「なんとなく予想は出来たが」インデペンデンス・デイ リサージェンス たくさんの映画レビュー(感想・評価)
なんとなく予想は出来たが
見終わった後に「そういえば前作もこんな感じだったな。」と思い出させてくれる映画です。
映画のベースにご都合主義があり、「残された時間はあとわずか」の場面では作戦の伝達から現地での配置までが数十分で完了し、キーパーソン同士は”偶然にも”簡単に出会い、スクールバスの動きすらバスにしては非常に機敏で違和感を感じます。
また、非常にスケールの大きな物語かと思いきやとてもスケールの小さな話で、ほとんどアメリカの一部の基地のみで敵を片付けてしまいます。大西洋を覆いつくすほどの大きさの敵艦の必然性は感じられず、地球全体が戦っている雰囲気は全くありません。
戦闘シーンでは特に苦境に陥ることもありません。苦境に陥りそうな気配があるだけです。掛けられる敵の罠も非常におおざっぱで、自艦の中に墜落した地球人パイロット達の捜索すらしません。武器もレーザーを撃ち合うだけの単調さで、戦闘機は至近距離でのドッグファイトという、第二次世界大戦までのスタイルで戦います。
後半は急に怪獣映画のようになり、テクノロジーなどは関係なくなります。敵のボスは自分の周りを飛ぶ無数の戦闘機に守られているのですが、この戦闘機が本当にただぐるぐる回っているだけでボスが攻撃されていても一切反撃をしません。このボスもまた、強そうな気配だけを持っています。
そして、若い俳優は青春ノリ、ベテランは同窓会ノリで誰にも感情移入できませんでした。
CGも最新作にしては今一つな出来で、全体的にどこか絵のような、よくできたゲームのグラフィックのような質感です。
前作がなかなかの大作で、かつ話題になったのにもかかわらず、20年間も続編が作られなかった事がこの映画の全てではないでしょうか。