劇場公開日 2016年2月6日

「最後の作品が良かった」9つの窓 Takehiroさんの映画レビュー(感想・評価)

2.0最後の作品が良かった

2018年6月23日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

『9つの窓』(2016)

このところ、dTVで配信が終わる順に観ているが、その方法をとらなかければ遭遇しなかったかも知れない。調べると、『ショートショートフィルムフェスティバル&アジア』という映画祭に、AKBグループが出演したという、10分の短編映画の9本立てで、1本ずつ、AKBグループのメンバーが主演しているものだった。短編故か、気の利いたような話で終えてしまうようなところがあるが、短編の面白みもあるのだろうし、10分でも、9つ観ると時間的には見ごたえはありそうだ。あまり短編映画というのは観たことがなかった。『お電話ありがとうございます』は、スタッフの誕生日などのプロフィールが上司には把握されることを考えさせるような感じもあるが、『先客あり』はなるほどという感じで済む感じか、アイデアとしては悪くはないのだが、倫理的には悪の共謀だから悪いが。『さおり』は中西智代梨のキャラクターが良いと思ったが、内容が、どうしてそんなにじわじわとした方法をとるのかがツッコミどころというか、内容が間抜けな感じがあった。作品の内容がけっこう面白いかと思うと主演が大根役者のようだったり、兼ね合いのアンバランスが、収入を企んだ映画と違うところなのかと思った。ところどころ面白いが、総合的には、素人ぽい感じ。監督や脚本家はどういう人達なのか。これから活躍していく人達なのか。『candy』にしても、どうしてひそかに恋心がある人を、知人の男に紹介してしまったのかからわけがわからないという変態的な設定である。AKBタレントも他の俳優も知らない人ばかりなので、調べながら観ているが、『回想電車』というのは、けっこう総合的に映画にしてはまともな感じだが、宮澤佐江というのはあと少しで芸能活動を休止するとはなんだ。長谷川初範という有名俳優が出ている。『Dark Lake』もホラーの意味がわからない。ホラーそのものではあるが。『漁船の光』は横山由依と大野拓郎の共演で雰囲気は良いし、女優も良いと思うが、不倫傾向のもので、そこからしていけない。横山のイントネーションがAKBのイントネーションをよく感じた。いけないと思ったが、横山は駆け落ちしないで踏みとどまる。男が来ないので微笑むが、男が悪いが、多少雰囲気はある映画になっているようで、一番良いだろうか。不倫駆け落ちが成就していたら悪い作品だったが。放映順を意図したのかはわからないが、
最後の『赤い糸』の質が一番良かったと思った。高い質だと思ったし、CGにしても、BGMも良かったと思う。女優をよくみせる作品なのかも知れないし、茂木忍がうまい演技を持っているのかも知れないし、監督の演出がうまかったのか。内容が好ましいのもあるか。10分を9本続くのはいそがしい感じはしたが。でも短編映画よりは、だいたい2時間くらいの1本立てのほうがいいか。

Takehiro