劇場公開日 2016年2月27日

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「パンストとタイツの違い」女が眠る時 いぱねまさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0パンストとタイツの違い

2016年3月4日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

知的

難しい

かなり難解な作品に仕上がっている。もしかしたら西島秀俊ファンへのプロモーションビデオかもと勘ぐってしまうかも。なにせあの鍛え上げられた肉体が惜しげもなくサービスされてて、濡れ場もあったらもう悶絶じゃないかな?w

内容的にはとにかくどこまでが夢でどこまでが現なのか、その境がどんどんと怪しくなってくる作りである。作家の創作モチベーションを上げるためには、日常の中の非日常を旨く嗅ぎ分け、その素材の補完を旺盛な妄想力で肉付けしていくという作業がプロットとして進んでいく。怪しい男とあどけなさが残る少女。そしてこれ又怪しい店の店主、刑事。その登場人物のどれもが怪しくそして現実離れしている。
リリーフランキー、新井浩文等の癖のある役者をキャスティングしていることはとても良かった。浮遊感漂う作風だけにこの手の役者はその存在自体重要だ。
途中、何回か睡魔に襲われるが、そこも含めて邦画(監督は日本人ではないが)として希有な作品であり、一つのフォーマットとしてこういう内容は作り続けて欲しいと願う。

ちなみにこの映画で初めて、“デニール”という単位があると言うことを知った。確かにあの膝の透け具合をどう表現すればいいかということを考えると、それをきちんとした客観的な数値の存在があること自体、面白い。

いぱねま