「無理して続きを紡ぎゃこうなる」インデペンデンス・デイ リサージェンス mokusin takataniさんの映画レビュー(感想・評価)
無理して続きを紡ぎゃこうなる
96年に公開された一作目はまだ馴染みの薄かったCGと特撮技術の見事な融合で凄まじい迫力を生み出し、熱い演説と一致団結な雰囲気の勢いで「アメリカ最高!!」なノリでも傑作映画だった。
その前作の時点で“どうしようもないくらい”綺麗に纏まっているのは見ている人なら十分理解しているはず―どう考えても続編構想なんかない。だが、どういうわけか続編が制作される事になり、おまけに2部構成。制作する事になった事情なんか知らんが“あれだけ綺麗に終わった前作”を超えられるわけ無い―どうしたって蛇足なんだから。だから「無理した続編物なりに頑張っていれば良し」という気持ちで観に行くのが吉。私はその構えで見に行ったのでかなり楽しめた、同列の「ターミネーター3」とか「ダイハードラストデイ」なんかより全然面白い。
最早CG技術は特筆する点でも無いし、内容は前作とあまり変わらん感じだ―だがそれでも楽しめた。エイリアンクイーンみたいな親玉(しかもデケェ)が専用スーツ着て大暴れし制作費を出資したであろう中国へのプッシュをしつつもアメリカ制作陣の明らかな“敵意と殺意”を感じさせる大都市破壊描写。それに懐かしい顔ぶれが再出演しているし、かつての大統領が超カッコイイ…少し無駄死にっぽいが。
驚いたのは前作に出ていた変人ドクターが生きていた事。ずいぶん優遇された扱いなのだが、同僚とのやり取りがホモ臭いのが笑える。終盤の白い玉っコロ(チートの塊)登場でいよいよトンデモ展開になってきた。こうなったらお祭り映画としてハチャメチャな勢いで突っ切っちゃえ。
以上、次回作は本当の意味で『宇宙戦争』みたいになるんだろうな…『スターなんちゃら』見たいな副題がつきそう。