劇場公開日 2016年3月25日

「結局、脅威は人間なのである」暗殺教室 卒業編 全竜(3代目)さんの映画レビュー(感想・評価)

3.0結局、脅威は人間なのである

2016年10月24日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

笑える

単純

春に地球を爆破すると宣言している超強力生命体・殺センセーを抹殺するよう、政府から命令された中学の落ちこぼれクラスの奮闘を描いたSFギャグアクションの劇場版完結編。

前作はソコソコ面白くて、映画キッカケで、原作コミックも読み始めた。

しかし、バトルが熾烈化すればするほど、ターゲットであるはずの先生と対する生徒との絆が深まっていく不思議な関係が魅力的であった反面、此の距離感が段々、進展しなくなり、仲の良さが退屈に感じて、途中で原作は断念。

当然、続編もスルーしてしまった。

でも、TSUTAYAでDVDに遭遇して、やっぱり気になり、秋の夜長に今さらながら鑑賞してみたけど、、、う~~ん。。。

『寄生獣』も『進撃の巨人』も後編でボルテージが急激に降下して、肩透かし喰らうのがコミックSFの宿命と云えるのだが、今作はまだマシなのかな。。。

前作で高嶋政伸・鬼軍曹やらハイパーコンピュータ・橋本環奈やら有りとあらゆる刺客が登場してしまったので、死闘よりも、先生がモンスター化したルーツを辿る前日譚をメインに絞っている印象を受けた。

此により、前作で度々、桐谷美玲と共にフラッシュバックされてきた研究所のエピソードの全容が明らかになる。

気分はスッキリしたけど、じゃあ、肝心の決着はどうなんねん?!
と尻窄みになっていくのが虚しい。

結局、先生暗殺成功しようが、失敗しようが、地球は別に支障は無かったワケやし。

そもそも、何で中学生達に託したのかを見失うと、興味は引く一方である。

でも、殺センセーのキャラクターは好きなので、まぁ、月並みなマトメ方になってまうけど、原作が好きな方は気楽にどうぞ。

そんな映画である。

では、最後に短歌を一首

『血の鏡 撃ち抜く春は 誰がために 触手と繋ぐ 月の重なり』
by全竜

全竜(3代目)