この世界の片隅にのレビュー・感想・評価
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こんな話ですけぇ
ピカドンに向かって進むストーリー構成
『あまちゃん』もあの日に向かって
話は進んでたなぁ~、などと
思いつつ。
木訥とした喋り方のヒロイン像もそうか
エンディングの描き方も、人間の
リアルが出てる気がして、
『君の名は』より良かったなぁ~
週末の最終回やったから最前列の最後の
一席をゲットして観れた作品。
この世界の片隅で、心に響いてる
おっさんがいます。
ちょい残酷な童話
絵本みたいな画風/スタイルでありながら、現実にいる人々の共感を起こし、色々私たちに考えさせるのがこのアニメ映画の最も優れたところじゃないかなーと。
ストーリー上には二つの部分で分けられると思う。すずが自分らしく暮らすのと、戦争で失ったものもあったあと心が動揺してる部分。
もともと女の子一人、そしてお嫁になったあとの一人の生活を中心に、その女の視角から戦争を表現するのはもう全てを生活化したものである。(特に女の子の目線と気付くのは、はるみと海軍軍艦に興味を示すなどのところ、戦争に対する予備知識不足も晴美の死・すずは手を失うことに繋がるのだろう)
その中、結構絵本っぽい画風であっても夏に家で寝転んだり、天井を見つめたりするシーンは妙に共鳴を起こす。教室で鉛筆を削るところも。それゆえ、戦争の原因で生活上に起こった些細な変化もそのまま観客に伝わってくる!戦時はそんな感じだなあーと感心できる。
前半のときすずは料理に夢中になったり、服づくりや絵描きもしたりしてマイペースで虚しい戦争環境への反抗とでもあって生きられ、他人事のように戦争の話をしたり憲兵のことでただ笑ったりしたが、後半には失いものもあって特に絵を描けなくなるショックは反映される。昔のこと(前半)に対して一種のノスタルジー(晴美との楽しい時間をおもいだすなど)もあり、戦争そのものの悪影響がどんどん広がっていくのが感じられる。
戦争の中、すずは物作りもして、戦争の破壊に対してまだ根強いところを見せたが、また自分の居場所について考える。どこに行っても戦争から逃れることできず、映画の中にある広島の道並みは絶望の匂いがする。最後には、自分が強くなること、自分らしく生きることが唯一の道だというメッセージもあるのだろう。特に日本が太平洋戦争に負けたことに対して、すずは今まで何なんだろうというふうに問いかける。それは勝負のことより、日本が戦争/侵略への道を選んで何がいいということに問いかけてると捉えたい。
そして人に考えさせるだけでなく、この映画のスタイルも好き。所々で人を笑わせるし、人物も広島の環境もかわいいところがあってそれらにも惹かれる。すずは絵描きが上手という設定はストーリー上にもスタイル上にも貢献する。そのおかげでかわいい要素も増え、暖かい絵になって戦争の残酷さとの対比が鮮明となる。一方、戦争も絵のように表現されるところがあり、飛行機の周りの爆発は、花火のように空で咲き、代わりに絵で表現するシーンだったら水彩が彩る。戦争も、単にすずの絵にあるものなら...
また最初のシーンで水原くんが海を眺める場面をすずは絵にした。その時一瞬全て絵になって水原くんはその絵の中にすずの書いた絵を持って移動する。海と空は綺麗な色で繋がり、海には無数のうさぎ。それは、あの時天真爛漫なすずが目にしたもの。そしてそのシーンは誰においても印象を残すのだろう。それは映画の最後まで、主人公すずそして観客の記憶・思い出となる。
そのほかにもこの映画はメッセージ伝達に色々工夫して、アニメは一体どこまでできるのか、実写映画との違いは何なのかを、教えてくれる。何回もスクリーンが数秒黒くなり、人物の輪郭だけきらめく。樹に引っかかった窓のフレームに小さなフレームごとにすずの広島の家への思いを示す。これらの発想一つ一つ巧妙で製作者が工夫したことを伝えてくる!
