「典型的すき間商売、省エネ映画」デッドプール しんざんさんの映画レビュー(感想・評価)
典型的すき間商売、省エネ映画
スパイダーマンのへらず口、無駄口に、中身はイケメン、に逆らってかの、サム・ライミの「ダークマン」のテイストに、いまさらな、センスのないスロー映像、仲間はX-MENの超脇役。くそしょうもない小ネタや映画ネタをちりばめ、こちらに話しかける。
この感覚、YOUTUBEでアップされた素人動画と何ら変わりない。
俺ちゃん?くそ気持ち悪い。
「デッドプール」
【王道】がうじうじ、仲間同士でネチネチ、という展開が予見された時点で「【悩まない】【無駄口たたく】すかすかヒーロー」として全米公開。日本では「シビル・ウォー」とほぼほぼ同時期公開。
そりゃ、FOX、すき間を狙うって。すき間商売、省エネ映画。
そういうところが透けて見えるから、演出のダメさが際立つ。
普通にやったら、明らかにあくびの出るストーリー。なので、せっせとオープニングから時系列をずらす。ところが肝心のアクションが冒頭がピーク、というカッコ悪さ。
ヒーロー誕生譚の1本なのだから、関心は持続するので、奇をてらわずいけばいいものを。普通に真ん中に高速道路のアクションを入れたって何ら問題はない。
下手なことをするから、テンションは終盤につれどんどん下がる。
キャラクター描写にも問題がある。
本作、この男の顔がブサイクになる過程は描いているが、身体能力が上がる過程を見せてくれていないので、「不死身」なのと、敏捷性とか反射能力とか、がよくわからない。
どうやら弱点はブサイク、ということだけのようである。
X-MENの脇役も要らないおかずを無理やり混ぜられた福袋のような面々で頭にくる。
そんなお前ら程度が3人並んで勇み歩いて金をとろうとは、盗人猛々しい。
まあ、百歩譲って、それらを許容するとしても、肉弾戦の面白さ、カッコよさを「キャップ」で存分に味わっているこちら側としては、手が飛ぼうが、首が飛ぼうが、そんなことでは一向にアガらないのだ。
キャッチコピーにも問題あり。
愛する女のために、身を隠し、愛する女が囚われの身になると、身を投じる。
一体、どこが無責任だろうか?
追記
ハヤリの音楽混ぜましたぜ?というのももう飽きた。ワム!のダサカッコよさを狙っているだろうが、逆に一周回ってすでにただダサいだけ。