「アメリカの古典的な復讐劇をシリアスに描いた」レヴェナント 蘇えりし者 さくらさんの映画レビュー(感想・評価)
アメリカの古典的な復讐劇をシリアスに描いた
レオナルド・ディカプリオ、アカデミー賞受賞おめでとうございます。
公開を楽しみにしていたが諸々の事情でやっと見ることができた。
舞台はアメリカ開拓時代、ネイティブ・アメリカンとの抗争が激しい時代のアメリカ北部。
白色人種側からの目線で描いているが、決して上陸してきた略奪者擁護ではない。
画面がとにかく綺麗。主題としてではないが、画面そのものに映る自然の美しさや野生の動物との共生みたいなものを描かれてもいるのだけれど、ありきたりの言葉でしか表現できなくて悔しい。
物語の雰囲気は「ダンス・ウィズ・ウルブス」をより一層シリアスにして残酷な世界を描いている。画面の印象はミラ・ジョボビッチ主演の「ジャンヌ・ダルク」に通じる透明感とか太陽光線の強烈な日差しの照らし方を思い起こさせた。
ストーリー展開は地味だけれど過酷で、ダイ・ハード以上にダイ・ハードな圧縮された短い時間をディカプリオが演じた。
きちんと丁寧に描かれていることや過酷さを細かく追っていることなど、とてもまじめに取り組まれている。
サバイバルな部分を忠実に描こうとしているんだろうなという取り組みには脱帽。
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