人の目を引く以上、アニメーション映画の固有性、アニメしかできないことで色々人に感動を与え、今の生活まで影響を及ばすこともできる考えをさせる必要もある!広島原爆をも題材に、平和を呼び掛け、人に歴史を忘れないようにすることが大事。
心のかさぶたをいじるような
観てから一週間経った今でも、心のどこかがウズウズして思い出す。かさぶたをいじるように、自らの痛みを心地よく感じるように思い出す。
結論がハッキリと分かりやすい映画ではないので、つまらない人にはつまらないと感じると思います。
そんな私も岡田斗司夫氏が大絶賛していたので、期待をして行き、観終わった後は、こんなものかと思っていました。
しかし、涙は自然と流れ、じんわりとよく分からないものが心に残り、ずっと気になり、原作を買い、ほうぼうのレビューを見て納得がいきました。
絵柄はリアルじゃないですが、その日常はリアルに感じられます。
人があっけなく簡単に死に、それが日常になると悲しみも無く。整然と進軍してくる戦闘機を美しいと感じ、恐怖を覚える前に蹂躙される。
そのリアルを前にすると、人間がとても小さく見えます。
片隅に生きるのは、すずさんだけではなく、私たち自身も小さく儚いのです。いつ死ぬかも分からないし、どんなに頑張っても、片隅の物語にしかなりません。
だけど、支えあう周りのみんなの気持ちが、ものごとの大きさの執着を捨て去ってくれます。そんなものはくだらないよ、と。
様々な経験をし、秘密を抱え、他人の秘密を知りながら気遣い、いたわりながら支えあう。とても優しい気持ちになれます。
現代のインターネット社会のように、他人の揚げ足をとり、さげすみあう姿が矮小に感じます。自らの小ささを認められれば、他人を気遣い、優しくなれるのだろうか。
観たほうが良いとは言いません。若い人がこれを観て分かるのだろうか? と思うからです。ただ、年を経てから観てもらえれば、分かってもらえるだろうし、何かの救いにはなると思うのです。
この映画は反戦映画ではないでしょうが、戦争になれば誰かが死に、自分も犠牲になるかもしれません。それでも、誰かの一部になって残るのだと思います。この映画のように。
あと、すずさん萌えがあるのは否定しません。
声優ののんがバッチリとはまり、こんなお嫁さんがいたら良いなと、感情移入してしまいます。でも、そうじゃないです。本当に。
いわゆる、日常系
「君の名は。」が、もてはやされている中、ひっそりと公開され、かなり高評価で、そこそこヒットもしているらしく、
前情報無しで観ました。(戦争アニメなのは知ってました。)
一般庶民のリアルな戦争体験とは、こう言うものなのだろうな。というのが最初の感想です。
「すず」という女性の日常を描きながら戦争がどのように、その日常に食い込んできて、巻き込まれるのか。
悲しいけど人生は続いていく。
のほほんとした、コメディタッチでありながら、
どこか儚い印象。
素直に良い作品だと思います。
原作未見の為、内容として??な部分で、周作が一目惚れで、すずを嫁にくれとなりましたが、籠の中での出会いだけ?
哲という幼馴染みが嫁ぎ先にやってきて、実は・・な感じで、情事になりかけてますが、絵を描いてあげたシーンしかなく、お互い意識してたの?籠の中の花が好意を表している?
この辺は、はしょられてるんですかね?
リンは、あの座敷わらし?
最初と最後の鬼は?なんなんだ?最後の鬼は、兄に例えてる?
駆け足で描かれているのか、私が読み取れてないだけなのか。
後、最後、孤児引き取るのですが、その孤児が原爆で被災にあって死んだ母親の元を離れるシーン、かなりグロいですが、若干違和感感じました。
間接的な表現で戦争を日常の中で描いていたのに、あの部分だけ、直接的な表現になっています。
あのシーンは、孤児を引き取るだけで良かったのでは?
