「すずさんの日常における戦前戦後」この世界の片隅に ひでちゃぴんさんの映画レビュー(感想・評価)
すずさんの日常における戦前戦後
クリックして本文を読む
のんが演じるすずさんの何と魅力的なことか。
ぼーっとしている、という表現を自ら何度もするすずさんだが、
そこがすごくカワイイのだ。
すずさんの生活が実にリアルというか現実的であり、
当時の生活が生々しく描かれているのも好感が持てる。
嫁に行くとはどういうことか等、よくわかるつくりなのである。
戦時中、市井の人々はどう受け止め、どう生きていたのかも
痛いほど伝わってくる。
このドラマならではなのは、すずさんの姪が亡くなり
自らも右手を失くしてしまうこと。
そこからのすずさんの絶望、そして前を向いて生きようとする姿勢に
元気をもらえる。
戦争を中心に描いている映画ではないと感じるが、
日常の中に戦争という要素が入ることで、
より戦争の恐ろしさや悲惨さを痛感できる作品になっているのみならず
重厚な中にも、すずさんのゆるやかさに元気をもらえる作品なのだ。
猛烈に心に刺さったし、劇場で観ることができて本当にうれしい。
今後も毎年夏に公開してほしいと思った。
多くの特に若い方に観てもらえるとうれしい。
コメントする
おつろくさんのコメント
2025年8月3日
共感ありがとうございます!
能年玲奈の声の当て方が良かったですよね。さすがに「あまちゃん」で多くの日本国民のハートを鷲摑みにした名女優だけの事はあります。反戦ガチ勢の作った映画より、こういう市井の人々の強い生き様を絵本のような温かい絵柄でアニメ化した方が心にグッと刺さります。