「湯を沸かすほどの熱い涙が出る」湯を沸かすほどの熱い愛 はるさんの映画レビュー(感想・評価)
湯を沸かすほどの熱い涙が出る
映画を見てこんなに泣いたのは始めて。終始泣きっぱなしだった。
一人で観に行ったため、帰り道、暖かいような悲しいようななんとも言えないこの気持ちのやり場に困り、震えながらヨーグルトのケーキを食べた。完全に錯乱していた。
泣ける映画と言われると見たくなくなる私だが、これは泣けるので見てほしいと人に言ってしまう。
とりあえずCM等、前知識が無い方がよかったなと後悔してる。
まず、余命を宣告されて一番最初の会話が「お母ちゃん死ぬほどお腹すいたよ。」ときた。神経を逆撫でされるような気持ちになった。そして、ここからお母ちゃんは動き出す。
会話一つ一つが伏線で、会話一つ一つがそれを回収していく。それはそれはすごい速さで。
いじめのシーン、かなり勝負だ。でも生ぬるい解決なんかよりよっぽどいいと思った。そうだ、あんな事を教員に言われた後で体操服で居ることなんて、裸同然だよね。その勝負下着は彼女に宿るお母ちゃん遺伝子だったのかなとか。
人間ピラミッドのシーン、始めになんて言ったのか聞き取れなかったけど「スフィンクス!」的なこと言ってたのね。かわいい。
この探偵親子もドラマがある。
どこで泣いたかと聞かれたら全部思い出せないぐらい泣いていた。劇場でもう一度見ようか今迷っている。さっき観たのにもう一回観たい。多分お母ちゃんに会いたいのだと思う。
最後のシーンについては賛否両論あるが、個人的にはあれぐらい、ノンフィクションだぞこれは!!映画だからな忘れるな!!というほどの一種のファンタジーなシーンがなければ、現実に戻ってこれなかったので大変良かった。いや、これ、良くないんですけどね。
結果的に(恐らく)血の繋がりのある四人が、誰一人血の繋がりのないお母ちゃんの愛で沸いた湯に浸かるシーンで終わる。この意味を、少し時間をかけて考えたいと思った。
DVDを買おう。
パンフレットを買い忘れた。
買いに行くついでにもう一度見ようか。