最後のスタッフロールの時、失った「すず」の手が、恐らく観客に向けて手を振っている?映像がありましたが、あれは不気味さしか感じませんでした!
どんな意図で入れた映像なんでしょうか?
少しでも多くの人に観てもらいたい
あんまりアニメは観ないんですよ、でも今年は「君の名は。」もこちらの作品も良かった。
もちろん並べて比べる内容じゃないんですけど、どちらにも製作者側のしっかりとした気持ちが込められていたと感じました。
戦争をテーマにした作品は色々と観ました。こうの史代さんの「夕凪の街 桜の国」も良かったけど。
もちろん日本、アメリカ、ドイツ、フランス等。昔の物から最近のものまで、、。
もちろん戦争を表立って描いてはいませんが、その戦時下での町の様子を描いたものまで。
しかし今作は日本の広島を舞台に描かれており、もちろん戦争体験者ではありませんが、色々な媒体を見て感じた物以上にリアリティがあり、他の方も言われていますが考証がされていると感じました。
またあまり描かれない夫婦の愛についても描かれています。
日本は今現在、戦争とはほぼ無縁で沖縄の基地をどうするだ、自衛隊を軍隊にするな等の論争が行われていますがこの作品に描かれている当時の日常を見てどう感じるのだろうか?
現在の戦争は当時のそれとは比べられないスピードで決着が付くだろうが、もし頭のおかしい隣国が攻めてきて、愛する人を大切な人たちを傷つけても本当に「戦争はやっちゃダメだ」と言っていられるのか?
そんな話の通じる相手なら世界中は平和でしょうよ。
かといってこちらから始める必要はないけどね。
この作品はほのぼのとした絵ではありますが、非常に力強くそして生き生きとしたキャラクター、またそのキャラクターに命を吹き込んでいる声優陣にも敬意を表します。
特に主人公のすずを演じたのんさん、申し訳ないんですが「あまちゃん」は見たことも無くて、事務所を辞めたとかどうでもいいやーと思ってたんですが、非常に天然キャラのすずを違和感無く演じられていて驚きました。
色々なアニメーションに○KBとかのバカなアイドルを起用したりする事がありますが、本当にただの客寄せパンダを使うくらいならこの様な素晴らしい声優を使ったらどうなんだろう?
ファンでもなんでもないですが、この先もきっと活躍を続けていってくれると思いますし、応援したいと思える素晴らしい演技でした。
ただ時間を潰したりするものや、楽しめるが内容が無い物等、映画には色々な物がありますが観なければいけないものもあると思います。
「それは個人の見解じゃん」って人もいるでしょうけど、この日本でそしてあの状況から今の、決して当時の人たちに胸を張れる「今」ではないですけど、この日本の為に頑張ってきた人たちを心に焼き付けるのも必要だと思うんです。
そして前を向いて歩いていく、そんな作品でした。
里帰りじゃわぁ。
あんたぁ、ちょっときいてぇや。
この作品、困ったことに、うちの親の両方とも呉市の出身じゃけぇ、他人事じゃあないんよ。
昭和20年6月にうちの親父を産んだばあちゃんは大正の最後の年の生まれなんで、すずさんとはほとんど同い年なんよ。
ばあちゃんの若いころとイメージするじゃろ、ほいだら、なんともこっぱずかしいような不思議な気分になるんよね。キスシーン。
戦後、すずさんは呉に残ったけど、うちのじいちゃんばあちゃんは、まっ平らになった広島の一角(うさぎが跳ぶ海のそばの宇品です)に家をつくって親父を育てた。
ばあちゃんは91歳で2年前から骨髄患って闘病生活に耐えられんようになって、県病院の緩和ケア病棟に先月から入っとるん。
そんなわけでこんところ立て続けにうちら家族は広島通いしとるんよ。
うちのばあちゃんはカープの久し振りの優勝見てよろこんでじゃったけど、すずさんもまだ生きとってカープナインの勇姿を喜んでみてくれたかね、などと妄想。
