ディストラクション・ベイビーズのレビュー・感想・評価
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不思議と惹かれる作品です。
賛否両論あるかと思いますし、嫌悪感を抱かれる方も多そうですが、僕のツボには嵌ったらしく、滅茶苦茶面白かったです。
なんて言っても柳楽優弥さんの狂気を宿したような演技は驚嘆の一言でしたw(゜o゜*)w‼︎
セリフも殆ど無く、その表情と動作だけであそこまで表現出来るのはさすがですよね。
お調子者でその実かなりの下衆野郎でも有った裕也を演じた菅田将暉さんも“虎の威を借る狐”状態を巧く表現されていましたし、小松菜奈さんの微妙な表情の変化も素晴らしかったと思います。
長回しを多用した暴力描写も生々しくてかなり良い出来でしたが、泰良のダメージが軽過ぎるのと回復するのが異常に早い等気になる点も有りましたが、概ね日本の映画らしさも兼ね備えた良く出来た(?)作品だと思います。とは言っても他人にはお勧め出来ませんが^_^;
先日ハード・ロマンチッカーを観た際に思い出したもので、再鑑賞してみました。
暴力描写はこちらの方がよりリアルですね。
理不尽なまでの暴力はトム・ハーディー主演のブロンクスを彷彿させますが、ある意味こちらの方が主人公の心理が解り難いような気もしますし、観る人を選ぶ作品だと思います。
ただ、個人的には面白い作品だと思いますし、大好きなんですけどね。
何故か何度も観てしまうんですよね。
それだけ自分にとっては魅力的な作品なのだという事だと思います。
菅田将暉さん演じる北原裕也をはじめ小松菜奈さん演じる那奈、北村匠海さん演じる健児と下衆なキャラクターが多いのも好きな要因のような気がしますが(笑)やはり主人公である柳楽優弥さん演じる芦原泰良の容赦も理由もない暴力に惹かれるのだと思います。
怪我の治りも早いですし、喧嘩するたびに強くなっていくのもまるでサイヤ人のようですが、リアリティある暴力シーンが好いんですよね。
まぁ有り得ないですが、続編を観てみたかったです。
不満点も無いわけではないんです。
細かい点では有りますが、事故った後エアバッグが出ていなかったり、100キロを超える速度で事故を起こしてエアバッグが作動しなかったのなら、あの体勢で乗っていた裕也はフロントガラスを割って車外に放り出されているような気がします。
運が良くてもフロント側に投げ出されたはずですよね。
あとラストのシーンですが、警官はいきなり拳銃を抜いたりしないですよね。
まぁ勿論どちらもストーリー上仕方ないのだと思いますが…。
最終的には当然2件の殺しが那奈によるものだとバレたとは思いますが、その描写がなかったのが残念でした。そう言えば、那奈が病室で事情聴取を受ける刑事が二人とも男性だったのも頂けないですね( ˙-˙ )
しかし、一番残念だったのは北村匠海さん演じる健児に鉄鎚が下されなかった事でしょうか。あんなクソガキにはキッチリ制裁を加えて欲しかったですねヽ(*`д´*)ノ
このような細かい点が残念に思えてしまったのも、それだけこの作品を気に入った証拠だと自分なりに分析しています。
なんて言っても、時間を置いてまた鑑賞しようと既に思っているくらいですから(。-∀-)ニヒ♪
メッセージが分からなかった。
初めは柳楽優弥が振り向いた時に音楽がパッと消えたり、菅田将暉がクズっぽい役だったりとか、これからが楽しみだと思っていたけど、だんだん菅田将暉が柳楽優弥と組むまでが長すぎないか?と思い、あまり深いストーリーがなく終わった感じがした。暴力が多かったけど、みんなが何を思って暴力を振るのか、何故この生き方なのかが分からなくて、柳楽優弥は最後まで暴力を振っていて、何を伝えたかったのか、伝えたいものがあったのか、分からなかった。でもみんな演技が上手く、演出や絵が良かったので、ひたすらストーリーにもっと深さが欲しかった。
