クリーピー 偽りの隣人のレビュー・感想・評価
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世間はもっと先に進んでいるし、もっと「リアルな恐怖」を知っている。
他人の評価を聞いて映画を見に行くことは基本的にない。いや、評価を聞く前に観に行っているほうが多いから、と言ったほうが正解かもしれない。
先日某ラジオの映画コーナーで、パーソナリティが絶賛していた。信じられないくらいの絶賛で、その監督の集大成とまで言い切っている。そうか、正直過去の人としか思っていなかったし、「CURE」以外はまるで観れた代物ではなかったのだが、まあ、集大成というのなら、と鑑賞。
「クリーピー 偽りの隣人」
後でさんざんこき下ろすが、その前にある記事の黒沢清監督の言葉を掲載しよう。
「映画で”リアル”とされるものって本当に”リアル”ですか」とも思うんです。≪中略≫人が何が”リアル”か勝手に判断しているんじゃないかって。それってただの”安心”だと思うんですよ」
なるほど、全くそう思う。おっしゃる通りだ。人は自分の知っている世界をリアルと言う。それ以外の価値観、もっと言うとそれ以外に外れる人間は自分の世界からは「リアル」ではないだろう。
だが、そんなことは「リアル」に生きている世間からは当たり前。人が恐怖するのは、リアルの中にあるほんのわずかな「リアルでないもの、安心で無いモノ」。
「安心」があるからこそ、また「安心」と思い込んでいるからこそ、「恐怖」は増長し、「理解」を超えた恐怖は「恐怖」として存在する。
この映画ははじめっから「リアル」から逃げている。絵空事を言い訳にすらしており、何も説明しない、できない、する気もない、する努力もない。
人の知らないものをお見せするなら、本当はすべてを知らないとそんなものは見せられない。
「CURE」は萩原聖人と役所広司の演技に救われているようなものだったし、題材はそれと何も変わらない。しかし、世間はすでにそこに描かれた「人の内なる不満」「それを引き出してくれる期待と恐怖」のストレスはとっくに様々な事件で知っている。
そのことを分かっていない黒沢清は15年以上も前から変わっていない。停滞している。
役者にしてもそうだ。香川照之の怪演?どこが?彼の演技に何も感じない。かみ合わない会話など、オレ達の「リアル」では当たり前だ。この男の行動に何一つリアルがないから、「恐怖」など感じるわけがない。
たまたま同時期にサイコ・キラーを描いた「ヒメアノ~ル」を見るといい。人は「壊れるもの」「再生できるもの」「人が壊してしまうもの」と人は願いたい、思いたい。だが「完全に壊れたもの」「完全に壊れてしまうもの」も存在する、ということを登場人物で描いた傑作。
ホラー映画ファンほど、なぜか黒沢清の名前で評価する。ホラー映画ほど、革新的なことが予算的にも可能なジャンルはない。なのにこの程度のもので、いやこんなつまらないモノでありがたがるからホラー映画はダメなんだよ。
そのうえこの映画、ホラー映画の免罪符の一つである笑いすらセンスなし。ましてや、ひとっつも笑えないだから、さすがにどうしようもない。
追記1
あの犬が一番理解できない「リアル」な恐怖だよね。飼い主夫婦を棄てて少女と逃げちゃうんだもの。笑いどころと言えばここか。
