ストレイト・アウタ・コンプトンのレビュー・感想・評価
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ストリート感
N.W.A.は本作と同名のアルバムをフリースタイルダンジョンで漢 a.k.a GAMIが推していたので聴いたことがあった。それくらいの知識。
Dr.DreやICE CUBEがいたんだスゲー。
映画としては、すごく引き込まれました。
ストリート感があります。
周りの圧力や差別に屈せず、やりたいようにやる感じはありありと表現されています。
個人的に、終わり方が少し微妙でした。
切るとしたらそこだろうけど、1人の人物の話で閉められるのは、あれ?これってグループの話じゃなかったの?感がありました。
ただ、やはり面白い映画です。個人的には8mileより先に見た方がいいんじゃないかなーと思いました。
コンプトン
NWAとゆう名前は聞いたことある程度で曲は全くと言っていいほど聞いたことありませんでした
劇中に流れる彼らの曲が物凄くカッコいい!
言っていることは恐いんだけど笑
メンバー同士の対立や人種のこととか
結構ドロドロしたストーリーでした
かつてのメンバーをディスりあったり
曲作りのシーンが凄く好き
何よりメンバーが楽しそうに作っているから
これを観るとアルバム欲しくなる
自分自身のボスでありたい?
青春群像劇。成功と引き換えに人間関係が破綻していく。ドリームガールズを連想してしまった。物語としてよくまとまっていたが、そもそもジュグナイトを招き入れたドレーが、その事態に何のケジメもつけず俺の成果はくれてやる、とデスローを男前に立ち去るのは如何なものか?2パックが殺されノトーリアスBIGが殺され、何故このような集団が社会的に認知されていたのか、当時、皆目見当つかなかったが、本当にギャングスタ化した事態については何の解釈もなかった。これはアイスキューブとドレーが作ったこの映画を史実として扱うことがフェアであるかという問題だが、今後もギャングスタラップを扱う映画は出てくるかと思うので、そこで解消されることを期待したい。それにしても、2人の才能に離れられて落ちぶれてしまったイージーEとルースレスレコードというイメージは一方的で酷すぎる。死者に対する敬意が払われていない。ドレー程ではないが、十分な成功を収めていたと思うが。
ラップで闘ったキセキ
今尚多くのアーティストに影響を与え続ける伝説のヒップホップグループ“N.W.A.”。
またまた自分の無知をさらけ出すようで恥ずかしいが、このグループについて全く知らず。
メンバーのアイス・キューブが元ラッパーだった事は知っていたが、役者でしか見た事ないというくらいのレベル。
映画はN.W.A.の結成~栄光~不協和音~解散~その後を描いた一通りのサクセス&伝記モノの形ではあるが、この作品がこんなにも胸熱くさせてくれるのは、彼らの魂の訴えが込められているからだろう。
ストリートギャングってだけで目の敵のように横暴な権力を奮う白人警官たちには憤りを感じた。
映画だから大袈裟に脚色されているかも…いや、「フルートベール駅で」で描かれた事件もあった。
どうしてもストリートギャングの印象が宜しくないのは拭いきれない。
これは酷い偏見かもしれないが、劣悪な環境で育った黒人青年の多くは犯罪の道に進んでしまう。
生まれてきた性か、周囲の影響か。
一歩踏み外せば犯罪の道に堕ちる危うい綱渡りを、彼らはラップで渡り切った。
ラップに、警察の横暴、黒人への差別、社会への鬱憤・不満をぶつけた。
過激なその歌詞はFBIにもマークされる事になるが、それは、血も怪我人も出ない“非暴力”としての最大の攻撃、最大の武器。
ラップが禁止されている場でラップを歌ったり、挑発的でもある。
人の鑑になれるとはとてもじゃないけど言えやしない。
でもただのルール破り、マナー知らずなどではない。
彼らはあくまで権力と“闘っている”のだ。
自分はチキンなので上からの押さえ付けには従ってしまう。
だからこういう作品を見ると、言いたくても言えない日頃のモヤモヤした気分を代弁してくれてるようで、スカっとさせてくれる。
詳しい方は知ってるが、終盤、メンバーの一人が…。
一度は分裂したメンバーの絆に、図らずも目頭を熱くさせる。
若いキャスト全員が、メンバーを熱演。
中でも、イージー・Eを演じたジェイソン・ミッチェルとアイス・キューブを演じたアイス・キューブの実子オシェア・ジャクソンJr.が印象に残った。
オシェア・ジャクソンJr.は父親のように役者としての今後の活躍にも注目。
「交渉人」ぐらいしか作品に記憶がないF・ゲーリー・グレイだが、実に見事な演出を披露。次は「ワイルド・スピード8」だ!
