「記憶の物語・・らしい」世紀の光 yoneさんの映画レビュー(感想・評価)
記憶の物語・・らしい
初めてタイ製作の映画を観た。
監督はアピチャッポン・ウィーラセタクン。当然初鑑賞。
田舎と都会で似たような2つの物語が繰り返される。
カラフルな田舎とモノトーンの都会。2つは重なっているようで微妙に異なる。
登場人物も最初は女医が主人公かと思ったけど、どうもそうではない。
主人公がいないので、物語らしい物語があるとは言えない。
何とも不思議な「夢」みたいな映画。
タイは仏教国。なので、作中でも「前世」という言葉が当たり前に出てくる。
おそらくタイでは日常的なことなのだろう。
そう考えると、前半と後半はどちらかが前世の話なのかもしれない。どちらが先か前後関係はわからないが。
前半が前世だったとして、後半のテニスやってた男は、ひょっとしたら前半の歯医者の弟なのかも・・前世は男だって言ってたし。考えすぎかな。。
しかし、映画の中での「間」の取り方が何とも独特。
日本やアメリカ・ヨーロッパなど、他の国の映画にはない尺。これがタイで流れる自然な時間なのかも。
物語がないわりに不思議と観賞後まで余韻が残る。
そして、それが心地良い。面白いな。
この監督さんの他の作品も観てみよう。
コメントする