バジュランギおじさんと、小さな迷子

劇場公開日:

バジュランギおじさんと、小さな迷子

解説

インド人青年と、声を出せないパキスタンから来た少女が、国や宗教を超えて織り成す2人旅をあたたかく描き、世界各国でヒットを記録したインド映画。幼い頃から声が出せない障がいを持つシャヒーダーは、パキスタンの小さな村からインドのイスラム寺院に願掛けにやってきた。しかし、その帰り道で母親とはぐれてしまい、1人インドに取り残されてしまう。そんなシャヒーダーが出会ったのは、正直者でお人好しなパワンだった。ヒンドゥー教のハヌマーン神の熱烈な信者であるパワンは、ハヌマーンの思し召しと、シャヒーダーを預かることにするが、彼女がパキスタンのイスラム教徒だと分かり驚がくする。長い年月、さまざまな部分で激しく対立するインドとパキスタン。しかし、パワンはシャヒーダーを家に送り届けることを決意し、パスポートもビザもない、国境越えの2人旅がスタートする。主人公パワンをインド映画界の人気スター、サルマーン・カーンが演じる。

2015年製作/159分/G/インド
原題または英題:Bajrangi Bhaijaan
配給:SPACEBOX
劇場公開日:2019年1月18日

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映画レビュー

4.0複雑な背景にシンプルな物語

2019年4月27日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

笑える

インドとパキスタン国境のあるカシミール地方では、最近も大きな攻撃があった。ここは国際社会の中でも極めて緊張感の高い紛争地域の一つで、両国の溝は我々が思うよりもずっと深いのだろう。
この映画は、難しいことは少しも描かない。バジュランギおじさんはひたすらに純粋で、少女を家に送り届けることだけを目的にする。出てくる登場人物もいい人が多い。ラストは現実社会に対して楽観的すぎるという意見だってあるだろう。けれども、この両国の融和を信じる気持ちがあるのだということもまたきっと事実なのだと思う。これがフィクションに過ぎないとしても、そのフィクションを信じる気持ちが世の中を本当に変えるかもしれない。
少なくともこの映画がインドで大ヒットしたという事実はある。本当はみんな争いたくないと思っているということじゃないだろうか。
両国の複雑な事情が背景にあるからこそ、このシンプルな物語が響く。とても力強い映画だった。

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共感した! 25件)
杉本穂高

5.0インド映画に求めるものの至高

2024年11月30日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD

派手で大袈裟でけたたましい歌、派手で大袈裟でけたたましいダンス、ストップモーション、スローモーション、突如として吹く風、何かが舞う、派手で大袈裟でけたたましい効果音、つまり派手で大袈裟でけたたましい演出、いきなり挟まるロマンス、コメディ、矮小な悪党、やたらイイ人、歌の上手いオッサン、美女。加えて色彩が綺麗。
一人のインド映画好きとしてインド映画に求めるもの全てが詰まった、ダイナミックでパワフルな、一言でいえば「最高」だ。

初めて観たインド映画は「ロボット」か「ムトゥ踊るマハラジャ」か忘れてしまったけれど、突然歌う、突然踊る、やけに長い、そして、派手で大袈裟でけたたましい、ある意味でバカバカしい作風に笑ったり戸惑ったりしたものだが(今でも笑いはするけどね)気がつけば、そのバカバカしさの虜となり、より派手で大袈裟でけたたましいインド映画を探す日々。
久々に「コレだ」と言える作品で私は感動すらおぼえるのだが、逆にいえばインド映画の魅力にまだハマっていない方には、ちとキツいかもしれないね。
本作を観てインド映画が好きになってくれたら嬉しい。インド映画を観る分母が増えれば観られる作品の数も多くなるからね。

徐々に薄れてきているとはいえ、インドではまだ階級社会だ。そしてパキスタンとは敵対していると言えるほど。
そんな中を、ハヌマーン神を敬愛するバラモンのインド人で、底抜けに正直でお人好しの主人公パワンが小さな迷子シャーヒダーと出会う。
彼女を無事に家族の元へ帰すために、階級の壁を越え、宗教の壁を越え、ついには国境をも越える。

自分の宗教に厳格で異教徒だからと線を引くパワンに対してイスラム教側が寛大なのが面白い。
その寛大さがパワンに変化をもたらし、彼の正直さと相まって、階級、宗教、国を越え人の心を掴むが、最初に心を掴まれたのはパワンなのだろうか回りの人々なのだろうか、不思議な愛のスパイラルを生み出す。
それは最終的に観ている私たちまで巻き込んだ大渦となるのだから、約束されたベタなエンディングだとしても感動できないわけがない。
パワンは愛と正直さで壁を越えていくわけだが、そもそも壁なんてものは人の心が生み出した「ありもしないもの」なのかもしれない。シャーヒダーの純粋さがそれを教えてくれた。

インド映画ファンには必見、まだインド映画ファンではない人にはオススメの一本。本当にイイです。

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つとみ

4.5これは期待以上

2024年11月6日
Androidアプリから投稿

インド映画のハードルを余裕で飛び越えて
観てよかったーってなった作品。
涙ちょちょぎれました。
子役の子かわいすぎる。

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Masa

4.5おいおいと泣いた

2024年8月22日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

ずっと気になっていた作品、やっと鑑賞しました。

国、国境、人種、宗教を超えて人から人へつながる愛
(T-T)

ラストでパキスタン側から策を壊すシーンはインド、パキスタン両国の隔たりを壊したようでジーンときました。

お決まりの陽気な音楽と自然も堪能できて、最後はやっぱり涙なしでは観られないです。

見たことあるな〜と思っていたらパワンの彼女役は「きっと、うまくいく」の女優さんだったんですね!

とても良い映画でした。

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