この世界の片隅にのレビュー・感想・評価
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こんな世界?
何気ない人々のくらし。
ただそれだけ。
たまたま時代背景が戦前戦中を描いているだけ
たまたま広島と呉で暮らしていた家族の話なだけ
淡々と健やかに日々を過ごしていた女性の話なだけ
でも、なんだろう。胸を打つのは。
玉音放送を聞いたあとのすずの魂の叫びに
胸をえぐられました。
もうみなさんの評価が高いから言うこともないのだけれど
この映画がそこまで評価されているのに、”この世界”(現代)はどうだろう?
すずのように、凛として清らかに健やかに
みんな暮らせているの?生きることに全力投球?
違っちゃってないかな?
世の中は便利になって、日々のくらしに時間を使わなくなった
そのおかげで、見なくてもいいものまで見えてしまって
比べなくてもいいのに比べてしまっている
井戸端会議でしか収集できなかったお隣のくらしが
いらない情報までもがプラスして簡単に覗けちゃう
極論、時間が余ってみんな暇なのかな
なんだかみんな自分勝手だし、人様に迷惑かけることに鈍感だし
すずとは全然違うんだよ。。。自分も含めてだけど。。。
この映画でなにかを感じたのなら
まずは自分から変わろう。変わらなきゃ。
他人を思いやり、家族を思いやり
人様に迷惑をかけない生き方をしよう
新しい年を迎えるし
お天道様に顔向けできる暮らしをしていこう
一人ひとりが変われば
”この世界”もきっと変わります。
言葉にできない感動
エンドロールが終わって映画館の灯がついても、余韻に浸りたくってすぐにカフェに入りました(笑)
あの時代の暗さを前半は全く感じない。
今を生きる私たちと同じに人を好きになって世間話をして生活をする。
忍び寄ってくる闇にどんどん日常が壊される。
それでも生きている限り笑顔で生活を取り戻そうとする。
全てが美しく逞しかった。
言葉にするとなんだかありきたりでわたしの表現力ではとても表せませんし失礼な気がする。あの時代の日常を現実を強さを観た気がしました。
あっているか自信はありませんが作中印象にのこった台詞を載せます。
「私は笑顔の容れ物です」
「泣いてばかりじゃ勿体ない。...塩分が」
「すずが普通でよかった。普通のことで笑って怒って。すずだけはずっと普通でいてくれ。」
「この世界の片隅でうちを見つけてくれてありがとう」
世界の片隅に私達ひとりひとりが、いるのです。
テレビで、人気を聞いて見に行きました。平日の午後でしたが、大学生さんとか、男性も沢山で、後ろ席は、混んでました。
のんびり屋さんの、すず役に、のんの声は、とても合ってたように思えます。
私の親戚が呉に住んでいたので、子供の頃に、山が、目の前まで迫ってくるみたいに感じたことや、港まで潜水艦を、見に連れていってくれたのを覚えています。
9つの峰があるから、クレ(九連)➡呉と、呼ばれていること。
主人公の嫁入り先は、呉の港が見える山の、ふもとにあります。
ほのぼのしたアニメですが、いくつもの伏線が、あります。
歴史をわかっている観客側からは、広島に、行っては、ダメ!!って、思ったり、もう少しで戦争が、終わるよって、願ったりする気持ちがあります。
戦艦ヤマトや、あおば。
これは、永遠の0で、勉強しました。
戦争は、勉強よりも、映画やアニメから、深く入ってきます。
すずの家族が、普通に笑える世の中に、今は、なってるよって!
伝えてあげたい。
なんとな~く、朝ドラのべっぴんさんと、主人公が重なりました。
元気ハツラツな主人公も爽快ですが!!
