この世界の片隅にのレビュー・感想・評価
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★では表せない
エンターテイメントではなく一人の女性の人生でした。
そこにマルやバツを付けるように、評価を★で表すことは難しいのですが、0か100ならもちろん100です。
そう感じさせるくらい丁寧に描かれた映画。
感情移入しているのに俯瞰で主人公をみているような...
自分ではない別の時代の人生を、意識が乗り移ったように体験させてもらった気がします。
それが、ラスト5分で夢から覚めたように感情を揺さぶられ泣きました。
その子がその場を離れた心境が悲しすぎて、終わったあと自分の娘を抱きしめずにはいられなかった。
もしかしたら、感情移入せずに観る人にはつまらないかもしれないけど、それも間違いじゃない気がします。
誰だって自分の人生で精一杯。
それだけこの映画がリアルだということ。
色んな感想がありますが、観て感じてほしいです。
エンドロールのミニアニメまで目が離せなかったので、是非最後までどうぞ。
とても素晴らしい映画です
「この世界の片隅に」からしか感じられなかった世界観。住民の視点から描いたこの作品は、戦争の過酷さ、悲しみ、苦しみ、そんな心底なにもない世界でたくましく生きて行く人たちの強さと優しさを十分に伝えられて、数多くの戦争映画やドキュメンタリーを観てきた当方からしても新鮮な気持ちでこの映画を観ることができました(同じ日本人であっても何か大きく違う日本人像。今はもう、元号をも変わっていくこの時代で昭和の時代がさらに過去のものへも移り変わっていく。昭和生まれのわたしからしたら良くも悪くもこの世界の変動をどのように感じていくのか)。
主人公のスズさんの考え方や言葉に現代の感覚にはないハッとさせられるものがいくつかありました。大変素晴らしい感覚と考え方、貧しい世界を生き抜く力。
実際にわたしはこの時代にも広島にも住んだことはないけれど、少しでも当時のことを感じることができたのではないのかと思う。
戦争は行われてはいけないものであり、思い出したくもない醜い過去ではあったのかもしれないけども、その戦争に負けた時の苦しい気持ちというのは忘れてはいけないとものだと。凛とした気持ちになります。
そんな強い心を持忘れないで生きたい。
まとまってないけど、以上になります。
幸せは日常の中に必ず存在する
それを人々は懸命に探してゆく
それはどんな時代でもかわらないことである
挫折を経験して人は強くなれる、希望が見えてくる
これらを教えてくれた作品がたまたま戦争映画だった。たったそれだけのこと。
小さくも深いメッセージが
この世界の片隅に示されている
別に泣かなくても良いんだよ…
否定的なレビューしてる人の中に「泣けなかった」ことを理由にしてるのがチラホラ…
別に泣けるから良いってもんじゃあ無いし、この作品は別に泣かせに掛かってるものではないから…
あと重苦しさを戦争映画の義務だと言ってるのもなんか履き違えてるなぁ…
戦争の事を知らないといけないと思った。
初めは少し古いような絵に、あまり好感を持てなかったが、途中から気にならなくなり、寧ろあの絵だからかけたリアルな描写、だと想った。
空警報だけが続き、安心してるところに戦闘機がくる。
人の命が失われ、その事を抱える辛さ、それを乗り越えていくための時間と周りの人間の優しさ。
絶対悪がなく、とても優しい人達の話でした。
戦争が敗戦して、やりきれない気持ちを抱えつつもそれだけではない。
悲惨なところだけを見せる訳ではなく救いもある良い映画でした。
ブラボー。
どんな時も笑顔で生きていきたいと思う人の強さを教えてもらえた気がします。
何度も映画館に足を運んだ作品
普通に生きていく事が、外的要因によって困難になる。暴力はあらゆる人生を奪い、壊していくことを改めて突き付けられました。本作が上演される前に「野火」を観ていたので、あれとはまた違う戦争を知ることが出来ました。街を歩いていた人たちはどうなったのか。広島にいた人たちはどうなったのか。すずが迷い込んだ遊郭で出会った彼女はどうなったのか。。。。映像に収まりきらない命の消失を想像し哀しくなりました。特に終盤の、行方不明者を探す人たち、親を亡くした子供、子供を亡くした親、嵐のような別れと出会い、あらゆるシーンに思いを馳せました。
そうそう、町山智浩さんの解説を聞いた後に何度も観に行きました。何度観ても新しい発見のある作品でした。
それから、のんさんの声。のんさん以外ありえないです。
また、第40回日本アカデミー賞でも最優秀アニメーション作品賞を受賞時は嬉しかったです。こっちを選んでくれてありがとう。とテレビに向かって感謝しました。
維新から70数年後
広島・呉といえば、ヤクザ映画の先入観があったりしますが、当然、そんなのは全く出てきません
柔らかい方の広島弁が、理不尽なことを緩衝しながら対処していく姿を際立たせています
今の人々は、大多数がこういう事が起きたら対応出来ないでしょうね
明治維新から70数年後の話ですが、今は、当時から70数年経っています
私達が戦前は大変だったなと思うのと、スズが幕末は大変だったなと思うのは、同じ年月を遡ってることになるんだなと考えてしまいました
戦闘シーンのない戦争映画
戦争で大切な人が傷つく、そしてかけがいのない命を奪われる。本土にあってもそれはかわらない。
ポワッとした導入部だが、どんどん引き込まれた。そして笑って泣けた。悲しいのではなくて、辛くて泣けた。
私はエピローグの女の子に涙が止まらなかった。世界中の人に観て欲しい傑作です。
確かに『この世界の片隅に』…。
前々から観たい映画でしたが、ようやく近くの映画館で上映が始まり、観てきました。
戦争時代が背景にあり、広島、呉と聞けば、当然、『蛍の墓』のような悲しく、辛い内容を予想していました。しかし、戦争時代を新しい切り口で、下向きに生きることを通して爽やかな風さえ感じる素敵な映画でした。
だからと言って、決して戦争を美化してるのではなく、戦争の悲惨さも十分伝えながらも観終わった後に、前向きに生きることを残してくれたのは、主人公すずさんが「のん」の声が優しさとゆるさを醸し出し、良かったと思いました。
のんさんはもう一度復活して欲しい女優さんです。
泣けて笑えてまた泣けた傑作
上映当初に少ない上映館から一人で観て、年明けすぐに戦中生まれの母と観賞する時には上映館に困らなくなっていたのが印象的…(苦笑)
映像のセンスがいいですね。ジブリで鍛えた片渕監督の作風にこうの史代さんの絵柄はピッタリだったと思います。本年末の完全版も期待してます。
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