「期待外れと、言わざるを得ない…」インデペンデンス・デイ リサージェンス 平田 一さんの映画レビュー(感想・評価)
期待外れと、言わざるを得ない…
えらく話の展開が駆け足だなって感じていたが、理由が今ようやく分かった。上映時間が短くなってた(前作は140分越)。故か前作からのキャラがあまりにアッサリ退場だったし、ホイットモア大統領の鼓舞も取ってつけた感じ。要するに1作目のドラマチックな場面がない。ほんとこんなこと言うのもあれだが、通常モードにしといて良かった(当初は4DXで鑑賞するって意気込んでたから)。
しかも一体どういうわけだかクライマックス、『GODZILLA』状態(エメリッヒバージョンね)。エイリアンを総括する女王様の巨大ぶり、車で追撃逃れるとことかまんまGOZILLAすぎてたし、仮にセルフパロディにしても、ここまで芸がないのはちょっと…。前作以上にデカくなった敵円盤もデザイン微妙、しかも主砲の発射とか、それらしいのが見れなかったし、ほんと同一監督が撮ったものとは思いたくない。
キャスト陣も配置に長けたエメリッヒとは思えぬ愚策。初登場のヘムズワースは主役に相応しいもの見えず(むしろ助演に回っていたら、逆に主役を喰っていたかも)、大統領の娘役・マイカ・モンローも同じ結果で、『デイ・アフター・トゥモロー』以来のセーラ・ウォードも見せ場ゼロ(そもそもこの女優さん、キャスティングするべきだった?もうちょっと脚本練って、演技派ブランシェットではどうか?)。
まあでもジャド・ハーシュの父ちゃんやデヴィッド役のゴールドブラム、相も変わらずとにかく可愛いジョーイ・キングは良かったし、笑いのセンスは前作よりもニヤニヤしちゃうくらい巧い。それすら壊滅的だったら、もっと星を落としてたよ。
すっごく期待していただけにほんと残念で仕方がない。もし3作目を作るのなら140分絶対超えて!エメリッヒ作品ってのは、長いほど良いんだから!
追記:ヴィヴィカ・A・フォックスやチン・ハンの役をすぐに死なせちゃうのはどうなの?エメリッヒ?あれほとんど無駄死よ!