そして言うまでもなく、ラップが最高にクール!
ラップなんてほとんど馴染み無いが、こうして聞くと、どうしてどうしてこうも高揚させてくれる。
伝説の音楽グループの伝記映画ならば近年、「ジャージー・ボーイズ」があったが、あちらが作品の作りも真面目くんなら、こちらは異端児、もっと言うと不良。
その分、ビシビシビシビシ刺激的。
好みは人それぞれだが、「ジャージー・ボーイズ」より好きだ。
2時間半と長目だが、N.W.A.を知らなくてもラップに興味が無くても見応えあり。
全米では大ヒットしたが、日本では単館系での公開。
それが勿体ないくらいの力作!
黒人たちの怒りの声が音楽に変わる軌跡
伝説のラップ・グループ「N.W.A.」の伝記映画として作られたのが、彼らの伝説のアルバムと同名の「ストレイト・アウタ・コンプトン」である。しかしながら、この映画は単純に「伝記」と括るべき映画ではないだろう。作り手も「伝記」としてこの映画を作ったようには見えない。もっと違う魂を込めた作品のように思える。何しろこの映画は、Wikipediaか何かを見れば分かるような略歴にはさほど興味を示していない。ただ略歴を語るだけの伝記映画で終わることを許していないのだ。寧ろ、登場人物それぞれの躍動する心の叫びに常に耳を傾けている。そして作品を通じて観客に投げかける思いは、そのまま彼らが音楽を通じて投げかけてきた思いに通じているのが分かる。映画を作る目的と、彼らの作ってきた音楽の意義とが合致しているからこそ、物語に説得力が生まれている。
前半部分で描かれる、音楽事業を始め成功していくまでの過程では、物語自体に強いビートとうねるようなグルーヴが走っており、ぐっと引き寄せられる。その合間合間に、黒人であるがための、そしてコンプトンという街で育った荒くれ者であるが故の差別と矛盾と社会問題という緊張感を斬り込んでいく。彼らがどんな環境で、どんな身分で、どんな生活を送らされていたか、その環境で生き抜くために彼らは何を思い何をするのか・・・。そういったものをまざまざと見せつける。そしてまたそれこそが、彼らの音楽と創作意欲の糧になっている様を克明に表す。ラップ音楽という文化の歴史を思えば、そもそも黒人たちの魂の叫びであり、怒りの声であった。映画は彼らの怒りと嘆きを見つめ、それが音楽に変わる様子を見逃さない。そして後半、その怒りの種類が成功によって変化し、亀裂を生んでいく様も見落とさなかった。
後半部分では、彼らの成功の代償が描かれていく。そこでも映画は、彼らの内から湧く怒りと心の声に対し適切にフォーカスを合わせ、ラップ音楽の根本と映画の主題を見誤らない。そこに、よくあるスターの成功と転落の伝記映画のような自己憐憫は一切見えない。後半、少々物語が辛気臭くなったのは惜しい気もするが、作品自体からも登場人物たちそれぞれからも、怒りや悔しさや悲しみを思い切り蹴り飛ばすほどの勢いとエネルギーとヴァイタリティが伝わるため、感傷などは跳ねつけて寄せ付けていないから頼もしい。そして、音楽を通じ、伝記映画を通じ、映画がきちんと黒人文化の偉大さと多民族国家の社会問題に向き合うその姿勢は、もはや崇高ですらあった。
全編に亘り、ほとばしるほどのエネルギーを感じる作品だ。そして切ないほどに愛を感じる。ボタンの掛け違えを解くことが出来ずに分裂してしまったグループだが、それでも思い出と音楽と仲間とに、今では深い愛情があるのだということが感じられる。映画のプロデューサーには、アイス・キューブとドクター・ドレーが名を連ねて、映画は「in loving memory of Eric 'Eazy-E' Wright」の言葉で締め括られる。怒り、悲しみ、喜び、愛、すべてがエネルギッシュで、感動的な映画だった。
カッコいい
ヒップホップ好きにはたまらない映画だと思います。
実際のアーティストさんも出ているのと、ミュージックもかっこいいですし、実話な所が楽しめるところでした。
知らない人たちもたくさんいましたが、こんな形からヒップホップグループが生まれるんだなと知り、面白いなぁと感じてみれました。
日本のポスターのキャッチのダサさ、なんとかしてください(笑)
うむ。思った通り、初登場全米1位でした!