満たされない日々と暴力
一言で言って仕舞えば、暴力。
見終わった瞬間は、ストーリー性も薄くただただ痛々しい作品で、何を見せられていたんだろう感が強かった。
ただ若者が持つ「毎日の漠然とした不満」「社会に対する抵抗」のようなものが、痛々しく描かれていたように思う。
序盤から一言も発さず、ただすれ違う人に喧嘩を仕掛けていく主人公泰良の様子は、狂気じみている。
自分がボロボロになろうとも何度でも喧嘩をふっかけにいく。暴力という形でしか漠然とした不満との付き合い方が分からなかったのだろう。
「楽しければいいでしょ」
その一言で、喧嘩をふっかけ暴走を続ける。
他のことには全く目もくれず暴力にしか興味を示さない。明らかにやりすぎなその姿は、ただのサイコパス。
やられまくりなその喧嘩がそんなに楽しいのか。
ただあまりに喧嘩が日常になり過ぎて取り返しのつかないレベルまで壊れてしまったのだろう。
そして主人公にくっついて回る高校生の裕也。
日々に不満を感じていながらも友人と普通に生きてきたちょっと不良な高校生。
自分の衝動に正直に生きる泰良と出会い、憧れを抱き、何か面白い事をしようと行動を共にする。
裕也自身は自ら暴力を奮うような人ではなかったものの泰良の喧嘩慣れしている姿に自分まで強いと錯覚。
男しか殴らなかった泰良とは違い、女にも容赦なく暴力を奮う。というか女にしか奮えなかったのだろう。
警察に捕まることが怖いというように、危ない行動をしていながらも社会の枠からはみ出ることが出来ない様子に、人間らしさを感じた。
そして万引き常習犯のキャバクラ嬢の那奈。
2人の奪った車に乗っていたことから拘束されてしまい共に行動することに。
可哀想な役柄ではあるものの、彼女も最後には可哀想で終わらせないような強く汚い女でもあった。
彼女もまた、汚い部分での人間らしさが強く感じられた。
この痛々しく救われない作品の何がすごいかと言うと、演じた役者さんである。登場人物を嫌いになるくらい、役になりきっている姿は本当に凄かった。
ただ暴力の痛々しい映画という印象だけではなくて
作品を通して
どう生きていたいかなどと大それたことを考えるには至らないものの
自分の中にもある満たされない毎日について思考が及ぶくらいには感じるものもあった。
迸る暴力と狂気…だけど、もやもやする…
予告編に痺れ、映画館へ足を運びました。
容赦無い暴力の連続と、若手実力派キャストの共演による演技対決がすごそうで、これは観るしかないな、と…
私が鑑賞した回は満員御礼でした。若い女性のひとり客も来ていて、とても意外だなと思ったのを覚えています。
愛媛県松山市を舞台に、暴力衝動が容赦無く周囲を巻き込んで、登場人物たちの運命の歯車が狂っていきました。
冒頭、静かな海辺の町の雰囲気と、主人公の振るう激しい暴力の鮮烈なコントラストに、目が眩むようでした。
とりつかれているような目つきが怖かったです。何かを証明しようとするかのように彼の暴力は拡大の一途を辿り…
柳楽優弥、菅田将暉、小松菜奈、村上虹郎…
日本映画界を代表する若手の中でも一際存在感の濃い俳優たちが濃厚な演技合戦を繰り広げていて、圧巻の一言。
憑依型と云うか、それぞれのキャラクターを見事体現し、画面から溢れ出す人間的な迫力に圧倒されっぱなしでした。
先鋭的な作品で、危険な気晴らしを振りかざす男の姿が鮮烈でした。ストーリーにめちゃくちゃ勢いがあって、「なんかスゲェもんを観たぞ」と云う興奮に包まれました。
しかし、映画館を出て冷静になってみると、柳楽優弥が暴力を振るう理由が今ひとつ分からないことに気づきました。
世の中のモラルやらなんやらを、全部破壊してやろうと云う心境だったのか?―世間を賑わすことで己の存在を認識させ、「俺はここにいるぞ!」と叫びたかったのか?―いちばんセンセーショナルな方法が暴力だったと云うことか?
