「アメリカファーストが強すぎて鼻につく」インデペンデンス・デイ リサージェンス Haihaiさんの映画レビュー(感想・評価)
アメリカファーストが強すぎて鼻につく
1996年の大ヒット作『インデペンデンス・デイ』の続編として20年後の2016年公開。
1作目と同様、ドイツ人のローランド・エメリッヒが監督。
エイリアンから地球を守って20年、という時間軸もしっかり合わせている。
前作でビル・プルマンが演じた大統領も本作では「元大統領」、
ジャド・ハーシュとジェフ・ゴールドブラムの父子は前作と同じ組み合わせだ。
実に丁寧に20年後の物語を描きあげている。
今回は、エイリアンの「女王」が登場する。
その女王が警戒する「球体」も謎めいている。
球体内部から照準しているような画が、緊張感を煽る。
◆20年分キッチリ進化した映像(CG)技術
◆1作目を踏襲したストーリー展開
◆戦友、同僚、親子、恋人、旅の道連れ…人との繋がり
◆祖国愛(地球愛?)
◆自己犠牲の精神
正常進化、と言えなくもないが、進化したのは良いところばかりでもない。
前作に増して突っ込みドコロも満載だ。
まず、鼻につくのが、徹底したアメリカファーストの姿勢。
登場人物にはアジア系、アフリカ系もいるのだが、ヒーローとヒロインは白人だ。まったくグローバライズする気はないし、問題解決に向けて国際協調なんかしてるヒマもなさそうだ。
世界各地の生存者はすべて、短波ラジオの前で結果を待つ傍観者だ。
そして、もっとも強力で邪悪なはずの女王が、かなりの間抜けぶりを発揮してしまう。
人類に生存者がいるのが不思議なくらいの強烈なインパクトを地球に与えた異星人。
だが、球体を奪いたいはずの女王は、なぜか1台のスクールバスを追い回したりする。
女王を護衛するはずの数百〜数千の戦闘艇は、なぜか女王を中心に超高速周回を繰り返すだけだ。
だが、、、
そんなこと気にしてたらSFは楽しめないよね、という意見も一理ありの☆2.5