のんびり、コツコツと過ごす人間の方が、よのなかには、たくさんいるから、世界の片隅に私もいるのだと、感じるのでしょう。
心が温まる映画
君の名は。を超える作品と評されるほどの、今作品。劇場内は、若者というよりかは、どちらかというと、年齢層は高めでありながら、最前列まで席が埋まり、満員であった。
能年玲奈から改名した、のんが主演ということもあり、やや不安を持ちながら鑑賞した映画であった。
原爆が落とされる前そして後を、描いた作品であったが、どこか懐かしい絵、そして可愛らしい主人公に、どこか暗くなりきらない、それどころか温かい明るい映画であったことは間違いない。劇中も、ところどころに散りばめられた笑顔の種に、観客の笑い声が咲いた。
この作品では、変わらないものと変わりゆくものが比較されながら、進められていく。めまぐるしく変化する社会の中で、変わらないもの、変えてはいけないもの、忘れてはいけないものは確かに存在し、それは何なのかを非常に考えさせられた。
欠点といえば、広島弁が少しわかりずらかったこと、そして主人公のネジが何本か抜けた発言に振り回させることではないだろうか。この点は良い点でも取ることができる。
いろんな意味で今年一番の映画
最初は好きな女優のんが声優やっているから観たかったから観に行った。だが、これは日本人全員が観るべき映画だとおもった。戦争という恐ろしさをあらためて感じた。戦争のことが細かく描かれていて、自分も知らないことがたくさんあった。戦争映画だからつまらないと思うかもしれないがおもしろい!観て損はない!
この世界の片隅で、、、、
この世界の片隅で、うちを見つけてくれてありがとう。
普通の暮らし幸せを、かた肘張ることなくたんたんと生きてゆく。
すずさんの時代は戦争のただ中の時代。
普通に生活し生きてゆくことがままならない。
でも持ち前の前向きさと素直さがまぶしい。
どんな時代でもひたむきに生きる姿に感動させられます。
「君の名は。」も良かったですが、また違う感動がもらえました。
福岡はキャナルシティーの1館だけでさみしいです。
もっともっと拡大しても好い映画ですよ。
日常生活の貴さと戦争の暴力性を考えさせられた
いい映画だった。 古希の身には戦中・戦後の日常生活の懐かしさがとてもよく伝わってきた。 戦争の悲劇性と残虐性が無理なく自然に表現されていた。 アニメ表現も新鮮かつ刺激的なところが多々あった。 現実と大きく遊離したアニメの多い中、優れてリアルな過去を表現した傑作映画と思う。 西日本で暮らしたことのある身には広島方言が懐かしく、また、呉出身の旧友をもつ身には人事とは思えない感情が涌いてきた。 軍港の呉に米軍機が来襲した時、艦砲射撃の煙が色とりどりに豊かで美しかったがリアルでない、と思ったけれども、実際、射撃精度確認のため、戦艦によって、砲煙の色を変えていたとの事実を後から知って、驚いた。
2つの台詞が今も響く
2週間ほど前に見た。
細やかな仕草が、やさしくていねいに描かれているいとおしい映画だった。
見終わったあと原作を手に入れ読んでみた。
全く同じ世界が映画に表現されていることにまた感動した。
主人公のすずが日本が敗戦したラジオ放送を聞き叫んだ台詞と、夫に「周作さん、この世界の片隅に私を見つけてくれてありがとう。」という台詞が今も心の中で反響している。
このアニメの中に、人の魂がしっかりと宿っていたと再実感した。
毎日を明るい色で生きていく
やっと福島での上映が決まった!
いつ上映するのかなと隣町の映画館の上映予定スケジュールをチェックし続け(地元の映画館ではまず上映しないので)、何とか年内鑑賞に間に合った!
当初はそれほど興味惹かれなかったが、ここまで評判いいと俄然見たくなってくるのがいつもながらのミーハー心。
時期的に今年最後の劇場鑑賞。
締め括りに相応しい名作であった!
