劇場公開日 2016年4月9日

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「カルテルランドの潜入を凄まじい緊張感で描いたクライムスリラー。稀代な演出家、ドゥニ監督の衝撃」ボーダーライン(2015) かずしさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5カルテルランドの潜入を凄まじい緊張感で描いたクライムスリラー。稀代な演出家、ドゥニ監督の衝撃

2016年9月25日
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鑑賞方法:映画館

『灼熱の魂』で脳髄に響く衝撃を与えたドゥニ・ヴィルヌーブ監督!と聞いただけで、見に行くと決めていましたが、ようやく鑑賞できました。

アメリカ、メキシコ 国境あたりに蔓延る麻薬カルテルを背景にした社会派クライムスリラー。
いや〜凄まじい衝撃、単なるサスペンスアクションと思って見たら痛い目にあいます。

主演は、エミリー・ブラントですが、ベニチオ・デル・トロが主役と言っても過言はないでしょう。『ノー・カントリー』のハビエル・バルデムを彷彿とさせる狂気の演技と独特の存在感に拍手喝采です(^_^*)

この映画の凄いところは、尽きない。映画全編を通して流れる重圧且つホラー映画も真っ青なスコア。作曲のヨハン・ヨハンソンがアカデミー賞にもノミネートされたのは納得。あの『ジョーズ』の音楽をイメージして作ったとか(; ̄O ̄)
夕焼けどきの国境でのシーン、空撮の多用など、撮影賞にもノミネートされたのも納得。

一回見ただけでは理解できない事も多々あったが映画の完成度の高さに、もう一回じっくり見てみたいと思わせる秀作でした。

ドゥニ監督、こんな凄い作品を作るんだから『ブレードランナー』も当然、期待しちゃいます(^^)

かずし