劇場公開日 2015年10月23日

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「シャマラン作品にしては...」ヴィジット Ka:lNさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0シャマラン作品にしては...

2015年11月6日
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鑑賞方法:映画館

笑える

楽しい

怖い

米国劇場公開第一日の興行だけで制作費を回収したとの情報、また日本人鑑賞者の絶賛を受けて期待大で鑑賞させていただきました。

『シックス・センス』・『サイン』・『ヴィレッジ』・『ハプニング』などで21世紀最大のホラー映画監督となった巨匠シャマラン監督の作品では、どれも鑑賞すると度肝を抜かれ、「この人頭おかしいんじゃないか(褒め言葉)」との感想をもつのですが、残念ながら今作ではそれを感じることができませんでした。

観客を驚かせるシーンでは、一緒に見に行った友人は規定通りの驚き方をしていましたが、ホラー作品を比較的多数見てきた自称ホラー好きの私は驚かせ方を予想できるほどでありました(シャマランは今作のコメンタリーで「日本のホラー映画に無意識的に影響を受けている」と語っている)。

映画後半部で明かされるオチについては、確かに衝撃的なものではありますが「だからなんだ」や「それをオチにする必要ある!?」といった感想です。
クライマックスもあまり時間を取らずあっけない感じです(POV、フェイクドキュメンタリー作品故のものなのかもしれない)。

劇場に足を運ぶ前に読んでいた絶賛のレビューはおそらく「私、普段あんまりホラー見ないんだけど、これはおもしろかった」といったものだったのでしょう。ホラー作品マニアのレビューを目にしていなかったのだと思います。おそらく、シャマランも初のPOV、フェイクドキュメンタリー作品としてあえてベタなものにし、一般受けを狙った(「頭おかしい」と思われない 笑)のだと思います。

といっても、興行が示すとおりよく出来たホラー映画であることは間違いないです。ただ、シャマラン作品としては...といったところです。
シャマランが毎回作品に放り込むギャグシーン(今作だと弟くんの女性歌手を叫ぶ)は今作でも健在で、シリアスな場面でも笑いを添えてくれました。

もし私が「21世紀のホラー映画ランキング」や「シャマラン作品ランキング」を作った時には、残念ながら上位にくい込む作品ではありません。個人的にはシャマランの次回作に期待したいと思います。是非思う存分シャマラン節を炸裂されることを期待しております。
ただホラー映画としては独創的なストーリー、衝撃的なオチを含めて充分楽しめたので☆は3つとさせていただきます。

長文・駄文失礼いたします。

Ka:lN