
良かった。とっても。
いきなりドーンとくる
人類の教訓
常に緊迫感があり、心が休まる暇がなかった。
今日本で平和に暮らしているので、本当にこんなことがあったのかと毎回戦争映画を見て驚く。
この映画でも、地雷をまずこんなにも埋めるのにも相当な危険があるし、そこまでやるのかと思った。
撤去も途方もない作業で約半数が死んだと最後にあったが意味がわからない。
この時代に生まれていたら自分はどう過ごしていただろう、自分も戦争によって今とは全く違う人間になっていると思う。
戦争はどんなことがあっても絶対に起こしてはならない。
いろんな方にこの映画を見て感じて欲しい。
終わっても戦争
実話をもとにした作品らしく、舞台は第二次世界後のデンマーク。海岸に無数に埋められた戦争の残骸、地雷の撤去をそれを仕掛けたナチスドイツ軍が行っていた、というお話。
戦争の被害者同士が傷付けあってるような。
観ててどちらの立場の気持ちもわかる、のが辛い。
戦争の惨さと、憎しみの昇華についてひたすらに考えさせられた。
戦争の償いってよく使われる言葉だけど、それは地雷を埋めた兵士たちの子孫に地雷を撤去させることなのか…? 違う、と思うけど他の方法は私にも思いつかない。。
身体も精神もボロボロにしながらすり減ってゆく幼い少年兵たちを見てるだけで辛くなる。
あんな状況じゃ情を通わせない方が、敵を憎んだまま辛くあたる方が、きっと生きやすいんだろうな、とデンマーク兵の気持ちにもなってしまうほど。
大佐と少年兵たちの心が少しづつ通っていくことは至極当然に感じるんだけど、とてもとても美しかった。
救いようのない世界が続く中でのひとつの希望であった。
見るべき所はある映画
的を絞った題材で、描いている範囲は非常に狭い。これをもう一段上の作品に仕上げるとなると、おそらく前後の物語を描かなければならない。たとえば、少年兵在る一人にフォーカスして、生き別れた家族も描くとか。そうすると、「家に帰る」というドラマが生まれる。
しかし、それをこの作品ではせず、コンパクトにまとめている。だから、短編映画ぽい。
その中で、賞賛されるとしたら、緊迫感のある演技。ここは突出しているし、必見だと思う。
たとえばこの場面。怒鳴り散らす軍曹を目の前に笑いが込み上げる少年兵。何が可笑しい、と軍曹はビンタを連打する。これ、少年兵役は素で笑っているぽい。カットとなりそうなところ、軍曹役はマジのビンタを入れて、少年兵の顔を強ばらせる。これを許容する演出力は鬼気迫るものがある。
あと、少年兵たちの顔の汚れ方を見ても、はい、よーい、で汚しているものではなさそう。かなり追い込んだロケを行なったのでは。
ということで、見るべき所はある映画。しかしながら、ナチスの残した地雷だし、この映画見ただけの立場の解釈はできかねる内容。
全122件中、21~40件目を表示














