「もう少し緊迫感があれば・・・」残穢(ざんえ) 住んではいけない部屋 よしさんの映画レビュー(感想・評価)
もう少し緊迫感があれば・・・
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部屋の一室から不思議な音を聞く・・・と言う話を聞いたオカルト作家が、その謎を追い求める物語。
「ホラー」としては怖くはないですね。分類としては、「オカルトサスペンス」にあたる作品だと思います。部屋の住民だった女子大生と主人公の作家が、怨念の糸を丹念に・・・そして丁寧に掘り下げていきます。その淡々とした演出は極めて私好みで、興味深く面白く感じました。
しかし、その様子はゆったりとし過ぎていて、緊迫感は感じません。本人達が危険にさらされていませんし、何かしらの理由で時間的な制約も受けていないことが原因なのでしょうね。また、学生の「もう止めませんか?」に止めてしまう調査ですから、どうしても緊迫感に欠けざるを得なかったのだと思います。
途中で設定を一つ位付け足して、緊迫感を醸し出せば、サスペンスとしての面白さも盛り上がったかもしれませんね。
エピローグは、完全に蛇足でした。蛇に足どころか、角も背びれも付けた感じ。淡々とした作風だったので、インパクトを付けたかったのでしょうが、折角の作風を完全に壊してしまいました。
私的評価はそのエピローグで少し下げて、3にしました。
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