エイミー、エイミー、エイミー! こじらせシングルライフの抜け出し方のレビュー・感想・評価
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ダメ〜な人に優しいアパトー
原題の“Trainwreck”は、列車事故が起こった時のような混乱した、脱線した様を表現していて、主人公のエイミーの人となりを良く表している。脚本も書いているエイミー・シューマーが演じているが、ぽっちゃりタイプであまり美人ではないのその「フツー感」が、女性としては自然に感情移入できる。また、ギャグも冴えているし、映画レフェレンスも多いので、邦訳でもかなり笑えるのではないか。アパトー監督は、こういうダメ〜な人たちに対する描写が鋭く、また優しさも感じられるところがいい。最後、アーロンのためにチアリーダーに混ざって踊るエイミーと、自分のために殻を破って踊ってくれているエイミーを愛おしく思うアーロンがなんかいい感じで泣ける。
どんどんエイミーに惹かれていく
みんなレビューで“意外と良かった!”と言っているとおり、意外と良かった作品。
主人公エイミーは、大酒飲み、ドラッグ…男を手玉にとり誰とでも寝てしまう…けれど本当の恋愛はしたことがなかった。
寝るときに抱きつかれたり、息を感じたりするのを嫌で、もちろん男の人を家に泊まらせるのも嫌だし、頑なに“マイルール”を貫く人だった。
でも、仕事の取材でスポーツドクターのアーロンと出会う。初対面で何かすごく惹かれてしまうけれど、自分の気持ちに気づきつつも“そんなわけない”といつも通りもてあそぼうとするけれど…どんどん今まで許せなかったことが自然と許せるようになり“アーロンじゃないといけない”と薄々気づき始めるけれど、彼の為に深酒、ドラッグをやめることはまだできず。というかやめるつもりなどなく。
今まで何をしても、優しく許してくれたアーロン。
でもあることで今回ばかりはと、許せないことがありふたりは離れ離れに。
お互いが傷つき、寂しい想いを抱えて過ごす毎日。
変わったのはエイミーだった。
いつもの調子で職場の男子に手を出そうとしてしまい…それはなんとまだ未成年。次期編集長の噂もあったにも関わらず解雇。今までの自分の行いを後悔し、再出発を目指すエイミー。お酒もドラッグもやめた。
下世話な記事ではなく、まともな素敵な雑誌社に再就職し、アーロンのことも改めて書く。
アーロンの患者さんのバスケの試合のチアリーダーにエイミーが交ざりそこでサプライズの再会。
あんなにバカにしていたチアリーディングだったのに。
最後には好きな人の為に尽くすエイミー。とても愛らしく素敵な作品だった。
すごくよかった
主人公のひどい性格に、彼のお医者さんははやく目が覚めるべきであるとずっと思っていたのだが、彼にしか分らない魅力があったのかもしれない。それを示すと陳腐になるから敢えて示さなかっただけかもしれない。ずっとつきあっていた筋肉男がピュアでかわいらしかった。頑固で性格の悪いお父さんもよかった。口汚い会話が特にとても楽しくて、あれで成立する人間関係はうらやましい。
最後、主人公のチアダンスは素晴らしくて感動した。あのままの気持ちでずっといられたらと願わずにいられない。
米国のスタンダップ・コメディとジャド・アパトウがお好きなら
ジャド・アパトウの映画が長いことはもう分かっているし、ひとつひとつのギャグやジョークも長くて若干しつこいのにも慣れた。この内容で125分ならアパトウ映画にしては短い方。大作映画でもないのにいっつも映画が2時間超えしちゃうのはご愛敬。