うちん子は、戦艦の名前はよう知らんけど、カープの選手の名前と応援歌はよう覚えるで。平和よのぅ。そうそう、うちん子もあや取りも上手にするけんね、それはそれはどきどきしたわ。あがいなことに…。
この映画ばあちゃんに見せたいけど、そんで昔話も聞きたいけど、到底無理じゃわいや。無念よの。
ほいじゃ、また。
戦時アニメ最高傑作!今後教材になりそうな映画
戦時映画にしてみればグロい部分がほとんどなく、更に戦争の悲惨さを知ることができる映画でした。
作品内容というより能年玲奈の声優に興味を持ち観賞しました。予告編では正直能年玲奈は棒読み…?合わないかなぁ〜っと思ってましたが実に役にピッタリでのめり込まれる様な声優でした。
私にも晴美と同じくらいの姪がいるのであのシーンはとても感慨深かったです。
すずがなくした右手が問うもの。涙を流すだけでなく考えてください。
ちょっと前に観ました。
そして、いつものように長文になります。
すみません!お付き合いください。
(あらすじ)
18歳で広島市から呉に嫁いで来た主人公:すず(声:のん)が、戦争により変わって行く世界の中でも、おかしみと優しさの視線を忘れず、貧しい生活の中でも工夫して、心豊かに暮らす姿を描いています。
こうの史代せんせ原作です。
あのー、なんでしょう?
アニメ映画を観てるとか、そんな感覚ではなかったんですよ。
まるで、傍にすずさんがいる感じでした。
私も確かに、あの時代に居たんです。
こんな感覚、久々です。
今までの反戦映画(私は本作をそう呼びたくはないんですが)は、戦争の残酷さ悲惨さを"強調"するあまり、戦争自体を別次元・別世界のものにしている。と、ずっと思ってたんです。
かなり前に、渋谷のスクランブル交差点で20代にインタビューしてるのを見たんですが、「え、日本とアメリカって戦争してたんですか?」って、大半の子が言ってましたからね。
そんな子達に残酷さを"強調"した作品を見せても、実感が湧かないんですよ。
ホラー映画と同じです。
最近の戦争を題材にした邦画って、現代の私達と戦争とを、あまりにも乖離させ過ぎだと思うんです。
戦後70年作品がリメイクとは、情けない限りです。
というか、WGIPの洗脳て、こんなに根深いもんだとぞっとしました。
何故情けないと思うかは、後半のネタバレでちょっと書きます。
本作の凄いところは、観客にあの時代を追体験させることに成功している点だと思います。
何も強く主張せず、ただすずの生活を丁寧に丁寧に淡々と描くことで、私達の生活の地続きにある戦争を追体験させます。
勘違いしないで頂きたいのは、戦争、広島、原爆を描いていますが、悲劇ではありません。
むしろコメディなんです。
笑いが一杯あるんです。
だけれども、私達はこの物語のラストに、原爆により広島が破壊されることを知っています。
その日が、一刻、一刻と、すずに近づいているというのが、苦しくて、苦しくて、胸が痛くて、逃げ出しそうになりました。
この感覚は、7才の時に学校の平和教育で見せられた、「はだしのゲン」以来です。
因みに私は、「(実写)はだしのゲン」を観て、暫く学校に行けなくなりました。
当時は、その理由がよく分からなかったのですが、大人になって考えれば、ゲンが学校に行ってる間に原爆が落ちて、家の下敷きになってお姉さんは即死、お父さんと弟は生きたまま焼け死ぬからだと思います。
あの時、私は始めて、自分の生活の地続きにある戦争を意識したんだと思います。
ただし、「(実写)はだしのゲン」が、現代に通用する反戦映画かどうかは、また別の問題だと思いますが。
何故こんなに、すずを近くに感じるのか?
ちょっと調べてみたら、片渕監督は徹底してあの時代を調べあげて、実はただ道を歩いている人も特定しているらしいです。
残っている資料って少ないので、取材を重ねて、あの広島の街を再現したらしいですよ。
広島出身の父に、この映画を見せたかった!