追記2
最近の某ラジオ映画批評はどうにもいけません。明らかに「視点」がおかしい。歳喰ってもレビュー能力は落ちると思うし、ということにしときましょうか。
サイコパスvsサイコパス 無難に面白くないです
主人公は元捜査一課でサイコパス犯罪に対して引退後には講義を行うほどの人物
その主人公が警察署内でサイコパス犯罪者から刺されて退職
引退後に妻と新天地へ引っ越して奇妙な隣人に出会い、過去の一家失踪事件と繋がる歪な人間関係のもと、事件へと向かっていく
みたいな内容です。
犯人役のサイコパスさにクローズアップされていますが、主人公も周りの訴えに耳を貸さず、人心を理解しようとしないサイコパスです
周囲の人間から助けを訴えられても気づけなかったり、違和感よりも自分の好奇心を優先することによって、周りの人間の不注意で犯人に襲われているように見えますが、その裏には主人公のサイコパスさが隠れています
演技は上手です。最後の主人公の妻が泣くシーンは音量バランス崩壊していてうるさいので気を付けてください。
全部見終わったてから感じる感想は見るほどのものではなかったシナリオでした。
もう少し周囲と主人公も狡猾で、悪のサイコパスと警察側のサイコパスのバトルのような展開を期待していたのですが、ただただドジっこが量産されて流れるように事件が起きました。
まさに怪演
隣人がテロリストや殺人鬼というミステリーは多い、身近な存在だけに恐怖感もひとしお、サイコホラーとしてはおあつらえのシチュエーションとも言えるからでしょう。
ただ、ミステリーとしては隣人が癖の強い香川さんというだけでモロネタバレ、だからミスターマリックと分かっていて手品を観るような心境、まさに怪演、なんでいとも簡単にマインドコントロールされてしまうのかは疑問、心理操作だけでは限界と思ったのか麻薬のような薬を使っていましたね。
西島さんは元捜査一課の刑事と言う割には軟弱だし、警察も犯人の盛り立て役にしか見えないのはちょっと引き過ぎでしょう。実際はどうかは分かりませんが刑事が被疑者と単独で接するのはご法度の筈、映画とはいえ警察が無能では市民の不安は募るばかり。
2時間越えの長丁場でしたが謎解きを小出しにするのでなんとか辛抱、まあ、観終わってみれば香川さんの怪演観賞会だったかな・・・。
なんかどうも、設定が無理っぽくないですかね
鑑賞後に調べたクリーピーの意味(むずむずする、身の毛のよだつような)に、確かにそう感じる場面はありましたが、一方「?」と感じるのも多数。娘が一人生き残った意義、隣家での死体発見、人を懐柔する即効性のあり薬品の正体、隣家の爆発を気にして自宅への延焼を気にしない主人公、よくわからないけど自由に行動できる娘、ラストの反撃。一番は家の配置の意味(盗聴しやすい?)がよくわからなかった。ので、これより他の方のレビュー巡礼に行って参ります。
疑問がいっぱい!!
6年前の事件は?注射の中身って何?どこで手に入れてるの?澪が助けを求めてきたのは本心?それとも嵌めるよう指示された?
というか、引っ越ししたばかりで隣人(しかも変な人)に余ったシチュー持ってく?康子も変。チョコも手作りって……ええぇ??
主人公が野上を巻き込んだのにその事を言わないの何で?「お父さんじゃない」って知っても警察に言わないのも何で??
