「単純におもしろい。」ラスト・ナイツ mg599さんの映画レビュー(感想・評価)
単純におもしろい。
先日、偶然に紀里谷和明監督のインタビューを見て、そのなかで「47RONIN」と企画がかぶっているから頓挫しかかる、みたいな話をしていて、同じ忠臣蔵をテーマにしていて、よもやあの映画より落ちることはないだろうとハードルを低くして臨んだ。
そもそも紀里谷和明監督の映画には懐疑的で、前2作程度なら作らないほうがましとまで思っていた。
だが、今回、人の企画で撮り上げた本作はよくできていた。
まさに忠臣蔵なのだが、その翻案のしかたが非常にうまくいっていた。
この企画にはこの映像という紀里谷和明の選択はまことに正しく、前2作のことはすっかり忘れ、ましてや47なんとかなど吹っ飛んでしまった。
ワールドワイドな俳優陣で、アン・ソンギや「別離」(未見)のペイマン・モアディが出ていることも、その紀里谷和明監督のインタビューを見るまでは知らなかった。
悪役はノルウェーのアクセル・ヘニーという人でなかなかの才人らしく、また「オデッセイ」(リドリー・スコット監督)にも出ているらしい。
単純におもしろく、ラストの城攻めの精緻なことにびっくりし、様々な工夫も凝らされていて、感心した。
次回作が楽しみになってきた。
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