今年は本当にアニメ映画の当たり年。
「君の名は。」も「聲の形」も非常に良かったが、より日本人の心に響くのは本作ではなかろうか。
まずは当時の市井の人々の営み。
自分はその時約マイナス40歳ぐらいだが、その時代の空気や息遣いをしかと感じた錯覚に陥った。
これは何年もリサーチしたという片渕監督の丹念な描写と演出に尽きる。
開幕からこの素朴な手描きの画に心満たされた。
「君の名は。」のような圧倒的な映像美にも魅了されるが、このタッチの画こそ温もりと(マイナス40歳の自分が言うのも何だが)あの時代の懐かしさを誘う。
すずが美しい。
実年齢より幼く見え、凄い美人でもない。
心が清らかなのだ。小さな些細な事に素直に笑い、泣き、喜ぶ。
それらがとても魅力的。だからこそ、時折容姿さえも美しく見映える事も。
性格はおっとりほんわか…と言うか、かなりボーッと抜けている。
完璧な嫁ではないが、彼女なりに嫁いだ先で健気に奉公し、減っていく食材で工夫を凝らして食事を作る姿に、嫁さんになってほしいと思った。
そんなほっこりするような人柄のすずに、自身も天然な能年玲奈改めのんの声がピタリとハマった。
プロの声優ではないので序盤の子供時代と成長した大人時代で声の違いをつける事は出来なかったが、穏やかな人柄と共に広島弁が耳に心地よい。
あまりにも突然だった。
広島・江波から呉へ嫁に行く事に。
慣れないお嫁さんとしての生活、小姑はちとキツいが、義理の両親は優しい。
夫は不器用だが、愛情深い。すずを嫁に欲したのは、ある出会いからの彼のたっての希望であった。
すずには仄かに想いを寄せていた幼馴染みが居たが、二人は少しずつ愛を育んでいく。
キス・シーンがアニメ史上屈指と言ってもいいくらい美しい。
すずと幼馴染みの再会、夫の計らい、嫉妬、初めての夫婦喧嘩、キツいけど優しい優しい一面もある義理の姉、愛らしいその娘…。
ヘコむ時もあるけど、食べて、笑って。
貧しく、苦労が絶えない中で見つけるささやかながらも満ち溢れる幸せ。
それが人の本当の幸せではないだろうか。
絵を描く事が大好きなすず。
毎日を、明るい色で描いていく。
…突然、それはドス黒く混入し始める。
夢見心地な感傷に浸っていると、ハッと気付く。
ここは広島。この時代。
忍び寄り、どんどん濃くなっていく戦争の色…。
誰かのレビューで、広島・呉は太平洋戦争の起点というのがあった。
確かに歴史的に振り返るとそうなのだろう。
しかし、呉を拠点にしたのも、戦争を始めたのも、国だ。
そこに住む人たちには何の罪も無い。むしろ被害者だ。
壊されていく。
日常が。
ささやかな幸せが。
奪われていく。
手を繋いでいた愛する人が。
自分の体が。
失われていく。
大切なものが。
何もかも。
戦争物を見る時、いつも必ず重視する点。
庶民の姿を通して、戦争の不条理を訴える。
これまで見た中でも特に胸に重苦しくのしかかった。
一日何度も鳴る空襲警報にうんざり。
防空壕の中から聞こえる爆撃音が怖い。恐ろしい。
表記される年月。それが“あの日”に近付くにつれ、タイムリミットのようにハラハラする。
呉は爆心地から離れている為直接的な描写ではなく、玉音放送~終戦も割とあっさり描かれる。
当時の人々にとってもそうだったのだろう。
突然何かが起きて、突然何かが終わる。
庶民はただ流されるだけ。
戦争は終わった。
多くのものを壊して。奪って。
庶民の営みは変わらず続く。
いやそれ所か、より貧しく、苦しく、辛く、悲しく、疲れ果てて。
そんな中からまた見つけていかなければならない。
ありふれた日常を。ささやかで満ち溢れた幸せを。
この喧騒とした世界。
その日陰のような片隅で、ひっそりと美しく咲く一輪の花。
再び、毎日を明るい色で描いていく。
私たちは生きている。生きていく。
昭和19年、故郷から呉に18歳で見知らぬ男のもとに嫁いだすず。海軍...
