無伴奏のレビュー・感想・評価
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学生運動?
見どころは成海璃子の大胆演技でも遠藤新菜のヌードでもない。池松壮亮と斎藤工の強烈なラブシーンが斬新だった。パッヘルベルの「カノン」が何度も聴けるので雰囲気はいいのだけど、韓国映画『猟奇的な彼女』(2000)や『ラブストーリー』(2003)で飽きるくらい聴いた記憶が甦る。日本でもそのまま『カノン』(2016)とか。そして山下達郎の「クリスマス・イブ」・・・
終盤直前まで淡々と進みすぎの平凡なラブストーリーだったが、4人の関係が一気に動き出す。プロットとしては作られすぎ感があり、素直に受け入れられないし、誰にも共感できないところが痛い。救いは渉の姉・勢津子(松本若菜)の切なさ、美しさだけだった。
複雑かも
子役だった成海璃子ちゃんの濡れ場があるので、子役だった時から見てるのでドキドキしてしまった、ただ全部ではないので安心して見てほしい。個人的には最後の衝撃ラブシーンを見たら、インパクトに欠けるので、あのぐらいで良かったのかなって思う。
話自体は4人で海に行ったところがピークで、あとは少しつまらなかったりもしたけど昭和の背景が好きな人、斎藤工が好きな人は見たほうが良いかもー
昭和のBL風味
1967年からこのストーリーは始まる。昭和四十年代、反戦運動学園闘争等々、その時代の怒れる若者がストリートを我が物顔で闊歩していた背景。感化された女子高生の主人公も又、その熱く滾った時代の匂いを嗅ぎ取り、能動的に自らをその渦に飛び込んでいく。あるデモと警察との衝突から逃げ込んだ名曲喫茶『無伴奏』。その中で知り合うどこか冷めた感じを帯びる大学生2人とその恋人。そこから思春期の恋愛模様が、あの当時のインテリ的思考をベースに、しかしかなり本能にも寄ったメーターを振り切る行動と思考を多重的に積み重ねていくことになる。
まぁ、ハッキリ言っちゃえば自己顕示欲の強い、破滅型青春物語といった内容である。
とはいえ、その頃生まれた自分とすれば、その20年後に、時代を大きく変換させるバブルが始まるのだから、隔世の感は否めない。
そして、非常にワクワクする未来感を感じさせてくれる毒味の強い時代だったのだろう。会話の受け答えも丁寧な中に知性とアイロニーを含むことを是とし、しかしその行為は激しく、まるで渇いた喉を潤したいと暴れる動物そのものだ。
好きになった恋人は『バイ』だったなんてのは冗談にもならないだろうが、そんな現実があっても不思議ではない匂いがそこにあるのだろう。成海璃子のラブシーンでの不自然なバストトップ隠し(ま、でも正上位だけだけどセックスシーンが多い映画に出たこと自体、よく頑張ったと褒めるべきか)や、池松壮亮の声も含めてのバカリズムとの激オーバーラップ等、突っ込み処も又満載というのも作品に華を添えているところなのだろうかw
テーマの主題音楽であるパッヘルベルのカノンは、あの山達のクリスマスイヴの間奏ア・カぺラで有名だが、まさかそれとこの作品名が繋がってるというオチじゃないだろうなw
斉藤工と池松壮亮の絡みのシーンは我得ではないが、あのシーンにどれだけの世の腐女子がときめいたのか定かではないが、あの時代でタブーとされたことがここに来て再評価され始めてはいるのだということは感じる作品だ。
「過激」とは何か。
学生運動が盛んになる時代背景を描きながら、「過激」とは何なのかを考えさせられる作品。
学生が抱える「虚無」を埋めるために、学生運動に熱を上げることが過激なのか、それとも心の「虚無」を誰かに埋めてほしいために誰かを愛することがか過激なのか、時代に振り回される女学生の深意が見受けられる。
ラストへ向けての急激な展開は、まさに驚きを隠せないとしか表現し得ない部分がある。しかし、この時代での男女観や、人間観の悲しき問題を上手く捉えているととも言い表わせる。
何にも縛られずに生きているようで何かに縛られている拘束感を、誰かと一緒にいることで感じずに生きたい。誰かに求められている状態でありたい。
人の感じる刹那を思わせる、見終わったら達観できる作品。
波乱万丈すぎてひいちゃう少女の通過儀礼モノ
昭和のブンガクを原作にした映画は常に気になるけど大体外すという自分統計がありまして、それを鑑みるに『無伴奏』もそう期待できないとおもいつつも、成海璃子と池松壮亮を味わいたく見てきました。
結果、自分統計の信頼度を強固なものとする感想を持ちました。
ま、それは初めから含んでいることなので、良いのですが。
響子たちの学生運動は完全に思春期特有の反抗期ってやつでした。それはどうやら本人も自覚している様子。ホルモンに操られでるだけの薄っぺらいやつです。
もともとこの時代の学生運動というものが、あたまでっかちのモラトリアムにしか思えず、そこにロマンが見出せないので、私向きではないって事です。
