「リアリティが△」クリーピー 偽りの隣人 Tokiさんの映画レビュー(感想・評価)
リアリティが△
サイコスリラー。この役に香川照之は一周回って悪手だと思う。得体の知れない不気味なおじさんになる筈が、何かのドラマで見たことのあるキャラになってしまった。シリアルキラーで捕まっていないということは相当な知能犯のはずだが、何故か肝心な所で凶器を他人にホイホイ渡すドジ。
主人公西島は大学講師まで務めている(研究はしていないようなので教授ではなさそう)からには、それなりに腕は立つという設定のようだが、序盤にやらかしていて頼り無い。特に何か調べた訳でもないのに家を一目見て「犯罪の匂いがぷんぷんする」という発言もプロとしてどうなのか。
度々注射されている液体はシャブだろうけれど、劇中のケースとか注射器は派手でSMのオモチャみたいに安っぽい。
娘?らしき子も逃げたいのか逃げたくないのか。シャブ漬けにされていないのに何故あんな家に毎日学校から帰るのか?笑
香川に装填された拳銃を渡されても素直に言われた通りに実の母に突き付ける。正気か?
東野は良いとして、言うことがコロコロ変わって香川の言うことを鵜呑みにし最後は自分から墓穴に落ちた笹野ベテラン刑事も?彼は何だったの?
西島の奥さん竹内はドMなのか?香川に何度も異常な言葉をかけられても、次の瞬間には忘れたかのようにご機嫌に。
人間の怖さというのは一番リアリティが求められるホラー/スリラーのはずだが、設定の突拍子の無さが脚本や演出に無理を生じさせリアリティを損ない、スリルを台無しにしているように思える。
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