「【”苛めた側はその出来事を忘れるが、苛められた側はその出来事を決して忘れない・・。”ジョエル・エドガートンの作家性溢れる、サスペンスフルな秀作。】」ザ・ギフト NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”苛めた側はその出来事を忘れるが、苛められた側はその出来事を決して忘れない・・。”ジョエル・エドガートンの作家性溢れる、サスペンスフルな秀作。】
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■妻・ロビン(レベッカ・ホール)を連れて帰郷し、生活を心機一転させたサイモン(ジェイソン・ベイトマン)。
そんななか、高校時代の同級生・ゴード(ジョエル・エドガートン)と25年ぶりに再会する。
だが、それを機に彼から贈り物が次々と届けられる。
2人は不気味なものを感じ、さらに贈り物に隠された恐ろしい秘密を知り愕然とする。
◆感想
・今作は、大変に怖い映画である。
高校時代に苛められて居たゴードはその出来事により人生を狂わされ、苛めた側のサイモンはその事実すら覚えていない。
・そのサイモンが、故郷に新たなる仕事を得てやって来る。ゴードはその事実を誰にも教えられていないのに、お祝いのワインを持ってやって来る。
- サイモンはゴードと会った際に、最初は分からない。だが、ゴードはサイモンの事をしっかりと覚えている。
この作品が怖いのは、若きサイモンがゴードに行った苛めのシーンが描かれていない事である。だが、サイモンの苛めによりゴードの生活が破綻した事が暗喩されているからである。-
・更に怖いのは、ゴードのがサイモンの新居に勝手に入って、鯉を庭に放っているシーンであろう。更にサイモンの妻であるロビンが且つて服用していた導眠剤の見せ方であろう。
<子供が居なかったサイモン。だが、待望の子供の父は誰で有ったか・・。
妻、ロビンに自らの若き時の苛めを責められ、且つロビンが産んだ子供の父親は誰か・・、に対する疑念を抱き、祝うべき病院の廊下で頭を抱えるサイモンの姿。
今作は、明かなる真実を敢えて描かない事により、観る側に真実の解釈を委ねる映画である。>
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