劇場公開日 2016年11月12日

「庶民の戦争生活」この世界の片隅に 多様性男女平等自由主義さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0庶民の戦争生活

今まで、親や祖父母から聞いていた、当時の話しをアニメ化といった印象、母方の祖父は日中戦争へ、帰還後、再召集、今度は帰って来れないと言っていた通りにパプアニューギニアで戦死、戦後、日中戦争から帰国した義理の祖父と再婚、祖母は戦時中、母を背負って熊谷空襲でB29の焼夷弾に追いかけられたと、父は昭和一桁生まれで軍需工場で働かされ勉強できなかった、芋ばかり食わされた、軍人には恩給があるのに働かされた学生には何の補償もないと、それでも田舎に帰省した際、世間話程度に子供に話すことはソフトで言えないこともあったかと、このアニメも同じ印象です。
史実は、もっと過酷であったと思います、家父長制、男尊女卑、徴兵制、映画でも少し、公娼、家に隷属されている嫁が公然と世間へ出るために国防婦人会へ、結果、自分たちの息子を戦争へ、隣組と共に横並びの組織故、言論統制の走狗に、軍に利用されたとはいえ、戦争協力の後ろめたさで戦後多くを語らない、学校で家庭で戦争協力に親子で意見が分かれれば家族の分断も、内に外に。本音を公言できない戦時中の重苦しい世界であっても前向きに生きる主人公に柔らかい優しさがいい。

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全国連加盟国不可侵条約締結、武装中立主義、多様性男女平等自由主義、5名作4良作3いい作品なので他は2以下です。