「日常の美しさに気づく」この世界の片隅に おばけやさんの映画レビュー(感想・評価)
日常の美しさに気づく
戦争映画は、悲しい結末に向かっていくものとだと思い込んでいたので、2時間を通じて、重すぎる瞬間が無いことに驚いた。
もちろん、悲しい場面やストーリー、瞬間が無いわけではない。
ただ、それでも、すずさんを通じてみる世界は、なんだか美しくて。
厳しく、残酷な世界ではあるんだけども、日々の些細なこと、色んな機微を大切に生きていこうと思える。不思議な作品。
熱くるしいこと、語りすぎることは一切ない。ほんとに、ある人の日常を覗いている、というスタンスで物語はずっと進んでいく。
なのに、なのに、なぜか感動する。
大きな物語として語られがちな戦争だが、一瞬一瞬、それぞれの物語があるのだと思うと、胸が苦しくなる。
B29が飛来するシーンは、ホントに泣きそうにある。
ただ、日常にあることの幸せを見つめて、かみしめて、生きていきたいな、と思う。
何度も何度も見返して、新しい気づきをしたい。
生きること、日常を美しくとらえる気持ちを思い起こしたい。
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