浮気癖のある父親から言われた「一夫一妻制なんてありえない」の言葉を鵜呑みに生きてきた、セックスに奔放なトンデモ女エイミーを主人公に、彼女が巻き込まれる(巻き起こす)「TRAINWRECK(大惨事)」の物語。脚本も手掛けたスタンダップ・コメディエンヌのエイミー・シュマーが、下ネタもクスリネタも人種ネタもお構いなしにやってのける。乗りに乗ってるコメディエンヌだけに、怖いものなんか何もないってくらいの弾けっぷりで、なかなか痛快。太ましい健康的なミニスカートにも好感が持てちゃう。これをサンドラ・ブロックみたいな「面白いけど結局は美人女優」が演じてしまったら意味がなくって、エイミー・シュマーみたいなキャラクターの人がやることに意義がある。美男美女の清廉潔白なロマンティック・コメディに殴り込みを挑むような内容に笑うやら引くやらやっぱり笑うやら。ティルダ・スウィントンやらエズラ・ミラーやらダニエル・ラドクリフやらマリサ・トメイやらマシュー・ブロドリックやら、大物からクセ者たちも、アパトウ印に気を大きくしてヘンテコなことをしてくれます。信用と信頼のアパトウ印。
笑い飛ばしながらも、父親との関係や死についてを割と丁寧に時間を割いて描いたところをみると、この映画って、「屈折した愛情」が物語の根幹なんだなって思う。父からの屈折した愛情と、父への屈折した愛情、姉妹間の嫉妬を孕んだ屈折した愛情と、転じて男への屈折した愛情、そして男からのストレートな愛情を屈折させてしまうエイミーの悪い癖。エイミーは問題だらけの女だけど、最初から最後までエイミーのこと憎めなくて好きでしたよ。
でも結局、映画の世界では、エイミーみたいな女性にもちゃんとマトモな男性が寄ってきてくれて(美男子でも王子さまでもないけど)、エイミーが問題だらけの行動を起こしても、ちゃんとそれを正してくれたりするんだよなぁ、現実でそれは無理だよなぁ、と思うと、やっぱりこの映画も鍵括弧つきの所謂「ロマンティック・コメディ」と変わらないんだなってそれが残念だった。どうせなら、エイミーはエイミーらしくエイミーのまま、変に改心しないで貫いてもらった方が痛快で清々しかったと、エイミーに親しみを覚えたからこそ、そんなことを思った。
日本ではこういう映画を「現代女性のリアルなホンネを描いたコメディ」って宣伝しがちなんだけど、別に過去の映画史で男性コメディアンが普通にやっていたことをたまたまエイミー・シューマーがやっているだけのこと。あんまり「女性」を強調すると、それはそれで性差別的に感じるから、ちょっとやめてほしい。
あの犬散歩の写真はこの映画だったのか!
コメディ内に納まるお下劣?下ネタが沢山あり、
家族で観るのはしんどいだろうけど、一人でも、友達と観ても笑える映画。
(付き合いたての本音をあまり出し合ってないカップルには向かない)
特に海外セレブニュースとかゴシップ誌観ている人は、
「あ。この人!」とか「そのネタwww」みたいなことが散りばめられています。
特に劇中で観ている映画がダニエル・ラドグリフ主演の犬の散歩の映画。
2014年に髭面で大量の犬を散歩させてる衝撃写真の映画がこの映画だった!
原題でしか見ていなかったので、まさかこの映画だったとは!
犬の散歩の映画はダニエル・ラドグリフ主演で本当に実在し、
この映画内で流したのかと思っていたので、上映後に調べて本当びっくりした。
ちょくちょく笑えるシーンが散りばめられていて、
飽きることはありません。
恋愛映画と認識する方も多い印象ですが、
コメディ映画に恋愛要素が入っているという見方が良いかも。
(出てる人たちコメディアンメインだし)
でも恋愛のキュンも、ほんの一部共感できるところもあります。
本気の恋愛をしないと決めても、自分に合う人が現れたら人は変わるなぁとじんわりする。
(以下ネタバレです)
マッチョ彼氏の言葉攻めシーンが極端で笑う。
インターン男子の性癖に笑う。
同僚の笑顔が脳裏に焼き付く。
エイミーのチアダンスが踊れていないところは笑っちゃいながらも凄くキュンとする。
ただラストのダンクは笑う。とても。
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