最後の最後、もやもやが残りました。
※修正(2022/09/11)
キャスト頼りのクズ人間映画
キャストが豪華なだけで、中身のしては
クズ人間しか出てこない映画でした。
菅田将暉が嫌いになるかと思うくらいクズの役でした。
仲間がやられてても助けないし、強いものにペコペコしてると思ったら自分が強くなったみたいに振る舞い出すし、クズ中のクズでしたね笑
小松菜奈もクズだし、柳楽もクズだし
なんなんだろうかこの映画はという感じでした。
自分には合わなかったのか、面白いと感じませんでした。
柳楽くんはこの映画中話したのは5回程度です。笑
面白くなかったです。
虚しさだけが残る
オープニングから突然始まる狂気。
柳楽優弥演じる青年の狂気の意味を知るために見ているような気分になった。
何で?なんでこんな人を殴るん?
みたいな不思議から始まる。
なんか、理由があるのかな?と
まるで意味なんかなかった。
虹郎くんの役がとても重要なポジションだった。
静かな怒り。
やり場のない怒り。
最後はもう虚しさしか残らなかった。
小松菜奈ちゃんも菅田将暉くんもいい役者さんだなぁと思いました。
ラストにそっと流れてくる向井さんの曲が虚しさを強調させてとても良かった。
刺すようなギターがより胸を苦しくさせた。
こういうのは別に面白くなくていい。
観た人がそのほとばしる何かをそれぞれ感じればいいやつ。と、思う。
18歳の理由なき反抗
不幸な生い立ちの兄弟…
兄はいつも弟を守って来た。
周りの誹謗中傷や同情…溜まりに溜まった鬱積を解消するかのように兄は喧嘩に明け暮れる。
親代わりの親父の制止も聞き入れず狂ったように暴れる兄。
街で高校生の3人組をぶん殴りチャリを奪う。
1人の高校生はその迫力と殺気に圧倒されつつも魅了された。
彼は兄と一緒にすごい事をするぞ!とまるで道場破りの如くチンピラやヤクザにまで喧嘩をふっかける。
奪った車の中にキャバ嬢の女が乗っていた。
この女はかなりの腹黒い女だ。
兄は己の思うままに進む。
学生は調子者で弱者に暴力を振るう最悪な男。
女はしたたか。
弟は兄を探す。兄弟の絆を感じる。
既に兄は殺人鬼と化したバケモノだ。
柳楽優弥の怪演もすごいが、菅田将暉のチャラいウザさと卑怯者感がハンパなく良い。
小松菜奈の嘘つきキャバ嬢もムカつくが菅田将暉に仕返しする車のドアでガンガン挟むシーンは何故かスッとする。
最後はやっぱり女の怖さを発揮し被害者になりすます。さすがだ!
なんとなく二回見た結果(ネタバレ)
個人的に感じたストーリーと感想
(的外れの可能性もありますが…)
まず、三津浜や高浜はやんちゃな人が
多い土地柄であることと、柳楽くん
(兄弟の村上君)には両親が居ないことでグレたり、
村上君が同級生にイジメられてその仕返しを
したあたりのシーン(終盤)の時、柳楽君と
照らし合わせるシーンがあったので
そういう過去がおそらくあったこと。そして
思春期(?)の時期はワルや、強い者に
憧れる時代でもあり暴力をふるって勝つことの
楽しみを覚えたのが柳楽君の役ではないのかと
思いました。
その中で同年代の菅田君
(これまたイキった高校生でワルがかっこいいと思ってる感じの子)
と出会い更に遊びぽくなり、さらに強くなりたい
などと若さゆえの短絡的な考えで様々な人に
暴力をふるうが、女の子には特に思い入れが
あるみたいでした。
一方小松さんは万引き常習のキャバ嬢
たまたま乗っていた車に上の二人が乗り合わせ
被害者となり、恐怖に支配される。
無理やり車を運転させられた時には、
事故って死んだほうがマシだと思ったのか
車をぶつけ、ムチ打ち状態の菅田君を
殺してしまう。
最終的に感じたことは
暴力の生産性のなさ、恐怖の支配、
イジメや他者からの支配によって
人が変わってしまう様子、
若気の至りと言っていいものでもないが
そういう悪への興味の怖さなどに気づきました。
1度目だとわからないことばかりが二回目で
たくさん気づけました!スルメ作品でした!
