「私はボーとした子供だったから心を捕まれました」この世界の片隅に モトヒロさんの映画レビュー(感想・評価)
私はボーとした子供だったから心を捕まれました
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小柄で若い女性すずが戦争と倹約・貧困という時代の中で「破綻」と闘っている姿が胸を打つ。「私はボーとした子供だった」という出だしで心を捕まれました。義姉の娘の晴美を死なせてしまう瞬間の破綻が、すずの小さな世界の崩壊が物凄く上手く描かれていると思う。ボーとした子供だったすずの崩壊。でも破綻はしない。支えあう中で再生していく。座敷わらしで女郎になった彼女に寄り添う夢が儚いが、そんな夢を見るボーとした少女が「破綻」と闘う本当に強い人間なんだと思いました。
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