そもそも刑事一人で踏み込むもんなの?調べた人物と違う人が出てきたら警戒するじゃん??終盤も主人公ともう一人の刑事で二手に別れちゃうし、応援呼ぶとかしないもんなの?これもうやられに行ってるもんじゃん!としか思えなかった。
結局、最後までよくわからないまま終わってしまった。
私的につまらなくはない。不気味な隣人が徐々に内に入り込んでくる感じは怖いし、最後どうなるの!?って目が離せなかったりもしたけど不完全燃焼。
ただ最初から気味の悪さ全開で、見てるこっちにものすごい不安感を抱かせる香川照之の演技はすごかったです。
クソ映画 キャストに騙された
西島秀俊、香川照之、竹内結子と豪華キャストに惹かれて見始めたが、クソ映画。
元捜査一課の刑事役の西島の設定がめちゃくちゃ。
犯罪心理学に詳しいはずなのに、香川の変質性気付かないばかりか、毎日一緒に生活している妻の異変にも気が付かない設定。
しかも、その香川の犯罪を確信した家に1人で無防備でズカズカと家の奥まで入って行ってしまう設定。捜査一課の刑事というより、普通の一般人でも絶対にやらない行動設定に興醒めの連続。
その他にも無理な設定ばかりで、見始めしまった人には、途中で観るのを止めることをオススメします。
最後まで観ても何もありません。
竹内結子はこの映画に出て、精神的におかしくなったと思ってしまうほど、可哀想な設定。
一風変わったコメディ映画
よいところ:
・犬が可愛い。
・セリフが聞き取りやすい。
・説明が多く内容を理解しやすい。
・一周回って笑える。
・「今っぽい邦画」を見たければこれを見ればいいと思う。
悪いところ:
・登場人物の行動がいちいち「そうはならんやろ」となるくらいに唐突、意味不明。感情移入はまったくできない。
・セリフを聞き取りやすくするために間が多くなり、テンポが悪い(遅い)。普通人はそこまで他人が喋り終わるまで黙って話を聞かずにちょっと被ったりする。芝居かかって見える。
・ご都合展開すぎる。まず今日理由でもなければご近所付き合いなどあまりしないし、隣人がたまたま調査していた殺人・失踪事件の犯人であることに対する必然性の有無などの視聴途中に発生してくるモヤモヤに対する説明が一切なし。
・犬を自分の管理不注意で逃しておいて飼い主がヘラヘラしている。
普段あまり邦画を見ず、人からお勧めされて動画配信サービスで見ました。そして気付きました、これはコメディ映画だということに。
「この展開にはならんやろ」という展開の連続。どう見ても不審者な喋り方しかしない隣人に何故か関わり合いになり続ける主人公夫妻。仕事としてやったとしても強引すぎる捜査を試み被害者(参考人)を追い詰める主人公たち。急にメンヘラになる主人公の妻。そしてほとんど面識のない、しかも一度最悪な対応をした隣人に対して「あの人、お父さんじゃありません」とか深刻なことを打ち明けてしまう高校生。(「あの人」の味方だったらどうするつもりだったのだろう)。キャッチコピーにもなっているこのセリフを聞いた時に、ようやく気付きました。これはコメディ映画であると。
そう、この映画は奇想天外な展開に対して客観的な目線で「いやそうはならんやろ」とツッコミを入れて楽しむコメディ映画なのです。
そう考えなおし、最後まで視聴することができました。最後に犯人が拳銃で撃たれまくっているところなんか爆笑してしまいました。そしてエンドロールで「この映画はいったいなんなんだ…」と思いました。
また、たまに「今の邦画はダメだ」という論調で扱われているときのテンプレートのようなものに忠実に沿った作りをしていると思いました。特にラスト付近で顕著です。「妻よ、今まで俺はお前の気持ちを考えていなかった」と反省する主人公。自分は手を汚さずに(どのような方法で?)人に犯罪行為を行わせる頭脳派の犯人。犯人を糾弾し追い詰める主人公。そこで一段落とし主人公を危機に陥らせる。そしてラスト、ふんぞり返っている犯人に主人公が裁きの鉄槌を下してハッピーエンド。このような感情の動きに忠実な流れをしていて、そこはとても参考になりました。しかし、感情の動きには忠実なのですが、ストーリー上の説得力やキャラクター性についてはガバガバだと思います。
結論。勧めてもらった人には申し訳ないですが、私には合いませんでした。
薬が最強
誰でも命令きくようになっちゃう魔法の薬が最強
疑問点とツッコミどころ多々
ニュースになってたりする家族乗っ取りはこんな風なのかしら?