文章をなかなか書かない、打たないので
伝わらないかもしれませんが
自分なりにまとめてみました。
ピュアを取り巻く黒
唯一のピュアな人物は主人公なのだろう。彼はただゲームをしたいだけ。それにふさわしい相手を探し、挑んでいる。それに勝手に仲間意識を持って近づき、自滅した彼、それを利用して自分をアイドルにした彼女、友達の兄貴をバカにしてくだらない嫌がらせをする彼、ピュアな主人公を取り巻く黒い心。唯一血の繋がりがある弟はただ兄を探し続け、やはりピュアだった。
こまつなな、特に今まで気にしていなかったが、女優として興味を持った。
ただただ暴力をめちゃめちゃ楽しむ柳楽さんの怪演
理解は出来ないが心底楽しそうに暴力を振るう奮う柳楽優弥は凄かった。序盤は痛々し過ぎて見てられないが段々強くなってきて。。。
後は菅田くん池松くんはどっちもへたれ役過ぎて面白い。人を殺した小松菜奈を見てどうだったと聞く柳楽さんが印象的。
セリフ3つ
柳楽優弥君!
基本、セリフ3つしかない!!!
のに存在感すごい!!!
是枝監督が、目力が凄い、と言ったあの目が、復活してくれて嬉しい!!
楽しけりゃええけん
どやった?
まだいけるやろ
ザワールドイズマイン!!
鬱積
この映画の企画を通す時にどんなやり取りがあったのだろうか?
前半はまだメッセージを読み取れたような気がしてた。
オスの本能というか、ルールへの反抗というか、生きる事の実感とか。
方法は褒められたもんではないが、主人公は純粋に「自分が楽しい事」しかしていない。
世の中の誰ならば、そんな事が出来るだろうか?
きっと、誰も出来ないと思う…怖くて。
言い訳をしない。
引き返さない。
ただひたすらに正直に。
後半になって、純粋じゃない種類の人間が関わりあうようになってよく分からなくなった。価値観に多様性が生まれたせいか、混沌としてきた。
結果、主人公を見失ったかのようになってしまった。
檻の中に入れるべきだと、檻の中から叫んでるような気がしてた。
檻の中での自由を満喫してる僕らは、この映画にどんな評価をくだすのだろうか。
人の社会は、ただひたすらに暴力に蹂躙されてる。何で誤魔化そうとも、これは紛れもない事実である。
多数決とか抑止力とか、常識とか、言葉が変わっても本質は変わらない。
…とも言える。
まあ…いまだにこんな企画を通した事を嬉しく思う。
すごかった
韓国の暴力映画に本気で喧嘩を売っているような気合の入った一発だった。主人公の行動は先日見た『追憶の森』よりよほど自殺を感じた。
殴打する音が暴力描写で類型的な効果音ではなく、地味に痛そうなかっこよくない音で本当に痛そうだった。
柳楽優弥にはロン毛の調子こきを最後に殴り殺して欲しかった。あのうざいやつはもっと悲惨な死に方をして欲しかった。
小松菜奈は初めて映画で人間臭くなっているのを見れた。すごくよかった。
若手俳優陣 松山で、突き抜ける!
若者の狂気。内面。鬱積・・・松山の商店街、飲み屋街、路地裏。。ずっと続く緊張感。。
松山舞台だというのに 松山城も 道後温泉も 出てこない。。表現されているのは地元の突き抜けた若者の日常。
「愛媛県警、松山東署 何しよんぞ~」!と叫びたくなった! いやいや ドキュメンタリーではない、映画である。。
あたたも映画館で体感してみませんか?
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