そして、少女の通過儀礼モノなんですね、骨子は。でも、どえらい波乱万丈でして、こんな大それた事せんでも、大人になれるだろうよと。ほどんどひいてみてました。もっと地味なできごとで恋して傷ついて成長する物語をみたかったです。
あとエマがかわいそうすぎ。殺すかよ。
まぁ、あの斎藤工がなりゆきで子供を認めてくれるってゆう見通しは甘すぎるけどさぁ、
成海璃子と池松壮亮は所々楽しげに抱き合っていたのでそこは好感を持ちました。
連れ込み旅館(ですよね?)の布団にダーイブ!とか楽しそうで良かった。
しかして、おっぱいの隠し方がなかなかくるしい感じでした。そんなギュって隠すならなんかカメラ位置でどうにかならんかったのかと、おもったり。
この映画に限らず、てっぺん出すか出さんか問題が日本の女優にはありますな。
演技(あるいは人気)で稼げる(ようになった)人は、尻出しても乳出しても、てっぺんは守りますね。
そうでない(なくなった)人は、てっぺん出すことで補ってる(おぎなわされる?)様な気がします。
演技で引っ張れるのに、だしてくれる日本の女性はほんの少しです。池脇千鶴くらいか?海外ではもっと出してるんやから出せよ、という話ではなく、出すとリクスが高いんだろうなという事です。
日本の世間てやつがそうさせてるんだなぁという事を思うんです、常々。
、、、完全に余計な事ですが、余計なことを見ながら考えてしまえたということで。
斎藤工と池松壮亮のからみは、雨と雷がなければ良かったのにと思いました。
予算のせいでしょうが、商店街とか、あれで60年代ってゆうのは無理があると思いました。
プラトニック
学生運動がカタルシスを迎えた1969年の仙台が舞台。
”ゲバルト・ローザ”という異名を持つ女子高生が名曲喫茶「無伴奏」で出逢った東北大生の男2人との人間模様を描く。
名曲喫茶で何度も流れる「パッヘルベルのカノン」が印象的。
注視しなければならないのが、制服廃止委員会の委員長である主人公は一見すると革命に熱心な女子高生なのだが、内面は異なるということ。
そのあたりの葛藤が上手く描かれている。
中盤以降、観客は小池真理子独自のディープな世界観に連れて行かれる。
成海璃子が体当たり演技で、主人公役にぴったり。
斎藤工と池松壮亮が妖しい雰囲気を放っている。
特に茶室の躙口から覗いて微動だにしない斎藤工はシュール。
いまでこそ珍しくなくなりつつある事象について60年代にテーマとして入れ込んでくるあたりは興味深い作品。
結末はただただ切ない。。。
原作未読
二組の恋人たちの精神のつながりが描かれていなかったので、結局セックスだけで付き合っているようにしか見えなかった。池松壮亮の「もう、こんなことはやめよう」というのも、互いの相手に対する裏切りを指しているのならともかく、同性愛の反倫理性を意味しているようにも思われて、不愉快になった。
クラシックとジャズの使い分けにも、何か物語上の必然性を感じなかったし、名曲喫茶で主要人物たちだけが話しているのも、不自然。無伴奏という店名からも、音楽を聞かせる店ではないのだろうか。(しかし、誰がリクエストを確認しているのだろうか。)
学生運動も添え物扱いで現在からみた評価があるわけではなく、社会から逃げている人間の自堕落な生活があるだけで、その上に、何らとがのない人間を殺しているのだから、感情移入しようがない
女子高生三人組とニナの私服がセンスいいのと、成海璃子を大画面で堪能できたのがよかった。仙台の町も綺麗に撮れていた。女子高生二人は演技も良かったし、なによりかわいかった。ぜひ売れてほしい。
監督の演出不足と脚本の質がとにかく良くなかった。撮影と俳優は悪くない。
カノン
素敵な音楽と共に流れるストーリーです。
題材としては薄っぺらくないし、とことん深堀りできそうな恋愛ものがたりです。キャスティングもよい。エマ役も遠藤新菜さんが評価されるのも納得。
そして渉の告白シーンが美しかったなぁ。
あたたかいノスタルジーのなかで、みんなが生き生きしていて、なんかうらやましいような、現代のぬるさを実感するような、ふわっとした気持ちになりました。
ただベッドシーンキスシーン長過ぎて多過ぎな気がして、、響子が渉に夢中だということはなんかもうちょっと別の表現もあってもよかったようにも思えます。
成海璃子さんのたばこ姿、サマになってたし綺麗でした!
成海さんの体当たりの演技が素晴らしかったというべきか?
成海さんの体当たりの演技が素晴らしかったというべきか?斎藤工さんは以前からBL映画に出演されていたわけで。観ていくうちに渉と祐之介の関係が何となく気づく。レコードに針を落として流れるクラッシック、反戦や学園紛争で世論が非常に荒れていた時代であったことを映した作品。服装等々がしっかり70年代を意識している。自堕落に生きる3人の姿は、まぁ~良いんじゃないんでしょうか。映画自体接吻するときのエロい音とたばこの煙臭さのする作品でした。パッヘルベル「カノン」が好きなのは判るがしつこい。
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