「藤野涼子さんの不気味さ」クリーピー 偽りの隣人 みきたんさんの映画レビュー(感想・評価)
藤野涼子さんの不気味さ
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見に行けないかも知れないと思い、原作を読んでしまいました。
原作を先に読んでしまうと、どうしても端折ってしまうのでがっかりすることが多いのですが、この作品は原作をベースにしながらもストーリーが変わっているので、十分に楽しめました。
香川照之さんの演技は定評通りで、怪しさは表情や口調、仕草ににじみ出ていました。個人的には藤野涼子さんの演技が印象に残っています。「知らないおじさん」と一緒に暮らしながらも普通の親子のようにふるまったり、そうかと思うと家族を殺されても淡々と後始末をする姿にこの上ない不気味さを感じました。
高倉夫婦それぞれの、西野に対する好感度と嫌悪感が微妙にすれ違うもどかしさを感じ、後半のなかなか西野から脱出できない展開にはドキドキしっぱなしでした。
ラストのドライブシーンで陳腐な場面があったのが残念ですが。
ただ、ラストでありがちな謎の解きあかしををせず、藤野涼子の変貌と竹内結子の号泣とで終わっていることが返ってよかったと思います。
彼女の号泣や藤野涼子の変貌から、彼女たちの気持ちに思いをはせたり、この後の警察の動きは?彼らのこれからの生き方は?と想像したりする楽しさがあると思います。
ぜひ映画館で見てほしいさくひんでした。
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