劇場公開日 2016年6月4日

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「【阪本順治監督って、こんな面白、へんてこSF映画を作っていたんだ、ビックリ!。団地に住む人たちの噂話映画と思ったら、予想の斜め上を行く展開に驚いた作品。】」団地 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5 【阪本順治監督って、こんな面白、へんてこSF映画を作っていたんだ、ビックリ!。団地に住む人たちの噂話映画と思ったら、予想の斜め上を行く展開に驚いた作品。】

2025年8月27日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

楽しい

知的

幸せ

■大阪近郊にある古い昭和に建てられた団地が舞台。
 ここで山下ヒナ子(藤山直美)と夫の清治(岸部一徳)は一人息子のバイク事故死をきっかけに薬局を締めて、引っ越して来て暮らしていた。
 謎の多い2人の雰囲気に、団地の住民たちの勝手な噂話は広がって行く。
 さらに団地の会長選挙で行徳正三(石橋蓮司)に大差で敗れたことでへそを曲げた清治が床下に隠れてしまうと、ヒナ子が清治を殺したという噂が団地に広がり始める。

◆感想<Caution!内容に触れています。>

・冒頭から格好良い斎藤工さんが、へんてこりんな言葉を使いながら山下夫婦を訪れ、大量の薬を買って帰る。なんだなんだと思っていると、
 ヤッパリ、団地の主婦たちの噂話映画かあ、という方向に進んで行く。

・だーが、そこからの展開がヘンテコリンだがゆるーく面白いのである。

■阪本順治監督と言えば、邦画の巨匠の一人であり、今作前に公開された「北のカナリアたち」や「人類資金」は大作であり、メディアにも可なり紹介され、劇場で鑑賞したモノである。だが、今作は存在すら知らなかった。公開館が少なかったのなあ。
 自作の「エルネスト」以降もの作品も全部劇場で観ているのだが・・。オカシイナア。
 けれども、今作はヘンテコリンな設定が秀逸で、しかも阪本順治監督のオリジナルである。(というか、阪本順治監督は、基本的にオリジナル脚本で勝負する貴重な監督の一人である。)

・話がドンドン、左斜め上の方向に進んで行って、斎藤工演じるしんじょうさんが、宇宙人で仲間のために、山下夫婦から5000万円で薬を買う事になり、夫婦がせっせと団地の一室で薬を作るシーンは、面白かったぞ!

<そして、ナント、ラストには団地の上空に巨大UFOが飛来するのである。いやあ、ビックリの展開でしたが、オモシロSFでございました。
 イロイロと、ビックリ連続作品で、しかも何故かほっこりする人情モノにもなっている作品であります。>

NOBU
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