「五感に響く作品」レヴェナント 蘇えりし者 世界のメガネさんの映画レビュー(感想・評価)
五感に響く作品
寒さ、空腹、痛み、光、風、観ていて五感が刺激されるサバイバル作品。かつてアメリカ大陸を開拓していった人の生きることへのエネルギーに感服した。割いた馬の腹の中で一夜を過ごすシーン、狼を追っ払って生のままパイソンのレバーを食べるシーンなどが印象的だった。平原に木を集めて屋根を作って一夜の嵐をやり過ごすシーンや、冷たい川に落ちて凍えながら岸にたどり着いてからの木を集めて火を起こすシーンなどは、黒澤明はデルスウザーラでホントはこんなふうに自然の迫力を撮りたかったのなあなどと思った。復習劇としてのカタルシスは足りないのではと思ったが、極限の自然の中よく撮ったと、その信念に感心する作品。
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