ヒップホップ界の伝説的なグループ"N.W.A."の、結成から解散を描いています。
え?"N.W.A."って何?意味は「Niggaz Wit Attitudes」です。原題はこのグループのファーストアルバムからとられています。
Outta=Out of
Compton=コンプトンは地名ですね。危険な地域です。
あのー、Dr. Dre(ドクター・ドレー)はご存知ですか?ウエッサーイ・Gファンクの生みの親で、恐らく現在のヒップ・ホップ界で一番影響力があり、むっちゃ有名なプロデューサーだと思います。
このDr. Dreが初期メンバーでした。
色々と暗い噂の耐えないSuge Knightと組んで、Death Row Recordsを設立、Snoop Doggy Doggや2Pacが所属したヒップヒップ界の西の横綱です。
因みに東はSean Combs率いるBad Boy Entertainmentです。
あ、横文字ばっかで分かんないっすか?
えっとー!そうSean Combsって、ジェニファー・ロペスの元カレっす。
あとはIce Cubeご存知ですか?同じく初期メンバーです。Ice Cubeは"ボーイズ・オン・ザ・フッド"をはじめ、"ハイヤー・ラーニング”"アナコンダ"にも俳優として出てるので、ご存知の方もいるかも知れません。脚本も書くし、監督もやる。かなり多才です。あまり知られてないけど、出演・製作総指揮・脚本を担当した"Friday(1995)"は名作だと思う。
N.W.Aはその他にもギャングスタ・ラップ(Gファンク)のゴッドファーザーと呼ばれているEazy-Eがいます。
今でも音楽プロデューサー、俳優、監督と、業界では影響力がある人達が1980年代後半に知り合ってグループ設立するも、90年代のヒップホップ全盛期に、方向性の違いやもろもろの確執を経て解散してしまいます。
本作、全米公開1週目の興行成績は、"ミッション:インポッシブル ローグ・ネイション”を上回ってますよ!
それだけN.W.Aって伝説的なグループで、未だにリスペクトされてるんですよね。マルコムもキング牧師もできなかったことを、彼等は音楽を通して成し遂げたのかも知れないとさえ思ってます。
ヒップホップで音楽業界が駄目になった。っていう洋楽通がたまにいらっしゃいますが、確かに下品でくだらないリリックもありますが、Ice Cubeの" it was a good day"や、common sense" i used to love her "は名曲です。
80年代後半、腰が引けたロックのかわりに、ミュージックシーンを引っ張って行ったのが、警官による黒人暴行事件などの社会を痛烈に批判した彼らの、「F*ck tha Police」だったと思います。
「俺たちの音楽は武器だったんだ」by Ice Cube
あの頃は、本当によかった。いい時代でした。私も" i used to love her "ですよ。※でもIce Cubeとcommonは仲悪いけど。このへんを話すと長くなるので。
あ、全く意味が分からないですよね?すみません!
2時間半の長丁場。ほぼ実話。思ったよりカッケー演出はなく、ありのままのあの頃の時代のヒップホップ業界のお話でした(懐かしい曲満載です)。
けれどバスの中で詩を書く高校生アイス・キューブの可愛さ(ギャングスタで売ってましたが本当は真面目少年)とか、スヌープとドレーがキャッキャ言いながらアルバム「クロニック」を作ってたり、妙に明るいテンションの2PACがレコーディング中に「カリフォルニア・ラブかぁ」ってケラケラ笑うシーンの意味とか(不本意だけど拾って貰った恩でやってる、空元気感)、90年代のヒップホップシーンの理解がないと、ちょっと難しいかも。日本公開なるかしら?