「原爆ドーム」が、元は広島県物産陳列館であったということの意味を、初めて教えてくれた映画かも知れません。
あと、戦艦とか、呉って軍港があるので、アメリカからの爆撃をとにかく受けるんですが、爆発する時の色とか、破片が降ってくるところとか、今まで観たことないくらいリアルなんです。
そしたらやっぱり、片渕監督ってミリタリーおたくなんですね。
同じくミリタリーおたくの宮崎駿監督を、論破できる唯一の人みたいですね(笑)
爆発する時の、煙の色まで調べてるようです。
そして、あの時の描写が、また凄く良いんです。
戦闘シーンを、あんなファンタジックに描けるんですね!
そうそう、ずずは絵を描くのが上手なんですが、風景が水彩画風になったり、あとミュージカル要素もあったり!
とにかく、すげーです。
これに尽きます(笑)
すげーです!
もう語ろうと思ったら、一晩いけますからね(笑)
でも監督の目的は、アニメ映画を撮ることより、すずとあの時代をリアルに描くことで、その時代を知らない私達を説得することだったのかも知れませんね。
あ、「マイマイ新子と千年の魔法」もそんな感じなので、合わせて観てください。
(以下ネタバレ含みます)
すずは、昭和元年生まれの女性なので、はっきりと自分の考えを言いません。女は黙って耐えろ。な、時代の女性です。
ただ、絵を描くのが好きなんですね。
きっとそれが、彼女の唯一の意思表示だと思います。
でも、その右腕を、爆撃でなくすんです。その手で掴んでいた、姪の晴美と一緒に。
その失った右手の記憶の描写が良くて、また左手で描いた絵がその時代を表しててまた良くて。
でも、失った右手の代わりに、意地悪だった義姉の優しさに気付いたり(このお姉さんもいいの)、夫の愛情、絆が深まり、また新たな命を拾うんです。その子が希望に繋がるんです。
日本は先の戦争で失ったもの代わりに、何も学ばず、そこから何も得ることができず、希望もなく、全く前に進めてないんじゃないか?って、戦後70年作品がリメイクか!って、情けなくなったんですよ。
もう1つ、日本が戦争に負けて、すずが「知らずに死にたかった」と泣くんです。
すずが知りたくなかったこと、はっきりと描かれてなかったように思います。
そこは、汲み取って頂けるといいかなと。
これ、「帰ってきたヒトラー」と、同じようなテーマがありました。
ネタバレの2点、今までの日本の反戦映画にはなかった視点だと思う。
そろそろ、日本も前に進まないと。
そしてコトリンゴさんの「悲しくてやりきれない」が心に響き、泣くまい、泣くまいと思って必死に観てたんですが、ラストで夫の周作がすずを見付けるシーンで号泣。
私が、見付けて貰ったような気がして。
やるせない気持ちが、少し晴れました。
安心して、涙が流れたんです。
人間って、ほっとしないと涙って出ないんですね。
あのー、とにかく観てください!
お願い致します。
PS のんさんって、凄く良い女優さんですね。今更ですが「あまちゃん」観ます!あ、エンドクレジット見逃さずに!
これが父さんの生まれた時代か、と思った。
日常の中で、戦争が起こるってこうゆう事か。と思った。
すずさんが、母親を亡くした女の子を連れて帰るシーンを見て、こういった関係の親子がそこかしこにいたんだろうと思った。
私の父は、九州出身で、養親に育てられたが、父の地域では養子が珍しくなかったそうだ。
場所と、時代がそうだったんだろう。
その事を思った。
それを置いても、いい映画だった。
すずが腕を失った後は苦しくてたまらなかった。
映画館でずっと泣いていた。
でも、監督の作品に対する視線がずっと優しくて、安心出来るような、だからこそ悲しさが胸に突き刺さるような、
そんな映画だった。
とても感動した
のんが好きなんで軽い気持ちで観に行ったら、めちゃめちゃ泣いた。映画で1番泣いた。戦争が起こるからこんな悲しい事が起こるんだよ(激怒)
映画館で見てよかったと思えた作品。のんの声もキャラの性格にあっててよかった。
言葉とは真逆の反戦
玉音放送の時に、普段おっとりしているすずが見せる激怒は、反戦とは真逆の言葉だったけれど、「勝手に戦争やめんじゃねー!!」はすなわち「やめるくらいなら最初から戦争やるんじゃねー!!」という、むしろ強い反戦のメッセージに聞こえました。戦争が終わった、というだけではなにもチャラにできない現実。それを見事に表現したと思いました。この映画の、たくさんあった心揺さぶられた場面の一つです。
うむ?
