「良くも悪くも続編」インデペンデンス・デイ リサージェンス 幸之助さんの映画レビュー(感想・評価)
良くも悪くも続編
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前作を鑑賞している世代にとっては、
懐かしさがこみ上げるキャストであり演出でありと、
総じて続編として心得ている作品だった。
逆に言うと新規の顧客にしてみれば、
前作で築かれていた関係性をしらないから、
今一歩深味が足りないと感じるだろう。
地球侵略者と地球人類の戦いを描くSF作品として、
一定のラインの面白さを満たしていたものの、
大きなイレギュラー性がなく、
エンターテイメントに慣れ親しんだ客からすると、
もう一つ二つ大きな返しなりドラマなりが欲しいと感じるのではないかともう。
しかし、前述したとおり前作を多分に踏襲しているので、
脱線することなく続くストーリーラインは妥当とも言える。
「人類全体が一つになり立ち向かう」と掲げつつも、
主体となるのはやはりアメリカであり、
ハリウッド映画としてそれは分かる話だが、
パシフィック・リム然りゼロ・グラビティ然り、
昨今の作品は中国の台頭無しには描けない所が、
20年前と世界情勢の差を歴然と表しているのが
続編であるだけ非常に判りやすく見て取れてしまうので、
如何ともしがたい気持ちになる。
情勢と言えば今作は女性大統領が最初に舵取りを行うわけだが、
扱いの悪さにスポンサーが共和党支持なのかと、
内心突っ込みを入れてしまったのは決して自分だけではない筈。
ウィル・スミスがいないことに一抹の寂しさを感じるものの、
やはり大統領は格好良かったのが嬉しい。
総じて「インデペンデンス・デイ」らしさはあったので満足したが、
20年経て作くられた映画としては、あと少しだけ物足りなさが残る内容でした。
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