「人生は、他者だ」永い言い訳 JBはただの映画好き。さんの映画レビュー(感想・評価)
人生は、他者だ
西川監督の作品はどれも好き。
ゆっくり物語が進んでいく感じが肌に合う。
役者の表情や感情表現が刺さる。
キャスティングも完璧。
今作もクズの夫役として本木雅弘がドンピシャ。
子どもたちとの触れ合いを通して徐々に変わっていく様も素晴らしい。
家族以上に家族してた。
一番印象深かったのは電車のシーンの台詞。
「大丈夫だよ、しんちゃん。
生きてりゃいろいろ思うよ、みんな。
でもね、自分を大事に思ってくれる人を、簡単に手放しちゃいけない。
みくびったり、貶めちゃいけない。
そうしないと、僕みたいになる。
僕みたいに、愛していいはずの人が誰もいない人生になる。
簡単に離れるわけないと思ってても、離れる時は一瞬だ。
そうでしょ。
だから、ちゃんと大事に握ってて。
君らは、絶対」
タイトルの「永い言い訳」は誰に対しての言い訳なんだろう。
幸せにできなかった妻に対してなのか。
妻を思う妻の友人に対してなのか。
自分を持ち上げてくれるまわりの人たちに対してなのか。
慕ってくれる子ども達に対してなのか。
妻が死んでも泣くことができない自分に対してなのか。
答えはきっと…
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