7s セブンスのレビュー・感想・評価

この監督はどうも群衆映画に興味と関心があるようだ。正直群衆映画は難しい。登場人物が多い形式ではおのずと限られた尺で多くの人を描くだけではなくその関係も描かなければいけなくて、その説明に追われると映画が死んでしまうし、飛ばすと迷宮に迷い込む。この作品に関してはまずは頑張ったという感じ。劇中劇ならぬ映画中映画のセミプロ時代の映画人たちを描き学生映画やアマチュア映画マニアの人たちにも共鳴を呼びそうなテーマを選んで無難にまとまっている。

自主制作映画が監督の独りよがりで頓挫し、それぞれの道を行くも、最後に呼びかけて撮りなおすという、劇中劇。

出演者がごちゃごちゃしてて、どの人だっけ、みたいな感覚がずっと続き、ストーリーに集中できなかった。

独りよがりでは作品は生まれない。個々の意見やお互いの思いを話し合う事。監督だけでは成り立たないと思う。難しいんですよね。きっと。完成されなかった７ｓ。もっとこれから作る側の人に観てもらいたい作品。