なんかごめんなさい…
どこで泣くの?
けいこさんを思ってなら泣けるけど、、
なんだかけいこさんがあまりにも可哀想で
すずさんに怒りが湧いた
ドジなのは分かるけど
アレはあんまりだ
自分の不注意で子供が死んでるんだから
もうそこからすずさんを応援する気持ちが
どっかに消えてしまって、、、
戦争自体が悪いってことはわかってるんだけど
すずさんの意思は?
絵が描きたいそれだけ?
なら嫁に行くのも辛いことじゃないんじゃ?
たしかに家事は頑張ってたけど、、、
と、厳しい自分がどんどん出てきてしまった
ダンサーインザダークのビョークと重なって
空襲による爆撃を見て
こんなときまで絵を描きたいと思ってしまう、、
みたいなシーンはよかった
かなりビョークだった
でもやっぱり思いが弱すぎるというか
もっと守って欲しかったというか
戦争がそうさせたのかなあ
なのにさけいこさんはさ、
すずさんが呉に残るか広島戻るか迷ってるときに
私は好き勝手してきたけど
あんたはずっと辛い思いしてきた
だからあんたが選べばええ
みたいなこと言ってて
うわ〜〜って
そのシーンはすごく泣きそうだった
今ならダンサーインザダークを
批判してた人の気持ちがわかる気がする
夢か現実かもよく分からなくて
なんだか見づらかったなあ
のんさんの声はよかった◎
戦時中日常系
フラグだ…フラグだ…このフラグは視聴者を持ち上げたあとにドン底まで突き落とすフラグだ…と観ながら警戒し過ぎてしまった。
「日常が壊れる」「笑顔が続かない」という意味で、ドンパチやる戦争映画よりも重いな、と思った。
ハッピーエンドでもなく悲しみで思いっきり泣く映画でもなくて、どっちつかずなところが点数5-1。好みの問題だろうけども、個人的にはどっちかが好きだったので。
広島に行っちゃうのかな、行かないのかなとハラハラさせられた。
前半は本当良かった
監督
監督がうまい。戦争ネタの映画って基本スローテンポなんだけどテンポが早い。すずちゃん役ののんちゃんも声優うまかった。笑いもあり感動もあり悲しみもあり喜怒哀楽が詰まった作品です。
深い感動に感謝❣️ もう一度観るでしょう...