と思う
万能薬さえなければ
香川照之のサイコパスっぷりは気持ちいい
無能な警察
出演者が豪華で面白そう!と思って観たら、残念な映画でした。
まず、主人公がやることなすこと出来てないのになぜか自信満々でげんなりです。
・警察官時代はサイコパスを理解したと思って人質救出失敗
・川口春奈にカウンセリングでは、傷ついている人に対して面白いと言ったり、一切の配慮がなく専門家どころか人としてのマナーさえも持っていない
・香川照之相手にも知ったかで上から物言いして奥さんにやられてしまう
など、随所ででていて主人公に思い入れができないのは残念です。
そのほか、警察が基本的に不法侵入して、すぐやられてしまったり、川口春奈の事件がうやむやに放置のまま終了したりと色々変なところがあって残念でした。
香川照之の演技はさすがー!って感じたったのでもったいない映画でした。
面白いけど、登場人物にイマイチ感情移入できない
とある映画レビュアーさんが「面白かった」とおっしゃっていた作品。
内容は全く知らない状態で鑑賞いたしました。
結論。結構楽しめましたが、ところどころに「ん?」と思う部分があるのも事実。
登場人物の行動にイマイチ納得できない部分があったり、サスペンス映画の山場ともいえる事件の真相が明かされたときの盛り上がりが無かったり。題材が良かっただけに「もう少し頑張れたのでは」と思ってしまったのが正直なところです。
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ある事件をきっかけに刑事を辞め、犯罪心理学者として大学で働くようになった高倉(西島秀俊)。妻の康子(竹内結子)とともに郊外に一軒家を購入し、新しい生活に心を躍らせていた。そんなある日、6年前に起こった一家失踪事件を調べていた高倉は一家の唯一の生き残りである長女の早紀(川口春奈)から事件の内容を取材することになった。時を同じくして、妻の康子は新居の隣人である西野(香川照之)と対面して話をするが、西野はどこか奇妙な人物であった。
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奇妙な失踪事件を調べる夫と、奇妙な隣人に悩まされる妻。全く別々に思えた2つの「奇妙」が、映画後半で繋がっていく展開です。
知っている人にはネタバレになりますが、「北九州監禁殺人事件」を思い起こさせるストーリーでしたね。
ハラハラドキドキの展開が繰り広げられ、序盤の展開は結構期待を持たせられるんですが、後半の盛り上がりが乏しく、何だか尻すぼみな感じでした。
というか、「クリーピー」という原作タイトルに後付された「偽りの隣人」というサブタイトル。「センスの無いサブタイトルを付ける」というのは日本映画界の滅ぶべき悪習です。「偽りの隣人」っていうのが、物語の根幹を成す展開の重大なネタバレなんですよ。映画の結構序盤あたりから「偽りの隣人ってそういうこと?」と察してしまい、映画後半にある「実はこういうことでした」というどんでん返し的な展開になっても「でしょうね」って感じで全く楽しめませんでした。
登場人物の言動にも理解できない部分が多いです。例えば高倉が「あの人はお父さんじゃありません、知らない人です」と西野の娘だと思っていた澪から衝撃の告白を受けた後も高倉は特に行動を起こすでもなく普通に生活しますし、西野の調査を行なっていた最中に不審死を遂げた野上という前例があるのに、谷本という刑事が西野宅に単独で侵入して殺害されるなど、「何でそんな行動取るの?」と思ってしまうようなシーンが散見され、気が散ってストーリーに集中できません。物語を都合よく動かすために登場人物たちを都合よく動かしているようにしか見えないんです。
ここまでは結構酷評しましたが、役者陣の演技や作品全体の雰囲気など、素晴らしい部分も多い作品です。特に香川照之さんの演技には正直かなり興奮しました。「半沢直樹」「カイジ」などで見せていた大仰な演技とは全く違う香川さんの凄みをまざまざと見せつけられた感じです。脱帽しました。
香川照之さんの圧巻の演技は見ておいて損はありませんよ。
オススメです!!
一番の変人は!!
香川さん見たさにネットフリックス にて鑑賞。
めっちゃ気持ち悪い隣人、西野さん(香川照之)
一粒1000円のチョコじゃないんですかー?
でも、チョコは嫌いじゃないです。
あと、犬も好きです
って、全然噛み合わない会話を
康子(竹内結子)と繰り広げ、
登場早々キモさ炸裂!
最高に変人っぽいなー!!
普通の主婦の康子さん怯えてるわーってみてたら。
まさかの、手作りチョコですと!!!