取り敢えず、宇多丸 さんに頑張って貰いたいです。
って思ってたら、日本公開となりました!
よかった!けどー、日本のポスターのキャッチのかっちょ悪さ、なんとかしてください(笑)
アフターマス
2016年劇場1本目。
映画としての完成度ははっきり言って凄く高いわけではない。
全米で大ヒットした映画だからといって、ヒップホップに興味もないのに見に行ったら途中で飽きる人もいると思う。
でも、あの時代のヒップホップを聴いた事があり、ある程度の人物相関と曲を知っている人には本当に感慨深い作品になること間違いなし(僕もリアルタイムで聴いたわけではないが)。
グループや名曲誕生秘話的な要素は比較的薄く、イー、ドレー、キューブそして白人マネージャーを中心にドロドロしたビジネスと暴力と人種問題と乱交(←重要)を主に描いており、バイオレンスムービーとしての描写はなかなかレベルが高い。
随所で披露されるN.W.Aの名曲にラップファンならテンションが上がることは間違いないし、ウータンクランがクラブでかかってたりとイーストコーストファンへの配慮(?)も小憎い。
途中で出てくるスヌープと2pacがあまりに似てて、というかネタだろってくらい似せてて、思わず笑ってしまった。
ラストにドレーがシュグに反旗を翻してニューレーベル名である「アフターマス」と言うシーンは格好よすぎたし、アフターマスとドレーのその後の大成功があるだけに最高に胸のすくシーンとなっている。
(ちなみに、劇中でもクズの限りを尽くしてたデスロウレコードのボスであるシュグ・ナイトは、映画では描かれてなかったが2pacが殺された現場に居合わせたり、ビギー殺害に関与してる疑惑があったり、殺人容疑で逮捕されたりと実際にとんでもない輩。)
あとはドレー役の俳優がもうちょっと表情、体格ともにイカツければ完璧だったなー。
デンゼル・ワシントンがもうちょっと若ければ適役だったかも。
とにもかくにも、ラップファンなら必ず見るべき作品。
ラッパーは意味不明なほど衝撃的な人生を歩んでる人が多いから、色んなラッパーで映画作ってほしいわ。
すごくよかった
その昔NWAのCDを買って自宅のミニコンポやaiwaのCDラジカセで聴いていたのだが、良さがさっぱり分からなかった。その少し前に流行ったパブリック・エネミーやRUN D.M.C.の方がずっとよかった。本当のギャングがヤクを売って得た利益でCDを作ってデビューしたという逸話にはすごく興味があり、ラップの内容はきっとそのような物騒な内容で、英語のヒヤリングができたらさぞ楽しいのだろうと想像した。しかし音からは良さが分からなかった。
そんな思い出があるので、この映画はとても楽しみだった。ミニコンポやCDラジカセの小さな音では分からなかった音楽が映画館の素晴らしい音響で、大変よかった。特に『ファック・ザ・ポリス』のライブシーンは観客のレスポンスも含めて素晴らしかった。
景気のいい乱交パーティシーンも素晴らしかった。あんなに楽しい思いをしていたら命が削られても仕方がないと思う。
リンチしたり、すぐに銃を突きつけ合うなど物騒な状況でよくDr.ドレーは音楽を作り続けることができたものだと感心する。イージーEは元々ギャングなので気が強いにしても、ドレーもアイス・キューブもそれに負けないくらい鼻っ柱が強かった。
ただ、喉が渇いていてアイスコーヒーを上映開始と同時に飲み始めたら、1時間で尿意を催し、残りの90分ずっとおしっこを我慢していないといけなくてとてもつらかった。147分は長すぎる。あまりにつらくて早くイージーEに死んでもらいたいほどだった。飲み物を持ち込む時は上映時間をきちんと確認すべきだった。
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