この欄だけでも既に多くの方から実に熱いメッセージが届いているので、特に付け加えることはありません。
ジャンルに拘らず いろいろな邦画洋画を観るんですが、近年これだけ心にジ〜ンときた作品は無かったかと..。 原作未読の私の鑑賞を後押ししたのは この欄での皆さんの気持ちの籠ったコメントの数々でした。
呉での空襲の場面は実に丹念で、生半可な記録フィルムなどよりも遥かに説得力があると思います。
それよりも、あの厳しい日々を、喜び過ぎず、悲しみ過ぎず、淡々と、しかしシブトく生き抜いていく主人公とその家族たちの模様が活写されていて、それがジワ〜っと心に染み入ります。 上映後、子どもが横に居るのに、不覚にも目頭が熱くなって止まりませんでした..。 近来稀に見る秀作です。 「君の名は。」も大変凝った作りで素晴らしかったんですが、本作はソレを更に上回ると思います。 多くのヒトたちに観て欲しいと感じます。 そして 私は恐らくもう一度コレを観に劇場に赴くでしょう..。
終幕でクラウド・ファンディング応募者の名前が明示されたのにもジ〜んと来ましたね。
人生初一人で2回映画館で観てしまった・・
他のレビューにもあるように、これほど本当に色々なかたちで心を揺さぶられる映画は初めてでした。
一回目は時間の都合上しょうがなく日本語字幕版で観た分(字幕が邪魔なのとどうしても字を目で追ってしまって・・)
映像を見落としてしまったのですが、広島弁がすんなり入ってきて、むしろこの順番で見られてよかった。
原作は未読なので二度目でリンさんの存在のキーになる部分や、水原が登場する意味やいろんな部分に気がつかされ、改めて作品のレベルの高さに驚かされました。こうのさん、片渕監督、この作品を世におくりだしてくれたことに感謝します。
例の件の後で、焼夷弾が自宅に落ちてきた時の、すずさんの感情を爆発させるシーンが好き(といっていいのか?)です。
自分も強くならないと。明日からも頑張ろう。
まとまらない
私たちも、家族や友人がなくなっても、葬儀を終えた次の日には日常に戻るしかない。この映画を観ているとそんなことが頭を過る。ものすごく感情移入して観ていたんだなぁと、数日経って気づきました。というのも、なかなか映画の余韻から抜け出せず今ももんもんとしているからです。本作鑑賞中は涙は出なかったのですが、あとからあとから感情が揺さぶられています。
自分の大切なものを奪われて、それでも前を向いて生きていけるのか。
生きていくしかないんだよ、とこの映画は優しく言ってくれている
気がします。
余りにも引きずるので、いっそBGM集買うかと買って聞くと、もうダメ。
悲しくてやりきれないの歌詞が、絶望しているのに、なぜ曲調はあんなにほわほわしているのか。その意味を考えたりしたら、すずさんのこととつながって、また心を揺さぶられる。
どんなに悲しくても、生きていくしかない。じゃあ笑おうよ。
今はそう思えます。
支離滅裂なレビューですみません。
素晴らしい作品、何度見ても泣いてます!
これまでに4回観に行きました。
戦争により主人公「すず」さんの身の上に起こる後半の展開があまりに重く可哀想で、涙と鼻水が垂れっ放し、嗚咽をこらえるのに必死という、すさまじく心を揺さぶられる作品ですが、4回観てようやくこの作品のテーマが理解出来てきた気がしてます。
この物語は、いきなり知らない男性の元へ嫁ぐことになり、妻として主婦業を一生懸命にこなすことでしか嫁ぎ先での自分の居場所がなくなってしまったまだ子供の心を持つすずが、やがて訪れる過酷な運命の先に、人生で初めて自らの意思で(ここが大事)その嫁ぎ先こそが自分の居場所だという選択をし、戦後は孤児を育てながら母親として新たな人生を生きていく、そのように主人公のすずが成長することを戦中のエピソードとともに描いている物語。
簡潔にまとめると、そういうことだと思います。
自分の居場所を見つける物語、題名の通り「この世界の片隅に」自分の居場所を見つける物語、ということでしょうか。
戦争は、すずが生きた世界の日常を脅かす負の因子として描かれているのであって、すずの身の上に起きた不幸は何も戦争特有の事情ではない、現代でも交通事故によって同じことは起きる、と私は捉えています。
だからこの物語ではことさらに反戦を叫ぶようなことはせず、戦争自体はそれが市民生活に与えた影響を史実に忠実に描くことで、判断は観る者に委ねているというスタンスかもしれません。
ラストでは自分で自分の居場所を決めたすずさんが、戦災孤児を引き取り母親として、そして真の北条家の人間としての新たな人生を始めるハッピーエンドなんだ、と私は解釈しています。
そう理解しても、この作品で語られるすずさんの身の上に起きる不幸は、何度観ても私は涙なくしては観られませんが。
全159件中、101~120件目を表示