おい!康子!!!!
普通な顔して、お前が一番変人か!!!
しかも、なぜか昨日のあまりのシチューをもって西野家へ笑笑
いや、普通やらないでしょ!余ったシチューなんて!
前日の余り物て!!笑笑
そして、なんなのその器笑
茶色いすり鉢みたいな器!!!
もうね、序盤の康子さんの変人ぷりが凄すぎて、
西野さんの変人度合いが霞む勢いでしたよ。
逆にこれ、私が西野家の立場なら普通に迷惑!!!
まじで、近所付き合いお断りしたいレベル。
西野さんは見るからに変人ぽいけど、康子さんは見た目普通だから始末に悪い笑笑
西島さん!
あなたの奥さん変ですよー!
偽りの変人ですよー笑笑
作品としては、そこそこ楽しめたよ。
お家の中の、シェルターみたいな場所で布団圧縮機を
ミオちゃんが使いこなす場面を見るまではね。
突っ込みどころが多すぎて逆に笑えた!
でも、いいんです。
わたしは香川さんが見たかっただけ。
そんなに期待はしてなかったから。
悔いはありません。
期待通り香川さんが、最高だったし。
そして、西島さんかっこよかった。
満足です。
これ以上の点数は付けられない。。
黒沢清監督の作品。
この監督なので見ようと思った。
ただ、観てて途中から少し後悔しはじめてきた。。
当たり外れが激しい監督なのかしら?「CURE」は素晴らしい作品だったのに。。
話自体は「隣人」という現代では希薄になった、ご近所の関係性をテーマにした興味深い作品ではあったけれど、ストーリーがあまりに退屈すぎた。とうか、長い。この内容であれば、1時間半くらいで良い。結末も途中ですぐにわかったので、あとはその結末に向けてどう進むか?だけの話だったし。
あと、辻褄が合ってないことが多すぎる。
妻の康子(やすこ)のよくわからない不安定さがまず謎。なぜ気持ち悪いと思ってる隣人と接触してるのか、いつ薬打たれたのか、なぜ自分の主人に薬打ったのか、最後はなぜいきなり正気になったのか、行動がいちいち引っかかる。
あと、この薬もよくわからん。主人公や刑事が打たれてすぐ動けなくなったけど、そんな薬あるの?なんの薬?筋弛緩剤?けど、中毒性ないよね??相手の言うどんな命令でも聞く薬??そんな都合の良い薬は存在しないでしょうに。
警察もなんか意味わからんくらい無能だったし。
別に日本の警察を特別優秀だとは思ってないけど、ここまで無能でもないだろう。
野上が死んだ後なんで誰も西野を調べてないんだよ・・あと、借金があって高倉に相談に行って、とかの話は、まさか西野が仕組んだのか?けど、どうやって?野上が都合良く借金しててそう解釈されたの??そんなアホな。。
それと、日野市の事件との関連性。
まぁ、犯人はこの西野で間違いないけど、この人自分で手を汚さないスタンスなんだよね?最後の1人は生かしておいて、その人に全員殺させた?で、最後は西野本人が殺した?うーーん、なんか辻褄が合わない。むしろ、一人生き残った早紀が協力したと考える方が自然。しかし、澪(みお)はそのまま家族として引き連れていったのに、早紀は一緒に付いて行ったわけでもないし。
しかも、家の並びでどの家をターゲットにするか選んでるし・・。風水的な何かかしら?たしかに、気持ち悪くなる「場所」というのはあると思う。その場の磁場なのか、説明できない空気感みたいなもの。霊感が強い人はそれを感じとる。しかし、家の並びで近所付き合いが悪くなるとかはあるとは思えないのだが。
結局最後に印象として残るのは西野役の香川照之の怪演だけで、この作品観たら、ただでさえ疎遠になってる近所付き合いがさらに疎遠になることは間違いない。
不安だけ煽ってあとに何も残らない、ってのは一番タチが悪いと思うのだが。。
監督は、とりあえず疎遠になってる現代のご近所関係に警鐘だけ鳴らしたかったのかしら?
