「救済者(リディーマー)と呼ばれ恐れられる伝説の殺し屋。己が過去に犯...」ザ・リディーマー よねさんの映画レビュー(感想・評価)
救済者(リディーマー)と呼ばれ恐れられる伝説の殺し屋。己が過去に犯...
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救済者(リディーマー)と呼ばれ恐れられる伝説の殺し屋。己が過去に犯した罪を償うために弱者を踏みにじる悪党を見つけては叩きのめす日々を送っていたが、ふらりと立ち寄った漁港で知り合った男を助けたことから犯罪組織と対決する羽目に。そして彼の背後にはかつての宿敵、サソリが迫っていた、というチリ産アクション映画。
同国の誇るアクションスター、マルコ・サロールの代表作『Kiltro』すら未公開の日本では本作が主演デビュー作、傑作とは程遠い出来の低予算映画ですが個人的には結構楽しめました。サンチャゴ近郊の漁村が舞台という壮絶なローカル感は西部劇的な埃っぽさを醸し、リディーマーとサソリの対決はノワール臭とラテン臭が煮え滾り、全編に滲んだキリスト教的世界観との相乗効果によるハードボイルドな雰囲気がかなり稚拙なストーリーを補って余りあり。そして何よりマルコ・サロールのバラエティに富んだ足技が圧巻で、あり得ない高さから振り下ろされる踵落とし、190センチ超の長身を軽やかに躍動させて繰り出す変幻自在の回し蹴りの数々はもはや芸術の域に達しています。
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