「前半は面白い」クリーピー 偽りの隣人 ちゃーるすとんさんの映画レビュー(感想・評価)
前半は面白い
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もう、予告編の段階で、香川照之が犯人で、
「あー、こうなっていくのか」
というのはわかっていることなのだから、
後半が退屈なのは当たり前。
そこに、映画らしい何かを加えてほしかったけど、
なんだかよくわからない空間で広げられる
ちゃっちい、サイコパス劇には呆れた。
ただ、前半は面白かった。
なんだろう、竹内結子の壊れていくさまや
西島秀俊の心理学者という立場から見る
犯罪者へのアプローチは、一見ありきたりなところがあるが
それを真に描いていた。
特に、鉄道が多く出てきたのが印象的。
鉄道が行き来する映像があって、犯人へ近づいていく。
直接、役者を使うのではなく、バックグラウンドでこういうことを
されると、「あ、考えてるな」と監督の意図をつかんだ気がして
楽しい。
ただそれも、東出昌大が死んだあたりからぶれてきたというか
雑になってきた感が否めず、結局ちゃっちい映画だという
印象になった。
最近の、「エンディングに驚く」的な映画ではなく、初めから
結末を明らかにしていくアプローチは評価できるが
次第にお粗末になる部分はもったいない。
藤野涼子は相変わらずいい演技をするが、
このままだとシリアスな演技しかできなくなるのでは?
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