あるいは、この映画はあまりストーリーの整合性を考える映画ではないのかも。もっと感覚的に観た方が良いのかもしれない。
いずれにせよ、この点数以上はつける気になれないです。
香川照之の怪演
8人も殺したサイコパスの松岡(馬場徹)を尋問する高倉(西島)。いきなり逃走した松岡は人質と高倉を刺して射殺される。その一年後、高倉と妻康子(竹内)は郊外に引っ越し、刑事を辞め大学講師となっていた。隣人の西野(香川照之)はまさしく変人といった感じ。高倉夫婦が今後振り回されそうな予感だ。
6年前の失踪事件の残された長女、本田早紀(川口)とばったり会った高倉と野上(東出昌大)はまたマスコミに追い回されてると思われ敬遠される。マスコミでないとわかった早紀は高倉のインタビューを受ける。隣の家の誰か・・・というのが断片的な記憶だった。そして本田家の隣の廃屋となった水田家を捜索した野上は5体もの遺体を発見する。
そんな時、隣人西野の娘・澪(藤野涼子)から高倉に「あの人お父さんじゃありません」と告白される。そこで高倉は、本田家と水野家の位置関係と、高倉家と西野家の位置関係が似ていることに気付く。高倉は野上に調査を依頼し、西野を訪れる。しかし、もう一方の隣人である田中家がガス爆発により全焼。田中親子と野上刑事が焼死体で発見される。
香川照之の怪演と、西島秀俊の強引で自分勝手な言動によって不気味さが増した。本当のお父さんじゃない!という所でゾクっときて、香川がある家族に成りすまして乗っ取ってしまう。ところが自分ではなかなか人を殺せない。覚せい剤なのかどうかはちょっとわからないけど、言うこと聞く薬物を注射して、その家族を操ってしまうのだ。中盤から康子も操られ、本物の西野家の人間をビニール真空パックにして埋めることを手伝わされる。野上の爆死というのも澪にやらせた事件だったのだろうか?ただ、自分の手を汚さないサイコパスという珍しさもあって、終盤の展開には引き込まれてしまう。最後に高倉も康子も家族としてバンに乗せられ旅をするが、犬が邪魔だといって高倉に射殺させようとしたのが間違い。香川照之を撃ち殺してしまったのだった・・・ツッコミどころもいっぱいあるし、不毛なラストといい、黒沢映画の真骨頂といったところか。ただ、「この薬はな」などと言った説明調のものが無かったのが良かったのかもしれない。もし薬の正体をバラしたら、それこそB級黒沢になっちまうから・・・
よかった
割と賛否両論があるが、個人的に賛否両論の意見を見る前に映画を見ることにした。
レビュー見てからだと、まじで見るもんがなくなってしまったからだ。
なので今回は何も見ずして、これを観た!
結果良かったじゃんけ!
映画としてよかったのだ。それって普通ありえなくない?なポイントは散見されたが、それがもはや映画だなー、エンタメだなーって感じがしてよかったのだ。
今回の敵は洗脳くんだったが、このコンビはもはや鉄板級にいいな。演技が良かった。
撮影の雰囲気やテンポがよく、どんどん人が死んでいく。雰囲気が良いので引き込まれていく感覚がありました。最近ではホラーフリークが多いようですが、ビビリの僕にはぴったりレベルでしたな!きもすぎす、グロすぎずな感じで良きですね。
もっとこんなやつはボコボコにしてやれ!とも思った最後だった。
ハッピーエンドでとりあえず良き心持ちで週末を迎えられると思う。
西野の行動に関しては「サイコパスだから」でだいたい補完できる。 殺...
