「本当の広島だ!本当の呉だ!」この世界の片隅に ジンクスさんの映画レビュー(感想・評価)
本当の広島だ!本当の呉だ!
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描写の一つ一つが細かく描かれてて、本当の広島や呉にいながら彼女たちの物語を観ている様な気になります。(当然見たことはないんですが)一方でコミカルなシーンで早回しで説教するところがあったり、主人公の心情を絵で表したり、アニメならではの独特な表現も満載です。
しかも台詞にもリアリティーがあって、冗談の言い方や、各々の話が重なったりして、この人たちが「この世界の片隅に」いたんだと感じることができます。
原作をなぞっているからなのか、一話一話のオチをそのまま入れてくるのがちょっとクドく感じましたが、それも良さかな?
観ている我々は原発がいつどこに落ちるか、戦争の結果はどうなるか、オチを知っているわけですが、その事が逆に彼女たちを可哀想に思うことにつながり、タイムリミットが近付くごどにどんどん作品に引き込まれていきます。
色んな戦争の物語を見てきましたし、戦争を苦しみを「毎日空襲が来て怖いだろうなあ」くらいには分かっていたつもりですが、この作品のように周囲のプレッシャーや自分への責任に苦しみながら生きていかなければならない人々の姿は、想像出来ませんでした。
話題先行ではないし、絵が綺麗なだけで騒がれている作品ではありません!
是非見に行ってほしいです。
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