昭和19年、故郷から呉に18歳で見知らぬ男のもとに嫁いだすず。海軍の拠点である呉はすぐさま空襲の標的となり、戦火がじわじわ忍び寄って来る日々を家族とともに健気に暮らしていたが、ますます激しくなる戦火がすずから大事なものを少しずつ奪っていく。
真っ向から戦争そのものを描くのではなく、主人公達が慎ましく暮らす様を繊細なタッチで描き、あくまでも明るく健気に生きるすずの姿を通してかの大戦がもたらした取り返しのつかない惨劇を見つめるドラマ。涙がとめどなく溢れ、客電が点いても暫し立ち上がれず、立ち上がってもまた感情がぶり返して泣き崩れてしまう・・・要するに本作は映画史にくっきりと名を残すべき大傑作。これをスクリーンで鑑賞できたことにもう感謝の思いしかありません。
テンポも空気感も映像も合わなかった^^;
単館からジワジワと口コミで広がり上映館も増え続けて評価も上々!!って事で、プチ遠征して観てきました。
ん、、、、感想は、予告観て感じた予感そのまま・・・
どちらかと言うと日本昔ばなしのような優しいテンポとアニメーションなので、自分には合わなかった。
君の名は。は、予告イメージと違いグイグイ引き込まれましたが、この作品にそれはなかった。
戦争を物語った作品で言えば火垂るの墓を初めて観た時の方が、心にグサッと来たってのが、正直な感想・・・です。
君の名は。は、劇場離れしてる中高生が、劇場に足を運び老若男女が、それぞれの想いで観れますが、この作品は観る年齢を選ぶ気がします。
感想や評価するのが難しい作品・・・☆3
ただ"のん"・・・能年玲奈を埋もれさせたらダメでしょ〜と強く思う。
観終わって初めての感覚…
あまりにも評判になっていたので試しに感覚で観に行った。最初はその程度だった…。
舞台は広島県広島市と呉市、時代は昭和10~20年代の戦前から戦後に掛けて。市内に住む女性すずの日常をひたすら淡々と描いている。
あまりにも淡々と描かれているので進行が凡庸になりがちだが、決してそんな事はなく、何故か妙に引き込まれる自分が居た。
この作品の魅力の1つであるすずの声を演じたのんのすずのリンク度が半端なかったのもある。完全にすず=のんになっていて、その声の柔らかさが観客が感情移入し易かったのかも知れない。
それに画一つ一つが実は相当緻密に描かれていて、風景、食料、軍艦etc.…視覚的にも文句無しだった。あと、何と無くジブリっぽい雰囲気を感じたが、川渕監督の師匠が宮崎駿監督だった事を後で知って納得した。
観終わって、泣きはしなかったが、心の中には様々な物が突き刺さっている状態で、数多くの映画作品を鑑賞したが、初めての感情だった。
多分、まだ読んでない原作を読んでからもう一度鑑賞してみたいと思っている。傑作と誉れ高い原作を知った上で観ると、また違った発見があるかも知れない。
更にエンドロールでクラウドファンディングに参加された方々が流れていた。あそこにクレジットされたかった…かな。(^^;)
穏やかで怖い
アニメは技術が進み写真?みたいなのが多い中、このアニメはちょっとその手前くらい。これが、個人的に魅力的であった。戦争中の作品はいくつもあるが、こんなに穏やかなのも珍しい。そして、穏やかだからこそ、空襲警報の音、爆撃の音、戦闘機の立てる音などの恐ろしさが反って際立った。自分がその時にそこで日常を送っていて、戦争を目の当たりにした感が、他の作品よりもリアルに感じられた。
不思議な映画でした
あの柔らかい画質からくる不思議な柔らかさ。
見たものの印象を変えております。
のんの声質が 耳に心地よいものでした。
戦争という狂った世界でも 人が生き抜いている。
普通であってくれる安堵感を理解しました。
引き込まれた。
ひとりの少女が成長する
淡々と過ぎる日々を
戦争が覆ってゆく。
食事、娯楽、買い物。
身近なものが変わって
変化を実感する。
静けさと爆音。
主人公の目線。
やわらかい画面に
貫かれたものに
終わりの終わりまで
引き込まれた2時間。
戦争は哀しい。
暮らしは続く。
帰り道。
街の喧騒のほうが
幻に感じました。
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