西野の行動に関しては「サイコパスだから」でだいたい補完できる。
殺しや後始末を家族にさせるのも監禁しないで自由にしておくのも銃を渡してしまうのもそういう危うい状況を楽しんだり支配することに快感を得たりするんだろう。
澪や康子の行動も「サイコパスだから」でなんとかいけそう。
おかしな隣人にわざわざ近づくのも知りたいような覗きたいようなそんな雰囲気があるのかもしれない。
いつでも反撃できるのにそうしないのも自由意思であることを強調することでまるで共犯者かのようにマインドコントロールしているのかもしれない。
ただ警察の人間の行動だけはどう頑張ってもフォローのしようがない。
揃いも揃って単独行動、怪しい人物の家に一人で乗り込んで行ってマヌケにも程がある。
ここがちゃんとしてないから全部がしらける。
思ってたのと違う
ストックホルム症候群を描いた作品を期待していたが蓋を開けたら便利な洗脳薬がトリックなのが残念。
心理学の手法で付け入っていく様を描写していくとおもっていた。前半はその雰囲気を感じていた。
サキが平然と両親を処理する場面などゾクゾクするシーンもあるのに
種明かし後の展開が雑に感じる
犯罪心理の専門家という設定は特に活かされなかった
サイコパス側は心理学の手法で洗脳していきそれに対して専門知識で洗脳されたふりで逆転するような頭脳戦も描けたのでは
本編は薬に謎の耐性があったのが勝因
あれならばそのまま逃げおおせて胸糞悪く終わったほうが個人的は好みでした
主人公も面白半分に探っていた負い目もあるしね
え、なんで?というのが続く…
あの注射みたいなものの正体は何?最後、西島秀俊演じる高倉が洗脳(?)とか注射打ち込まれても虚脱状態がなかったように反撃できたのは何故?川口春奈演じるサキの存在も「あれで終わり?」ってなったし。ホント、どう解釈すんねんっていうポイントが多々ある。
主人公の高倉もサイコ的一面が見えたのが、執拗にサキから話を聞き出そうとするシーン。サキがあの時に「きっとあなたは恐ろしい目に遭う」的な事を告げていれば、サキの存在感も少しは出るし、その後の高倉の災難の前フリになって、個人的には良ポイントになったのだが。だとしても評価は1点止まり。
サイコパスの恐怖に怯える
実在しそうな話で恐怖を覚えた作品。
現代社会における近所づきあいの薄さとサイコパスが身近にいるかもと考えさせられた。
西島秀俊はもう刑事の役しか出来ないようになってしまったのかと心配にはなりますが、キャストも十分な顔を揃えて見応えはあると思います。
実際にサイコパスがいても、警察の対応はあんな感じなんだろうなと考えられるので、視点はシン・ゴジラに似ているのかなとも思いました。
警察が弱い
あの人お父さんじゃないという予告のセリフに興味を引かれたのでようやく観賞した。
香川さんは隣人だったら嫌だと思わせる役を演じてた。
主人公が元警官なのに突っ走りすぎ。他の警官も単独行動ばかりであり得ないと思った。
あんな隣人とまず仲良くしようとする理由が分からない。
サイコパスの犯人を目立たせようと他の部分が疎かに感じた。
あんな家をどうやって作ったんだろうか。
やっぱり小説映画化は難しいよ。時間が全然足りないので小説はドラマ化が良いと思う。
香川照之を観る為の映画
始終薄暗く気味の悪い雰囲気が取り巻いている作品。それを醸し出すのは街の陰気な様子と香川照之が演じる西野というサイコパス。もうね、怖すぎ。かみ合わない会話とか、言葉と合わない表情とか。少し優しい顔を見せてホッとしたかと思えば急に真顔になる恐怖。見ているこっちさえ、機嫌を窺わないといけない!という危険アラームが鳴り響きます。しかし、香川さんの演技以外は駄作。あんなサイコパスにのこのこ近づく妻康子の行動はおかしすぎるし、高倉の行動も自制がきかずヤバい人になってる。。。警察はあり得ないほど無能。香川照之さんのファンが彼を堪能する為の映画だと思います。
全104件中、1~20件目を表示